石油化学工業協会が21日に発表した主要石化製品18品目生産実績によると、2020年(1-12月期)のエチレン生産は前年比7.7%減の592万3500tとなった。稼働プラントの年間平均稼働率は92.5%となり、フル操業の目安となる95%を下回っている。
昨年は各社の定修が重なったことに加え、コロナ禍の影響で石化製品の需要が落ち込み、春先から夏場にかけて稼働が低下したことが背景にある。他の17品目の生産についても、すべて前年比でマイナスとなった。低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、塩ビ(ポリマー、モノマー)、スチレン(ポリマー、モノマー)は1桁減だったが、そのほかは軒並み2桁の減少。中でも合成ゴムのSBRや、芳香族のトルエン、キシレンは20%以上の大幅減となっている。