ユーグレナなど バイオプラ技術開発コンソーシアム設立

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2021年5月13日

 ユーグレナ、セイコーエプソン、日本電気の3社はこのほど、東京大学と共同でバイオマスプラスチックの1つ「パラレジン」の技術開発・普及推進を目的とする「パラレジンジャパンコンソーシアム」を設立したと発表した。微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の貯蔵多糖「パラミロン」を使ったプラスチックだ。

 パラミロンはβ-1,3グルカンからなる多糖類だが、同じ多糖類のセルロース(β-1,4結合)とは異なる立体構造をもつため、流動性を良くできる。またユーグレナの培養方法を調整することで、高密度で生成させることが可能だ。古紙や食物残渣などのセルロースの糖化物をユーグレナ培養の栄養分とすることで、環境負荷となる廃棄物を活用した非可食バイオマスプラスチックによる資源循環システムの構築を目指す。

 「パラレジン」の安定供給実現に向け、各段階の技術をもった3社が幹事企業としてコンソーシアムを組み、各社のノウハウを生かして実用化を加速させる。ユーグレナはパラミロンの規格化、エプソンは古紙・廃棄物の糖化プロセスの検討、日本電気はパラレジンの規格化と利活用の検討など各々のワーキンググループを推進し、東京大学岩田忠久教授がコンソーシアム活動への助言、顧問の取りまとめを行う。現在8社と1自治体が参画しており、2030年に年間20万t規模の供給を目指している。