日本ソーダ工業会がこのほど発表したソーダ工業薬品需給実績によると、5月のカセイソーダの内需は前年同月比14.5%増の25万3200tとなり、前月に引き続きプラスとなった。昨年同月がコロナ禍で22万1000t台に落ち込んでいた反動で、大幅な増加となっている。自家消費(同12.3%増)、販売(同15.6%増)ともプラスを継続しており、本格的に内需が回復してきたことが伺われる。
用途別では、化学工業用が同8.7%増の14万3300t、紙・パルプ用は同7.0%増の1万9300t、水処理・廃水処理用は同14.8%増の1万4100t、食品用は同7.0%増の5600tだった。主用途である化学工業用は3カ月連続でプラス。水処理・排水処理用と食品用も、4カ月連続でプラスとなっている。また紙・パルプ用も、2019年9月以来、1年8カ月ぶりにプラスに転じた。一方、輸出は同28.5%減の3万4500tと3カ月ぶりのマイナスとなり、前月比でも60.3%減と大きく落ち込んでいる。出荷合計は前年同月比6.8%増の28万7800tとなり、3カ月連続プラスの結果となった。なお、生産は前年並みの28万1600tだった。