プリンテッド・エレクトロニクス製造技術の開発やサービス提供を行うエレファンテックは7日、東京・江東区に「新木場R&Dセンター」を新規に開設すると発表した。
同センターでは、インク材料からインクジェット(IJ)装置まで垣根なく一貫して研究開発を行うことで、効率的なプロセスを開発する環境を整備するとともに、IJによる環境に優しいものづくりの研究開発と社会への普及を加速していく考えだ。
2階建て、延床面積578㎡。1階にはクリーンルームを設置し、IJを中心とした装置開発を進めていく。2階では主にインクや表面処理の材料評価や開発を行う。稼働開始は来年1月を予定する。
同社は、IJによる金属印刷技術と無電解銅めっきを使ったフレキシブル基板の量産化に成功。従来に比べ桁違いに環境負荷が低く、低コストである利点が評価され、市場への浸透が進んでいる。ただ一方で、微細化や多層化などの性能面では既存技術に優位性があり、同社技術が市場の大半を置き換えるには至っていない。
こうした背景の下、同社は、「新木場R&Dセンター」を新たな拠点として研究開発を推進し、性能面の向上を図ることで市場拡大を狙っていく。また、同センターを研究者や開発者がフルに活躍できる場と位置づけ、化学系、機械系、電気系、ソフトウエアなど幅広い分野からの新規採用を進めていく。