三井化学東セロはこのほど、衛生・抗菌フィルム「パルフレッシュ」の抗ウイルス効果を確認したと発表した。日本繊維製品品質技術センターの検査により、人の体温に相当する35℃の環境下で、同フィルム表面のウイルスを99.98%以上減少させることが確認された(測定方法:ISO21702を準用)。
今回の検査結果を受け、「抗菌、抗ウイルス」の付加価値を付与できることから、今後は使い切り手袋や、粘着加工フィルムによるドアノブ、エレベーターボタンのカバーなど、生活商材への用途展開を訴求していく考えだ。
「パルフレッシュ」は、抗菌・抗ウイルス性を発現させる特殊成分を含んだポリオレフィンベースのフィルム。抗菌・抗ウイルス性発現の仕組みは、表面の成分がウイルスのタンパク質膜を破壊すると考えられている。また、包装袋の内面、外面でもヒートシール性能をもち、かつ柔軟性が高く加工しやすいといった特長もある。
これまでは、主に鮮度保持包材として食品包装に使用され、フードロス削減に貢献。食品衛生法(日本)、FDA(米国)、GB(中国)に適合し、抗菌フィルムとしてもSIAA(抗菌製品技術協議会)に登録されるなど、高い安全性を備えることから、リンゴ輸出用袋や真空加熱野菜、宅配野菜などへの採用実績も多い。