三菱ケミカル 光学用透明粘着シート、韓国で特許侵害を提起

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2021年12月14日

 三菱ケミカルは13日、光学用透明粘着シートの製造・販売会社である韓国TMS社に対し、特許権に基づいて、韓国における製造・販売などの差止と損害賠償を求める訴訟を、今月1日に韓国ソウル中央法院に提起したと発表した。

 同訴訟は、スマートフォンやタブレットのダイレクトボンディング材などに用いられる光学用透明粘着シートOCAに関する三菱ケミカルの韓国特許を実施して、TMS社が製造・販売していると判断し、特許侵害で提起した。

 特許は、被着部材貼合後に紫外線によるアフターキュア(加工後に熱硬化)が可能な光学用透明粘着シートに関するもの。三菱ケミカルが製造販売している光学用透明粘着シートは、優れた段差吸収性、裁断加工性および耐発泡信頼性の実現により、顧客の歩留まりを向上させ、業界初のアフターキュア型OCAとしてパネルメーカー各社から多くの支持、評価を得ている。

 アフターキュア型OCAは、他社に先駆けて長年開発し続けてきた独自技術であり、三菱ケミカルは、顧客に安心して使用してもらうために、積極的な投資により事業展開を行うとともに、知的財産権の積極的な保護・活用にも努めてきた。

 今回の訴訟は、重要な知的財産を法により守るためであり、光学用材料産業の健全な発展と秩序維持に貢献できると捉えている。同社は今後も、許諾なしに特許を実施して物品の製造・販売・使用などの行為が行われた場合、看過することなくいかなるケースに対してもその責任を追及し、全世界において適正な対応を取っていく。