ソルベイ EV用の高性能・持続可能なPPAを発表

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2021年12月22日

ソルベイはこのほど、性能と持続可能性に対する要求の厳しいe‐モビリティ用の先進的な電気・電子機器アプリケーションに向けた新世代の「アモデル」ポリフタルアミド(PPA)製品を発表した。e‐モータとパワーエレクトロニクス、ギアボックスを組み合わせた一体型の電気駆動システムに対応する。

「アモデル シュープリーム」シリーズの「AE9933」と「AE9950」は、150℃超のピーク温度に一時的にさらされた後でも耐トラッキング指数(CTI)を長期間維持し、マイナス40℃から150℃での耐熱衝撃性をもつ。800V以上で動作するe‐モータとインバータ用バスバーでの使用に最適だ。

「アモデルバイオス」シリーズの「HFFR R1‐133」と「HFFR R1-145」はノンハロゲン系難燃性グレードで、UL94 V0規格に適合するとともに、電子機器の腐食リスクも最小限に抑える。600V超のCTI、120℃超の耐熱性と優れた寸法安定性により、コンパクトなシステムを設計できる。

表面実装型データコネクタ用に開発した「AE R1‐133」は、リフローはんだ付けで発生する膨れ(ブリスター)を防ぎ、回路部品などに適する。また耐衝撃性とウエルド強度が高いため、コネクターの薄肉化によりプリント基板上の設置面積を最大50%削減し、他の電子デバイスのスペースを確保できる。

「アモデルバイオス」は一部バイオ由来成分である長鎖分子構造を含み、現行のバイオ由来の長鎖PPAと比べてガラス転移温度(Tg)は高く、地球温暖化係数(QWP)は低い。ソルベイは、「アモデル」PPAのCO2排出量を2013年比で30%削減。米ジョージア州のPPAグローバル製造工場での製造には、100%再生可能エネルギーを使用している。