レゾナック・ホールディングスはこのほど、レゾナックの6インチ(150㎜)SiC単結晶基板が、「2022年日経優秀製品・サービス賞 最優秀賞」を受賞したと発表した。
同社は、SiCパワー半導体に不可欠なSiCエピタキシャルウェハーの量産を2009年に開始。特性均一性、低欠陥密度などの優れた品質が国内外のデバイスメーカーから高く評価され、同社はSiCエピウェハーの外販メーカーとして世界トップシェアを誇る。今回受賞した6インチSiC単結晶基板は、SiCエピウェハーの主材料であり、昨年にはSiCエピウェハーの品質向上や安定供給体制の構築を目的に国内で初めて量産を開始した。
SiCパワー半導体は、シリコンウェハーを用いた従来品に比べ、電力損失や熱の発生が少なく、省エネに貢献するデバイスとして注目され、特にEVや再生可能エネルギー分野などの各種産業用途での需要が急拡大している。
レゾナックグループは「共創型化学会社」として、グローバル社会の持続可能な発展への貢献を目指し、エネルギー効率化を実現するSiCエピウェハーを次世代事業と位置づけて注力している。なお、同社は昨年9月に自社製SiC単結晶基板を使用した200㎜SiCエピウェハーのサンプル出荷を開始。また、さらなる高品質化に向けてNEDOのグリーンイノベーション基金事業にて研究開発を進めている。
今後も、〝ベスト・イン・クラス〟をモットーに、高性能で高い信頼性の製品を供給することで、SiCパワー半導体の普及に貢献していく。