東レはこのほど、ポリエステル糸(長繊維)・綿(短繊維)およびポリエステル長繊維不織布について、11月出荷分から値上げすると発表した。改定幅は、「20~40円/kg」。
ポリエステル用粗原料の1つである高純度テレフタル酸(PTA)の国際相場は、原油価格の上昇に伴い再び上昇に転じている。加えて、円安が継続しており、国内で購入する粗原料価格が大幅に上昇しつつある。
こうした中、同社は、固定費および比例費のあらゆる項目について、徹底的な削減と効率化による自助努力を続けてきたものの、各種コスト上昇は、これらの努力で吸収できる範囲を超えていることから、安定した品質での商品供給や、高付加価値品の開発といった国内生産基盤の維持のために、価格改定を決定した。