DICは10日、同社グループが取り扱う顔料製品について、7月1日出荷分より値上げすることを決定したと発表した。対象製品は無機顔料(ビスマス系顔料・焼成顔料)、一部のHPP顔料、アルミ系顔料、フタロシアニン顔料およびこれら加工顔料で、改定幅は「5~15%」(一部例外製品あり)。
近年、世界経済は地政学リスクの高まりや供給制限といった複合的な要因の影響を受けている。今年4月から再び原材料価格が上昇に転じており、すべての産業に影響を及ぼしている。
同社は、原料と顔料分散体の主要な供給元として、原材料価格の上昇を最小限に抑えるためにあらゆる努力をしているが、原材料費の増加は避けられない状況となっている。財務的な持続可能な運営を継続し、顧客に高品質な製品を提供し続けるためには、価格改定が必要と判断した。