リケンテクノスの2020年3月期第2四半期連結決算は、売上高が前年同期比5%増の495億円、営業利益は同2%増の28億円、経常利益は同微減の28億円、四半期純利益は同11%減の14億円。14日に開催した決算説明会で、常盤和明社長は「売上高は2期連続で過去最高を更新した。経常利益は為替差損もあり減益、純利益は前年に投資有価証券売却益が約3億円あったため、二桁の減益となった」と説明した。
地域別売上高では、日本は同21億円増の278億円、アジアは同微増の148億円、北米は同1億円増の65億円。日本での売上が増加したことで、海外売上高比率は同1.9ポイント下がり43.7%となった。営業利益の増減要因では、主に原材料価格の低減とASEANでの拡販が増益要因となり、アジア地区での積極的な設備投資によるコスト増、プロダクトミックスの変更による販売単価の低下が減益要因となっている。
通期の業績予想については据え置き、営業利益は前期比13%(7億3900万円)の増加を見込んでいる。その達成の方策として、常盤社長は「約7%の販売数量増により4億3600万円、光学分野の高付加価値製品を拡販することで4000万円、生産性の改善で2億3600万円、原材料価格の低減で2億1400万円、それぞれ増加させる。反対に、プロダクトミックスの変更により、販売価格が低下することで1億8700万円減少する」との見通しを述べた。
一方、2022年3月期を最終年度とする中期経営計画では、最終年度に売上高を1150億円、営業利益・経常利益を85億円、当期純利益を50億円とする目標を掲げ、達成に向けた主要課題として「グローバル経営の深化とシナジー」「効率を極めた生産体制の実現」などを設定している。
このうちグローバル経営に関しては、各セグメントのマーケット戦略に加え、グローバルでの拠点の連携を強化して、シナジー効果を高めていく。また、生産体制については、生産の効率化とグローバルでのもの造りを強化するとして「さらなる低コストオペレーションの確立と、リケンのもの造りのアイデンティティを強化しながら、グローバルでの競争力を高めていく」(常盤社長)との方針を示した。