ロイヤルDSMはこのほど、乳製品専門のソリューションプロバイダー、Koninklijke CSK Food Enrichment(CSK)を約1億5000万ユーロで買収したと発表した。
乳製品は、DSMの食品・飲料分野での最大の単一セグメント。近年、顧客の間では幅広い製品ポートフォリオと深い専門知識を備えたソリューションプロバイダーを探し求める傾向が強まっている。
DSMの乳製品事業とCSKが組み合わさることで、こうしたニーズにより的確に応えることができ、乳製品カルチャーという急速に成長する魅力的な市場に向き合う上で有利なポジションをとることが可能となる。
DSMはCSKを買収することにより、セミハードタイプチーズ(特にオランダの伝統的なゴーダチーズやエダムチーズなど)の味、食感、バイオプリザベーションソリューションという相互補完が必要な分野で、製品ポートフォリオと活用ノウハウ、専門知識をさらに強化することができる。
この取引には、ヴァーヘニンゲン(オランダ)のフードバレーの中心にあるCSKの最先端の乳製品アプリケーションセンターが含まれる予定。さらに、レーワルデン(オランダ)のハイテク発酵設備をDSMのグローバルな製造ネットワークに組み込み、重要なヨーロッパ地域に様々な製品生産拠点を戦略的かつ新たに建設する計画がある。
両社は、共にオランダで創業し、食品・飲料市場にサービスを提供してきた長い歴史がある。CSKには、1905年の創業から100年以上にわたりオランダの伝統的なセミハードタイプチーズの文化を守り続けてきた実績がある。一方、DSMにとって2019年は、発酵とバイオテクノロジー分野に関して技術革新の歴史が150年目を迎える節目の年に当たる。