DSM 植物由来ポリアミド、転がり軸受用保持器に採用

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2021年10月19日

 DSMはこのほど、植物由来の高性能ポリアミド(PA)「EcoPaXX B-MB PA410」が日本精工の転がり軸受用耐熱樹脂保持器に採用されたと発表した。同製品に植物由来の材料が使用されたのは世界初となる。

 DSMエンジニアリングマテリアルズ事業部門では、2030年までに、植物由来または、リサイクルベースの製品を、すべての製品群に導入することを掲げており、顧客やパートナーのサステナビリティ実現に貢献することを目指している。

 「EcoPaXX」は、トウゴマといった植物由来のモノマー(化学基礎原料)が重合原料となる70%植物由来のPA。耐衝撃性、耐クリープ性、剛性などの特性に優れており、PA66の代替品となり自動車部品用途として使用ができる。さらに2019年には、バイオマスバランシング方式による100%植物由来の「B-MB」グレードも上市した。

 同グレードは、PA66と比較して、カーボンフットプリント(ライフサイクル全体を通して排出されるGHGの量をCO2に換算)を91%低減、樹脂1kgあたり5.9kg削減することができる。また、独立した第3者機関による検証により原材料入手から製品出荷まで100%バイオベース(28%マスバランシング式)の認定を受けている。

 今回、同グレードが従来のPA66製保持器と同等もしくはそれ以上の性能を発揮することや、環境特性が評価され、日本精工の転がり軸受用耐熱樹脂保持器に採用された。DSMは今後も、同グレードを幅広い顧客へ提案し、日本政府が目指している2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現に貢献していく。

DSM 未来に向け食料システムへのコミットメント発表

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2021年9月30日

 DSMはこのほど、差し迫った社会・環境課題に対処するため、2030年までにどのように食料を生産し、消費すべきなのかといった問題に関連する、数値目標を含むコミットメントを発表した。

 同社は、消費者製品向け原料分野に対して、測定可能な食料システムへのコミットメントを通じて、社会への影響を明確に示した初の企業となる。同社は、(バイオ)サイエンスに基づくイノベーションへの投資、幅広いパートナーシップ、そしてアドボカシー活動を通じ、プラネタリーバウンダリー(地球の限界)内で、入手しやすく、手ごろな価格、かつ健康的な栄養と、健康的な生活の実現のための変革を目指している。

 2030年に向けた食料システム関連の戦略的コミットメントは、ビジネスパートナーと一緒に、最大限にポジティブな影響を与えることができると考える①「人々の健康」、②「地球の健康」、③「健康的な生活」の3つの分野に関連。 

 具体的には、①人々:脆弱(ぜいじゃく)な状況に置かれた8億人の微量栄養素不足の解消を実現。5億人の免疫力サポートに貢献、②地球:農場での家畜からのGHG(温室効果ガス)、アンモニア、リンなどの排出を2桁低減。栄養価が高くサステナブルな植物由来タンパク質商品を1億5000万人に提供、③生活:パートナーと協力して、バリューチェーン全体で50万人の小規模農業者の生活を支援、となっている。これらのコミットメントは、SDGsに掲げた、2(飢餓をゼロに)、3(すべての人に健康と福祉を)、12(つくる責任、つかう責任)、13(気候変動に具体的な対策を)をサポートする。

 なお同社は、今回の新コミットメントを含めた環境や社会への影響に関して継続的な改善を行っており、活動の進捗状況については毎年統合報告書(アニュアルレポート)を通じ報告していく。

DSM バイオベース「ダイニーマ」、シューズに採用

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2021年8月30日

 DSMはこのほど、カナダのシューズブランド「norda」により、バイオベース「ダイニーマ」が初めてシームレストレイルランニングシューズに採用されたと発表した。

バイオベース「ダイニーマ」を採用した「norda」ランニングシューズ
バイオベース「ダイニーマ」を採用した「norda」ランニングシューズ

 「norda」は、ランナーがランナーのために設計したブランドで、イノベーションと最先端技術により、アスリートの潜在能力を最大限に引き出すことを使命として開発された。「norda 001」は、ブランドの主力製品として、バイオベース「ダイニーマ」繊維を使用し、軽量構造でパフォーマンスと持続可能性に注力する。靴のアッパーは、「ダイニーマ ファブリック」を使ったシームレス構造であり、世界最強の繊維である「ダイニーマ」ならではの特性が生かされている。

 例えば、「ダイニーマ」繊維は分子レベルで設計され、高強度、軽量、防水性、通気性を備えていることから、超軽量素材の技術的性能と、強度や耐久性を損なわない美的デザインの融合を実現。こうしたアッパー部による足の安定性と快適性向上に加え、「ダイニーマ」繊維は、靴紐の耐摩耗性と伸縮性を高めるためにも使用され、ナイロンやポリエステルなどの標準的な紐素材と比較して4倍の強度になっている。

 人々と環境を守るというDSMのコミットメントに沿って、バイオベース「ダイニーマ」は、従来の「ダイニーマ」と同じ性能を備えており、一般的な高弾性ポリエチレンよりもカーボンフットプリントを90%低減している。再生可能なバイオベースの原料を利用するDSMの最新ファイバー技術は、マスバランス方式を使用して化石燃料ベースの資源への依存をさらに低減するとともに、循環型経済の確立に貢献している。

 DSMは、サプライヤー、顧客、主要パートナーと協力して、イノベーションと環境への責任の両方が実現可能な製品ポートフォリオを誇る。今回の両社のパートナーシップでは、トレイルランニング分野のフットウェア開発での歴史的なイノベーションが実現し、性能とサステナビリティのどちらも同時に実現できることが証明された。

 

DSM リサイクルでダイニーマ開発、SABICと協業

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2021年8月23日

 DSMはこのほど、化学業界のグローバルリーダーであるSABICと、リサイクル樹脂による超高分子量ポリエチレン「ダイニーマ」開発に向け協業すると発表した。

超高分子量PE「ダイニーマ」
超高分子量PE「ダイニーマ」

 「サーキュラーチーム」参加企業との協業によるパイロット事業を通して、原料として混合プラスチック廃棄物を使用する「ダイニーマ」の製造と用途(マスバランス方式)の実証を目指す。これは、超高分子量ポリエチレン廃棄物から作られた「ダイニーマ」を実用化することにより、資源循環の完結を実現する上で重要なマイルストーンとなる。また今回の協業により、DSMとSABICの両社は、循環型経済実現に向けた材料分野からの取り組みを加速していく。

 DSMは、「サーキュラーチーム」の参加企業とともに、パイロットプロジェクトとして、セーリングロープや海洋トロール網にSABICの認証済み再生エチレンを使用し、リサイクル樹脂による「ダイニーマ」を生産する。

 SABIC独自のケミカルリサイクル「トゥルーサークル」から生産される再生エチレンは、原料として混合プラスチック廃棄物を使用している。これにより、貴重なプラスチックが廃棄物になるのを防ぎ、焼却する場合と比較して、CO2排出量削減や、化石資源の保護にも貢献する。これらのパイロットプロジェクトは、HMPE(高弾性ポリエチレン)の製造後の残留資源や消費後の廃棄物から「ダイニーマ」を生産し、完全なリサイクルを実現するという目標への重要な節目となる。

DSM 「ダイニーマ」のPMP7社とパートナーシップ

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2021年7月5日

 DSMはこのほど、「ダイニーマ」ファブリックの拡販に向け、プレミアム製造パートナー(PMP)7社とのパートナーシップを結んだと発表した。

 同社は、新たに選定したPMP各社(韓国、スペイン、パキスタン、オーストリア、ベルギー、ドイツ、中国)と、長年にわたって良好なビジネス関係を構築。今回、パートナーシップを結んだ繊維会社は、「ダイニーマ」のファイバーとファブリックの品質、製造、イノベーション、加工ノウハウに関する基準を満たしている。

 世界最強の繊維「ダイニーマ」は、過去30年にわたり、クリティカルな用途に比類のない性能と保護をもたらしてきた。ファブリック形状において、「ダイニーマ」は卓越した強度を誇るとともに、ナイロンやポリエステル、アラミドといった従来の素材に比べ、最大で45%の軽量化を実現。コンポジット、デニム、ニット、織布、コンポジット補強用ハイブリッドファブリックとして使用可能で、仕事上やレジャーの際に、危険から人々を守る。

 「ダイニーマ」の性能といった本質的なメリットに加え、PMP各社は、様々なファブリックの提供、上市するまでの時間の短縮、新しいファブリックイノベーション、世界トップクラスの機能、DSMの厳格な品質要件・管理要件を満たす素材加工など、顧客ニーズに応えつつ、オペレーション上でもメリットを提供する。

 一方、昨年には、人々の環境の保護に貢献するというDSMのコミットメントに従い、世界初となるバイオベースのHMPEファイバーを上市。バイオベースの「ダイニーマ」は従来品とまったく同じ性能を誇り、一般的なHMPEよりもカーボンフットプリントを90%低減している。昨年10月時点で、DSMはファブリックポートフォリオのすべてをバイオベースの「ダイニーマ」に変更し、直線型経済から循環型経済への重要な架け橋となっている。

 

コベストロ DSMの事業買収完了、売上約10億ユーロ増

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2021年5月27日

 コベストロはこのほど、蘭・DSMからレジンズ&ファンクショナルマテリアルズ事業(RFM)買収を予定通り完了した。両社は昨年9月に買収契約を締結していたが、今回、規制当局より取引の承認が得られ、事業買収が完了した。

 この取引により、コベストロのサステナブルなコーティング樹脂のポートフォリオが大幅に拡大し、コベストログループはこの成長市場における世界最大手となる。RFM統合の結果として、グループの売上が約10億ユーロ増加するとともに、20拠点以上が加わることでグローバルな生産ネットワークがさらに充実する。

 また、様々な分野でコベストロの事業が拡大。コベストログループは、現在でも水系ポリウレタンディスパーション分野における大手であるが、RFMの買収により、水系ポリアクリル樹脂全般をはじめ、サステナビリティの観点から強力なブランド力をもつ「Niaga」や、アディティブマニュファクチュアリング(積層造形、3Dプリンティング)に加え、先進的な太陽光発電向けコーティング事業も傘下に収める。さらに、水系ハイブリッド技術、パウダーコーティング樹脂、紫外線硬化樹脂などの追加によって、コベストロの技術ポートフォリオが充実する。

 同社は、総合的な分析に基づき、完全統合による永続的なシナジーとして、2025年までに年間約1億2千万ユーロの積み上げを見込んでいる。このうち、約3分の二がコスト面、約3分の一が収益面のシナジーとなる。

DSM ダイニーマの資源循環、産業間連合を構築

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2021年5月19日

 DSMはこのほど、様々な業界をリードするパートナーと、新しい産業間の連合「CirculariTeam」を発足した。この産業連合では、各業界で再生可能なバイオベースおよびリサイクルベース資源への移行推進を目指している。

 CirculariTeamは、世界最強の繊維「ダイニーマ」の資源循環の完結を目指し、知見、リソース、および技術的ソリューションを共有する共通のプラットフォームを提供する。業界横断的な連合体制は、「ダイニーマ」を使用している企業で構成され、それぞれの業界において、再生可能なバイオおよびリサイクルベースの資源への移行に取り組む。これは、循環型の経済を可能にし、材料の価値を損なうことなく可能な限り長期にわたって維持するという、DSMのビジョン、使命に沿うもの。

 CirculariTeamは、リバースロジスティクス、リサイクルやリユースソリューション、生産効率の改善(廃棄物削減を含む)、廃棄物の各素材への分離・分別、循環性のための設計、関連法規、および情報共有、といった主に7つのテーマに注力する。参加企業は、すでにこれらのテーマに関して協力を開始しており、今年末までに使用済み廃棄物から、新しい「ダイニーマ」繊維を製造する技術的な実現可能性の実証を目指している。

 今後数年間、CirculariTeamは、目標を評価しつつ、定期的なサミットと継続的なコミュニケーションにより、その進捗を検証していく予定だ。

 

DSM 植物由来の魚風味酵母エキスを発売、ビーガン対応

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2021年4月20日

 DSMはこのほど、アレルゲンを一切含まないビーガン(完全菜食主義者)対応の新しい魚風味の酵母エキス(プロセスフレーバー)ソリューション「Maxavor Fish YE」を発売した。 イノベーティブな藻類由来オメガ3油脂技術の応用により、食品生産者は、魚由来食品の風味向上に加え、植物由来の魚代替食品の各種用途について、魚本来の風味と食感の実現が可能になる。

 同製品は、ビーガン対応フィッシュナゲット、フィッシュソース、魚のすり身やジャガイモを材料にしたフィッシュケーキなど、魅力的な植物由来の魚代替食品の開発や、和食のだしなど魚由来食品の代替、風味向上にも使用が可能。宗教上の戒律にそったコーシャーおよびハラールについても認証済みであり、様々なラベル表示にも対応している。

 さらに同製品は、食品生産者が様々な製品を開発する際に問題となる、植物由来タンパク質特有の強い植物臭をマスキングすることも考慮して設計。低塩製品であるため、生産者は塩分含有量を調節し、食品の栄養特性を損なわずに、求める風味と食感を実現できる。

 同社は、植物由来魚代替食品の生産者に対して、魚介類特有のうま味、食感、風味を再現した2種類の提供を開始。「Maxavor Fish M YE」は呈味が強く魚油の香り豊かな赤身魚風味、「Maxavor Fish W YE」はさっぱりとした白身魚風味となっている。

DSM 代謝型ビタミンD3製剤、アジア地域で発売

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2021年4月8日

 DSMはこのほど、サプリメント市場に向けて、一般的なビタミンD3に比べて3倍速く血中ビタミンD濃度を引き上げることができる代謝型ビタミンD3製剤「ampli-D」をアジア太平洋地域で上市したと発表した。すでに豪州で販売を開始。まもなくシンガポールでも上市が予定され、ほかのグローバル市場でも順次上市していく。なお日本では、政府機関で同製品の使用について審議中だが、指定が取れ次第、製品を上市させる考えだ。

 同製品の成分は人の体内に存在する代謝型ビタミンD3「25-ヒドロキシコレカルシフェロール(25OHD3)」。「太陽のビタミン」といわれるビタミンDは、骨や筋肉の健康に関連していることや、健康な免疫機能の維持にも寄与することが分かっている。現在その役割に対する認識が高まっているが、ビタミンDの不足・欠乏が世界的な課題だ。

 ビタミンDは、供給源となる食品群が非常に限られている上に、体内で生合成するには直射日光を浴びる必要がある。そのため、個人のライフスタイルによっては、十分なレベルの体内ビタミンD濃度を達成できない。また、既存のサプリメントや栄養強化食品を摂取しても、骨の健康や免疫などに直接影響する血中25OHD3濃度が健康なレベルに達するには、数カ月かかる場合もある。

 それに対し同製品は、ビタミンDの主要な循環形態である25OHD3であることから、サプリメントとして摂取することで体内の25OHD3濃度を数週間という短期間で適切なレベルに引き上げ、免疫機能を健康な状態に維持することができる。

 同社は、同製品をグローバル規模で上市し、またビタミン製剤として供給するだけでなくサプリメントして提供することで、業界をリードする新しい栄養ソリューションの普及に注力していく考えだ。

DSM NZの酪農協同組合と低カーボン排出で協業

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2021年3月12日

 DSMはこのほど、ニュージーランドの酪農協同組合「フォンテラ」と、低メタン排出畜産業への移行促進に向け、協力協定を締結したと発表した。フォンテラはニュージーランドを本拠地とする約1万戸の酪農家による協同組合で、世界各国に約2万人の従業員を抱える。同国の生乳の約85%を収集し、29の国内製造拠点を通して140ヵ国に乳製品を輸出する世界最大規模の乳製品輸出企業。

 フォンテラは、より健全な地球を目指し、サステナビリティを推進しており、その一環として畜産分野での温室効果ガス排出問題に取り組んでいる。メタンは畜産分野で大きな課題となっているが、特に、畜産分野での排出が国の温室効果ガス排出量の半分近くを占めているニュージーランドでは深刻な問題。両社にとって、パリ協定に対するコミットメントとニュージーランドのゼロカーボン目標の達成に大きく貢献することは非常に重要な取り組みとなる。

 DSMが開発した飼料添加物「Bovaer」は、世界資源研究所による、世界の食糧事情にサステナブルな形で貢献できるグローバルで画期的な技術10件のうちの1つとして選ばれており、同製品を使うことで、効果的かつ、継続的に牛のメタン排出量を30%以上削減できる。

 DSMとフォンテラは、この5年間、同国で牧草主体の農場経営システムに飼料添加物でアプローチするソリューションの開発を進めてきた。今回の協力協定の締結により、両社は一歩先の協業を目指すべく、ニュージーランドの生産者が同製品を使用できるようにするための取り組みを共同で加速させていく。これによりニュージーランドは今後、低炭素排出の酪農製品製造のリーダーシップを発揮することが期待される。