昭和電工は20日、アクリロニトリル(AN)の国内販売価格を4月1日納入分から値上げすると発表した。値上げ幅は15円/kg以上。ANは、合成樹脂や合成繊維などの原料として幅広く使用されている。
同社では製造・物流の合理化を積み重ね、コストダウンに努めてきた。しかし昨今、原料、諸資材価格の高騰に加え、安全・安定供給の実現に不可欠な設備維持・更新についてもコストが上昇していることから、自助努力での対応は限界に達している状況。
こうした中、同社は、製品の安定供給・サービス体制を維持するためには、使用原料に則った価格算定への見直しと、コスト上昇の一部を製品価格に転嫁せざるを得ないとの判断に至った。