旭化成は25日、新型コロナウイルス感染症(COVID‐19)の世界的な感染拡大を受け、米国子会社のゾール社が人工呼吸器の増産を決定したと発表した。COVID‐19の世界規模の感染拡大により、医療機関では重症患者に必要な人工呼吸器が不足しており、ゾール社は、生産数を現在の約25倍に相当する月産1万台に増大させる。
今回の増産決定に伴い、主に米国に拠点を置く部品メーカーに対しても部品の供給増を要請した。ゾール社の人工呼吸器は、最高クラスの性能を持つ内部フィルターシステムが装備されており、適切な医療体制の整っていない危険な環境下でも作業性が高く、患者のみならず医療従事者にとっても使いやすい製品となっている。
また、同製品は細菌/ウイルスフィルターや薬液用フィルター、生物ろ過器、熱・水分交換フィルターの取り付けも可能だ。携帯性・耐久性・安全性・信頼性に優れ、過酷な環境でも使いやすいため、現在世界中の多くの医療機関などで使用されている。
ゾール社は引き続き、人工呼吸器を必要とする医療機関などに、製品を速やかに届けられるよう尽力していく考えだ。