東洋紡STC 工業洗濯耐性を付与した抗ウイルス生地を開発

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2020年10月20日

 東洋紡STCは19日、抗ウイルス加工生地「ナノバリアー」に工業洗濯耐性を付与した新製品を開発したと発表した。

「ナノバリアー」
「ナノバリアー」

 「ナノバリアー」は、業界に先駆けて2015年に開発した生地で、独自の加工剤を繊維に浸透させることで、繊維上の特定のウイルスの数を減少させる効果を発現する。繊維評価技術協議会によりSEK抗ウイルス加工マークとSEK制菌加工マーク(一般用途・特定用途)の認証を取得するなど、抗ウイルス性と抗菌性を両立したことが評価され、ビジネスシャツ用途などで採用されてきた。

 このほど、ユーザーからの強い要望を受け、家庭洗濯よりも条件の厳しい、工業洗濯に対応する耐久性を付与したグレードを開発。加工剤を繊維により強く固定する新しい技術により、高い洗濯耐久性を実現し、工業洗濯を50回繰り返しても、繊維に付着したエンベロープ型ウイルス(ウイルス株:ATCC VR-1679)を99.9%以上減少させる効果が持続することを確認した。

 今後は同技術を生かし、白衣など医療施設用ユニフォームやワーキングウエア、スクールシャツなどの衣料用途、また寝具の側地やカバー、マスクなどの生活資材用途にも「ナノバリアー」の展開を拡大し、2022年度に30万m、2025年に100万mの売上を目指す。