旭化成建材はこのほど、住宅建築の外壁を木材で外装仕上げする仕様(木外壁材仕様)について、フェノールフォーム断熱材「ネオマフォーム」を使った防火構造の国土交通大臣認定を3種類(木造軸組工法二種、木造枠組壁工法一種)取得したと発表した。
同社は、最高レベルの断熱性能をもつ「ネオマフォーム」の大きな特徴である耐燃焼性能を生かし、その普及拡販を目的として、これまで多くの防耐火構造認定を取得してきた。その一環として、木造住宅建築での構造と断熱仕様の主要な組み合わせを網羅する三種について、国土交通大臣認定を取得した。
取得した防火構造認定は、①木造軸組工法(外張り断熱・付加断熱)木外壁材仕様、②木造軸組工法(充填断熱)木外壁材仕様、③木造枠組壁工法(外張り断熱・付加断熱)木外壁材仕様。なお、木外壁材仕様に対する防火構造認定の取得は、これまで、木外壁材の性質上難しいとされてきたが、北海道立総合研究機構(道総研)建築研究本部・北方建築総合研究所による「道産資材を用いた木造高断熱外壁の防耐火構造の開発」の研究成果を受けて実現した。この道総研の技術は、第14回(2020年)日本建築学会北海道支部技術賞を受賞している。
木外壁材は、国産材利用促進の流れの中、地域ごとの地場産材を利用した製品が生産されており、本物志向のニーズの高まりなどから近年人気が高まっている。今回取得した三種の認定はすべて、樹種の制限なく各地の地場産材を適用することができるため、「ネオマフォーム」を断熱材として使用することにより、住宅建築の際、木外壁材がさらに使いやすくなる。また、高性能断熱材として省エネルギー効果の高い「ネオマフォーム」と国産木材の利用との組み合わせは、カーボンニュートラルの観点からも適したものとなる。
同社は今後も、「日本の家から〝寒い〟をなくす」の実現に向け、より一層の断熱事業の強化を図り社会と環境に貢献していく。