三菱ケミカルは28日、ポリビニルアルコール(PVA)製品群の国内および輸出取引について、6月1日出荷分から値上げすると発表した。対象製品はPVA「ゴーセノール」、PVA特殊銘柄「ゴーセネックス」、アモルファスビニルアルコール系樹脂「ニチゴーGポリマー」、ゴーセネックスZ用架橋剤「セーフリンク」で、改定幅は国内価格が「50円/kg以上」、輸出価格が「500USドル/t以上」「450ユーロ/t以上」となっている。
現在、PVA系樹脂の需給バランスがタイトな状況にあり、対象製品に関しても供給がひっ迫している。こうした中、各種コストの上昇により事業収益の悪化が進んでいる。同社は、これらコストの上昇が自助努力による吸収の範囲を超えており、安定供給に支障が出始めていることから、採算是正が必要と判断した。