DICは18日、サステナビリティの観点から定めたCO2排出量の長期削減目標を更新し、新たな目標として「2030年度50%削減」および「2050年度カーボンネットゼロ」の実現を目指すと発表した。
同社は、環境問題をはじめとするサステナビリティを重要な経営課題と位置づけている。2019年にはTCFD提言への支持を表明し、気候変動をビジネスに影響を及ぼす重要なファクターと捉え情報開示を推進。また、現中期経営計画では、CO2排出量の長期削減目標として2030年度30%削減(2013年度比)を掲げ、CO2削減に取り組んでいる。その後も世界的な脱炭素社会実現の動きが加速しており、今年4月には気候変動イニシアティブ(JCI)が「パリ協定を実現する野心的な2030年目標」メッセージを政府に求めた。
同社もこうした動きに賛同し、さらに積極的に脱炭素社会の実現に取り組んでいく決意の下、新たな削減目標を設定。実行施策として、①太陽光、風力、バイオマス発電といった再生可能エネルギーを利用し国内グループの消費エネルギー15%を充当、②社会的価値を明確にする物差しとして「サステナビリティ指標」の策定、③インセンティブとしてインターナルカーボンプライシング制度(ICP)を社内に導入、④エフピコとポリスチレンの完全循環型リサイクルの社会実装に向けた協業、といった取り組みを進めている。
同社は今後も、気候変動を最も重要な社会課題と位置づけ、脱炭素に貢献する製品・サービスの拡大に取り組み、市場や社会に向けたCO2排出削減の貢献に積極的に取り組んでいく。