【ポリカーボネート特集1】需要は堅調な伸び、増設でアジア市況悪化

2018年1月18日

 ポリカーボネート(PC)は5大汎用エンジニアリングプラスチックの中で、最も使用量が多い樹脂だ。透明性や耐衝撃性、自消性、寸法安定性などの特長をもち、電気・電子やシート・フィルム、自動車、雑貨など、幅広い分野で使われている。

樹脂ウィンドーでナンバーを取得したスポーツEV 最近では帝人が開発した、世界初のPC樹脂製ピラーレスフロントウィンドウ採用のスポーツ電気自動車=写真=が、ナンバープレートを取得し、公道走行が可能になったことで脚光を浴びた。

 現在のグローバルでの需要量は年400万~500万t、生産能力は500万t/年程度、国内の需要量は20万t強、生産能力は40万t程度と見られている。3年ほど前までは供給過多の状況が続いていたが、その後はグローバルでの需要が年率3~4%程度伸びていることやプラントの閉鎖、定修、トラブルなどにより、需給はほぼタイトな状況になっている。

 しかし、中国と韓国でプラントが増設されたため、供給過多となる見通しとなり、それが市況にも反映。今年の年央には

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