誘導品需要が堅調さを維持、域外品の流入も減少
ABS樹脂やアクリル繊維の原料であるアクリロニトリル(AN)は、アジア市況が2200ドル程度の高値圏内で推移している。大手メーカーの旭化成は第1四半期(4-6月期)の決算説明会の際に、第2四半期(7-9月期)の前提条件としてANを平均2100ドル、原料プロピレンとのスプレッドを同1100ドルとしたが、アジア市況は想定以上の水準で推移している状況だ。その背景として、世界経済の回復傾向が強まる中、誘導品の需要が堅調となっていることが挙げられる。中でもABS樹脂は、