ABS樹脂 10月の出荷は24%減、2カ月連続でマイナス

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2021年11月22日

 日本ABS樹脂工業会がこのほど発表した出荷実績によると、10月の総出荷量は前年同月比24%減の2万3600tと2カ月連続でマイナスとなった。

 内訳では、国内出荷が同20%減の1万5900t、輸出が同32%減の7700tとなり、どちらも今年の最小値を記録している。国内出荷は、半導体不足による自動車生産減少の影響が出ている。一方、輸出は、電力不足で中国工場の稼働が低下していることや、国慶節休暇による需要減少が背景にあると見られる。

 10月の国内出荷を用途別で見ると、車輌用は同41%減の5400tとなり、14カ月ぶりに5000t台に減少した。電気器具用も同18%減の1900tと2カ月連続で2桁マイナスとなっている。それに対し、一般機器用同7%増の1800t、建材住宅部品用同6%増の1900t、雑貨用同5%増の4400tと、プラス基調が継続している。その他用は同26%減の600tと11カ月ぶりにマイナスに転じた。

 なお、10月の耐候用の出荷量は、同16%減の4100tだった。