旭化成ファーマは21日、血糖の管理指標であるグリコアルブミンの測定試薬の新製品「ルシカ GA‐L2」の販売を3月1日から開始すると発表した。
同社は糖尿病の血糖コントロールに有用なマーカーとしてグリコアルブミンに着目。オリジナルの酵素を用いて自動分析装置用測定試薬として「ルシカ GA‐L」を開発し、国内ならびに海外への展開を進めてきた。2002年に日本、2005年に中国で承認を取得。その後、韓国(2013年)、台湾(2015年)、欧州(2015年)で販売パートナーが承認を取得し、米国では、2017年10月に認可を取得し販売を開始している。
国内ならびに海外での測定が増加する中で、日本臨床化学会の糖尿病関連指標専門委員会では、JCCRM611‐1を標準物質としたグリコアルブミンの標準化が進められている。今回、この標準化対応のため、JCCRM611‐1を基準物質に設定し、さらに測定値の正確性を向上させた「ルシカ GA‐L2」を開発した。同社試験において「ルシカGA‐L2」は「ルシカGA‐L」測定値とも良好な相関を得られることから、今後、新製品への置き換えを推進し、測定法の国際標準化に対応していく。
同社は、新製品が国内ならびに海外でのグリコアルブミン測定試薬の標準化に寄与することでグリコアルブミン測定が普及し、糖尿病の治療に貢献できることを期待している。なお新製品は、積水メディカル、富士フイルム和光純薬、ミナリスメディカルを通じて販売する。