ソルベイ PPSU樹脂が手術器具向け大型滅菌トレイに採用

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2019年3月15日

 特殊ポリマーの世界的サプライヤーであるベルギーのソルベイはこのほど、『レーデル』ポリフェニルサルホン(PPSU)樹脂が、米国レガシー・メディカル・ソリューションズ社の手術用器具向け大型滅菌トレイに採用されたと発表した。同樹脂の対重量比強度、繰り返し洗浄滅菌サイクルと高温オートクレーブを経ても、高アルカリ洗浄に対する耐性を持つことが決め手となった。

 レガシー・メディカル・ソリューションズ社の大型滅菌トレイは、長さ59.7cm、幅38.1cm、高さ14.2 cm。熱成形された透明な蓋と、金属製のクランプシステムで固定される不透明なベーストレイで構成されている。蓋が透明なのでトレイの内容物が見え、利便性が高い。ベーストレイは従来型の製品に使用されている、アルマイト製のトレイよりも50%軽量で、ドリル加工された穴が開いているため、滅菌時の効率的な排気が可能だ。

 『レーデル』PPSU樹脂の採用により、トレイの衝撃強さと柔軟性、耐薬品性も向上した。特に重要なのは、この製品が138℃で長時間、繰り返し行われるオートクレーブ処理を含む、全ての一般的な滅菌法に対応可能なこと。同樹脂を使うことで、強靭性と優れた美観の維持が可能になった。なお、同樹脂には透明色・不透明色ともに、さまざまなカラーバリエーションがある。