三菱エンジニアリングプラスチックスは20日、ポリカーボネート(PC)樹脂「ユーピロン」、「ノバレックス」の全商品について、7月20日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は国内向けのみ「40円/kg以上」。
原燃料の基礎となる原油や天然ガスは高止まりの様相を呈しており、工場稼働も採算面で厳しい状況に直面する。PC樹脂の主原料であるビスフェノールAは、数年前の高騰からは相場が落ち着いているものの、急激な円安がコスト上昇要因となり、副原料も円安で調達コストが上がっている。化学業界における日本生産の構造的なマイナス要因も加わり、苦しい事業運営を強いられている。
同社は、継続的なコスト削減に努めてきたものの、自助の合理化努力で吸収できる範囲を超えていることから、価格改定せざるを得ないと判断した。