BASF コーティングス 2025-2026 年自動車カラートレンド予測  「DRIVING THE PROXY(プロキシを駆動する)」を発表

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2025年10月17日

 BASFのコーティングス事業本部のデザイナーたちはこのほど、2025-2026年自動車カラー トレンド予測を発表した。

 「DRIVING THE PROXY(プロキシを駆動する)」と題したこの新しいカラーコレクションは、創造的なインスピレーションや影響力が、様々な源泉からどのように得られるかを探り、自動車業界におけるデザイン上の意思決定をダイナミックに形作るためのプロキシ(代理)として機能する。

 サステナビリティとイノベーションは引き続きこのコレクションの中心的な要素だ。一部のカラーには、再生可能またはリサイクル原料が使用されており、さらに、多色顔料や金属調などの質感の革新により、視覚的な洗練さも高めている。

 全体として、DRIVING THE PROXYは、滑らかで緻密な表面と控えめな輝きが特徴の、洗練された様々なソリッド調カラーを展開するとともに、赤みの色相からモーブやニュアンスのあるブラウンなど、温かくより情感豊かな色相へと明確に移行している。

 世界中の自動車OEMは、BASFコーティングス事業本部によるカラーに関する洞察を将来のモデル開発の指針として活用しており、一部のカラーは、早ければ2年以内に市場に登場すると予測されている。

 45色で構成される今回のコレクションでは、BASFコーティングス事業本部のカラーデザイナーたちは、EMEA(欧州・中東・アフリカ)、アジア太平洋、米州の3つの地域における、それぞれの文化的・技術的変化を反映したキーカラーを選定した。  EMEA(欧州・中東・アフリカ)のキーカラー 
 TESSERACT BLUE (テッセラクト ブルー) 次元を拡張するブルー
 TESSERACT BLUEは、先進的な干渉顔料によって表現された、グリーンとバイオレットのハイライトをもつ鮮やかなブルー。幾何学的な抽象表現から着想を得たTESSERACT BLUEは、知覚に訴え、視覚的な奥行きによる多次元的な表面体験を生み出す。

 BASFコーティングス事業本部の自動車カラーデザイングローバル責任者であるマーク・グートヤール氏は、「気候変動や社会構造の変化など、複雑に絡み合うダイナミクスは、象徴的かつ目に見える空白を生み出し、社会規範の再構築を促していることがわかる。この文脈において、TESSERACT BLUEは視点の転換を表している。すなわち、空白を埋めることだ。包括的で未来志向の解決策、自動車の外観に、調和のとれた未来像を提示する」、と述べている。

 アジア太平洋地域のキーカラー 
 PHYGITAL MAGNETAR(フィジタルマグネター)加速的な進歩と静かな外観  
 PHYGITAL MAGNETARは、明るいホワイトのハイライトをもつ温かみのある滑らかなメタリックカラー。このカラーは、絶え間ないイノベーションへの追求と、穏やかさと明瞭さへの強い欲求という、この地域が抱える二面性を捉えている。先進的な2コート技術を使用して、物理的領域とデジタル領域を滑らかな金属調意匠で橋渡しする。

 「アジア太平洋地域における、イノベーション疲れをめぐる継続的な議論に着想を得た。PHYGITAL MAGNETARは、穏やかで表情豊かな外観によって、イノベーションを感じさせない空間を作り出し、デザインが静かに未来を再定義する」と、BASFコーティングス事業本部アジア太平洋地域の自動車カラーデザイン責任者である松原千春氏は述べている。

 米州のキーカラー 
 AUXETIC NEUTRAL (オーセチック ニュートラル)中立がアイデンティティになる場
 AUXETIC NEUTRALは、文化的なインスピレーションを受けた豊かで深みのあるブラウンで、中立性を大胆なデザインステートメントとして再定義する。そのすっきりとした輝きは、鮮やかさと奥行きを加え、触感的で多次元的な表面を作り出す。カラーはファッションと工業デザインの両方から影響を受けている。

 グートヤール氏は、「今日のデザインは、個人の著作性よりも、F集団的な表現が重視されている。中立性、さらには匿名の著作性さえも、包括性を実現するための手段となり、多様な意見が共存し、アイデンティティを形成することを可能にしている。AUXETIC NEUTRALは、こうした時代を乗り越えるために望ましい品質を反映しており、複雑さや開放性を受け入れながらも、独自性があり、記憶に残るカラーだ」と述べている。

 BASFコーティングス事業本部のカラーデザイナーたちは、毎年、ファッション、消費者行動、テクノロジー、自然など、世界的なトレンドを探究している。これらの洞察を基に、自動車のカラートレンド コレクションを創造し、カラー、表面、意匠に関する新しいコンセプトの開発を導いている。これらの洞察は、世界中の自動車OEMによる将来のモデルのデザインや計画に活用されている。BASFコーティングス事業本部は、デジタルおよびバーチャルカラーツールの専門知識を提供し、顧客の業務を支援している。注目すべき事例として、過去のコレクションで紹介された「BURSTING BLUE(バースティング ブルー)」があり、現在では、市場で広く採用されているカラーとなっている。