新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は4月1日付で、「グリーンイノベーション基金事業統括室」「スマートコミュニティ・エネルギーシステム部」「燃料電池・水素室」「新領域・ムーンショット部」「人材開発室」を新設するとともに、卓越したスキルで特定技術領域を統括する職位「ストラテジーアーキテクト(SA)」を創設した。
日本では「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」政策実現のために、「グリーンイノベーション基金事業」が新設され、また欧州を中心に低炭素なエネルギーシステム実現のために、様々なエネルギー技術を統合して一体的に進める動きも出てきている。
こうした情勢の変化を捉え、新たな事業や世界の動きに対応するため、研究開発プロジェクトの強力な推進、新領域におけるイノベーションの加速、そのための人材開発などを目的として組織体制を変更した。
「グリーンイノベーション基金事業統括室」は「グリーンイノベーション基金事業」で実施する各分野のプロジェクトを統括・推進する。
「スマートコミュニティ・エネルギーシステム部」はスマートコミュニティ、蓄電池、燃料電池、水素分野の技術開発を相互連携の下で横断的に実施し、同部の「燃料電池・水素室」は当該分野の技術開発を一層強力に推進する。
「新領域・ムーンショット部」は新領域の研究やムーンショット型研究開発事業などを実施し、イノベーションの創出を推進する。
また人事部の「人材開発室」はNEDO職員の能力向上に向けて人材開発・育成体制の強化を図る。さらにイノベーションの加速には、有望分野の研究開発を戦略的に推進し、社会実装に着実につなげることが重要。新たにSA職を作り、深い知見やグローバルな人的ネットワーク、卓越したプロジェクトマネジメントスキルをもつ者をプロジェクトの統括責任者として配置し、機動的にプロジェクトを運営する。
なお今回、燃料電池・水素分野にSAを配置した。今後、技術開発成果の社会実装を促進するイノベーション・アクセラレーターとしての役割を一層強化し、経済と環境の好循環をはじめとする社会課題解決へのさらなる貢献を目指す。