プラ循環協、産業系廃プラ排出・処理処分の調査を報告

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2019年5月20日

 プラスチック循環利用協会はこのほど、「産業系廃プラスチックの排出、処理処分に関する調査報告」を行った。

 第5回目となる同調査は、産業系廃プラの排出および処理処分状況を把握するために5年ごとの長期動態調査として設計されている。また、この調査解析から得られたデータは、同協会が毎年公表している「フロー図」に反映している。

 第1回調査は1999年度に、製造業12業種と建設業2業種と広範囲を対象に実施。ただ第2回~第4回調査は、対象を廃プラ発生量の多かった製造業6業種(化学工業、プラ製品、ゴム製品、電気機械器具、輸送用機械器具、パルプ・紙・紙加工品、第四回に鉄鋼業を追加)としただけでなく、300件程度の規模まで縮小したため、結果が全体を示すか疑問の声があった。

 今回は、製造業6業種に、廃プラ類排出量が年々増加している食料品を追加。また、フロー図の「生産ロス率」と「加工ロス率」を推算するためのデータ取得も併せて行った。7487事業所にアンケートを発送、3690件(49%)の回答を取得、有効回答数は3403件(第四回の10倍)に上った。

 調査結果は以下の通り。

 ①2017年度の廃プラ発生量は製造業七業種合計で約91万6000t。環境省の業種別廃プラ類排出量推計値で算出した廃プラ捕捉率は、業種別で、化学工業68%、プラ製品47%、ゴム製品37%、電気機械器具34%、輸送用機械器具43%、パルプ・紙・紙加工品26%、食料品32%となり、全体では42%となった。

 ②食料品は、発生した廃プラは汚れている比率が高いため、固形燃料や焼却に回る率が高く、有効利用もやや低いといった特徴があった(ただし、7業種全体での有効利用率は94%とフロー図が示す産廃系廃プラ88%より高い)。

 ③意見・要望欄は意見が多数寄せられた。回答元の廃プラやリサイクルへの意識は高く、現状に満足していないことを示した。

 ④生産ロス率は、廃プラ樹脂(合成ゴムは除く)の種類ごとに個々の種別の内容と、回答事業所での樹脂生産の有無とを比較して、244種の廃プラを抽出、生産ロス率算定の分析対象とした。得られた生産ロス率を、2017年プラ原材料生産実績(プラ工連)を用いて拡大推計した結果、全体での生産ロス率は0.59%となった。

 ⑤加工ロス率は、生産ロスの分析対象以外の3314種の廃プラを抽出し分析対象とした。七業種各々の加工ロス率の値を求めることはできたが、今回の調査結果のみでは拡大推計は難しく、さらに検討を実施し全体での加工ロス率を推定する予定。

 

APIC総合会議 循環経済に向け石化産業の連携必要

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2019年5月20日

 台湾・台北で16~17日に開催されたアジア石油化学工業会議(APIC2019)では、世界各国からの参加者が会場の内外で活発な議論を繰り広げた。

森川会長
石油化学工業協会森川会長

 17日の総合会議では、冒頭で台湾石油化学工業協会(PIAT)のFu‐Shen Lin会長がウェルカムアドレスを行い、「APICは、石油化学工業の技術および産業発展の成果を共有することを可能にするだけでなく、絶えず変化する経済学に関する情報やアイデアを交換する絶好の機会だ」と語った。

 今回のテーマ「スマート石油化学プロセス‐より良い世界を可能にする持続可能な解決策」については、「石化製品は、食品や飲料、衣料品、住宅、輸送などさまざまな業界にとって不可欠だ。水の浄化膜技術、自動運転、スポーツ用品の特殊材料など、私たちの日常生活にはすでに多くの新しい石化技術が応用されている」とし、「今日の情報・分析技術は、

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日化協 淡輪会長「循環経済には廃プラ有効利用がカギ」

2019年5月17日

 日本化学工業協会は14日、定例の会長会見を開催した。

 淡輪敏会長(三井化学社長)は4Q(1-3月期)の景況感について、「化学産業の2月の出荷は大幅な下げとなった。ただし11カ月連続で前年同月を上回っており、失速感はあるものの堅調さを維持している。一方で、総合化学7社の4Qの業績見込みによれば、 “日化協 淡輪会長「循環経済には廃プラ有効利用がカギ」” の続きを読む

APICマーケティングセミナー 原料や環境がテーマに

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2019年5月17日

 アジア石油化学工業会議(APIC2019)が16日に開幕し、初日は、IHS Markit、ICIS、Tecnon OrbiChem、S&P Global Plattsによるケミカルマーケティングセミナーが行われた。

会場の様子
会場の様子

 IHS Markitは、BRAD WIGlEシニアバイスプレジデントをモデレータに、4つのテーマで各担当者がプレゼンを行った。

 「2019年のエネルギー期待値および化学産業に対するIMO規制の意味」では、原油市場において、米国の原油輸出やIMO規制導入、自動車のEV化などのインパクトについて説明。地政学リスクやエネルギー転換が、精製やナフサ価格、ナフサ供給に強く影響するとの指摘がなされた。

 「世界化学工業の現状」では、地政学リスクの高まりなど2019年の収益は鈍化するが、中期的な見通しは業界にとって良好なままとの見通しが示された。

 「プラ廃棄物の危機」では、循環型経済が出現するにつれ、プラスチックの需要は幅広く多機能化し、リサイクル供給の増加が予想されるとした。ただ、プラ廃棄物問題は石油化学需要増加を脅かす可能性を示した。

 「エネルギーから化学への技術開発」では、リファイナリーが化学製品まで手掛ける「COTC(原油から化学)」について、Hengli Petrochemicalやサウジアラムコなどの事例について詳細に紹介した。

 続いて、ICISは3つのテーマについてプレゼン。「Demand Challenges and Opportunities」では、プラリサイクルの構築は、新たな製造プロセスを余儀なくさせる、との指摘があった。一方、中国では、EC(電子商取引)の普及により、PEなどのパッケージングは大きな可能性があるとの見方が示された。

 「スチームクラッカーとアロマの機会と挑戦」では、世界で大規模な新増設の計画について各地域の詳細が示された。米国の輸出能力は増加したが、アジアでは自給自足を目指しており、競争が激しくなっていると指摘した。

 「原料展望」では、脱炭素の動きで天然ガス需要が増加し、石化原料にエタンを利用する動きが出ている。ただ、新素材が将来のニーズに確実に応えるためには、精製会社と石油化学会社は「順応性」が必要であるとの見方を示した。

 午後からは、Tecnon OrbiChemが、「破壊的で持続可能な解決策」をテーマに、Plattsが「アジア石油化学製品の持続可能なフットプリント」をテーマに、プレゼンを行った。

 17日の総合会議では、オープニングセレモニーとして、PIAT(台湾石油化学協会)会長のウェルカムアドレス、運営委員会メンバー各協会(台湾、日本、韓国、マレーシア、タイ、シンガポール、インド)代表によるオープニングアドレスが行われる。

 続いて、「持続可能で責任ある石油化学産業に向けた協働」をテーマに円翔詩博士(持続可能な循環型経済発展協会会長・中原大学教授)による基調講演、およびパネルディスカッションが行われ、午後からは製品別の分科会が開かれる。

JaIME、エネルギーリカバリー有効性の検証結果発表

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2019年5月15日

 海洋プラスチック問題対応協議会(JaIME)は13日、「エネルギーリカバリーの有効性の検証結果」に関する説明会を開催した。

 海洋プラスチック問題を契機として、プラ資源の循環利用を推進する動きが国際的に活発化。廃プラの有効利用手法である、マテリアルリサイクル(MR)、ケミカルリサイクル(CR)、エネルギーリカバリー(ER)の環境負荷削減効果(CO2排出量とエネ資源消費)の客観的、科学的な評価の必要性が高まっている。

 JaIMEから調査を委託されたプラスチック循環利用協会の井田久雄専務理事は、「ERの重要性は国際的にも理解されているが、EUの議論などではERに対して必ずしも肯定的でない見方も存在している。今回の調査手法は各国共通で使えるものであり、ERはプラ資源の循環利用に有効な手段だということを主張していきたい」との考えを示した。

 今回の検証では、特に可燃ごみの発電償却も含めたERの環境負荷削減効果を評価し、さまざまな有効利用手法の中での位置づけを明らかにした。評価・検討の手法として、使用済みプラ製容器包装(容リプラ)を投入原料とし、容リプラ1㎏を有効利用した場合の環境負荷と、有効利用しなかった場合の環境負荷を算定。その差分を環境負荷削減効果として、CO2排出量(kg‐CO2)の結果を示している。

 その結果、MRのCO2排出量削減効果は1.65、CRは同2.11となった。それに対しERでは、PRF(固形燃料)利用は同2.97、発電償却(発電効率12.81%)は0.73、発電償却(発電効率25%)は1.43を示した。現時点の最も高いレベルの発電効率である25%の場合、ERはMRとほぼ同等レベルのCO2排出量削減効果を示し、環境負荷削減効果が劣っていなかった。またRPF利用は、むしろ環境負荷削減効果は高い部類に属することが示された。

 JaIMEは今後、今回の検証結果をもとに、ERの有効性を広くアピールしていく考えだ。

日本化学会 会長候補に三菱ケミカルHD小林会長を内定

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2019年5月13日

 日本化学会は10日、2020~2021年度の会長候補として小林喜光氏(三菱ケミカルホールディングス取締役会長)=写真=を内定したと発表した。

小林喜光氏 会長投票は海外在住の外国人会員を含む個人正会員、教育会員、名誉会員および入会後2年以上を経過した学生会員にウェブによる投票を3月22日~4月22日の期間で実施した。

 また、4月23日に、常務理事、会務部門担当理事立ち会いのもとに開票を行った結果、小林氏が信任され、今月7日開催の理事会で承認された。

 定款では代表理事である会長は理事会の決議によって理事の中から選任されることになっている。そのため小林氏は、2020年5月の定時社員総会で理事として選任され、その後の理事会で会長に選任されるまでは、会長最終候補者という扱いになる。

 なお、会長最終候補者が理事会で会長に選任された場合、任期は2020年5月定時社員総会開催日~2022年5月定時社員総会開催日の2年間となる。

SEMI 産総研フレキシブルIoTコンソーシアム参加

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2019年5月9日

 SEMIジャパンはこのほど、産業技術総合研究所(産総研)が今年4月1日に設立したフレキシブルIoTコンソーシアムに参加したと発表した。

 同コンソーシアムは、フレキシブルハイブリッドエレクトロニクス(FHE)技術と、高度情報処理技術との融合を図り、サービスビジネスの開拓、開発促進を支援することを目的としている。SEMIは、同コンソーシアムの運営委員として参加し、エレクトロニクスの成長分野として期待されるFHE技術の進展をSEMI会員と共に加速する。

 同コンソーシアムの活動は、①研究会・シンポジウム・情報交換などの開催②内外技術動向・市場動向調査、技術セールス③デバイス/システム技術マッチング支援、サービス事業推進支援④推進戦略企画・策定(プロジェクト企画、ファンディングなど)、各種連携サポート⑤FHE関連の製造・評価・解析施設の活用、国家プロジェクト開発技術の活用⑥材料プロセス機能評価、実機試作、社会実装検証などによる技術の市場適合性検証、が計画されている。

 また技術支援のインフラとして、産総研の柏センターに設置された印刷などのFHE関連プロセス装置や各種評価・解析装置を設置し、コンソーシアム会員に提供する。

 SEMIは同コンソーシアムに、SEMIのグローバルな会員と活動のプラットホームを提供するとともに、参画を通じて、SEMI会員のFHE技術分野への参入や技術・ビジネスの発展を支援する。

NEDO 東レなどのスマートセル新規5テーマを採択

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2019年5月8日

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は7日、スマートセルによる実用ターゲット物質生産のための新規5テーマを採択したと発表した。

 同事業は、植物や微生物の細胞から工業材料を生産する「スマートセルインダストリー」の実現を目指すプロジェクトの中で、これまで開発してきたスマートセル創出のための共通基盤技術などを用いて、実用ターゲット物質の生産性の向上を目的とするもの。ポリマー原料、産業用酵素、食品・化粧品・医薬品などへの展開が期待される化合物に関して、バイオ生産プロセスの確立を目指し技術開発を開始する。

 採択テーマと助成予定先は、①ポリアミド原料の発酵生産技術開発(東レ)②組み換えBurkholderia stabilis由来コレステロールエステラーゼ開発(旭化成ファーマ)③希少アミノ酸エルゴチオネイン高生産スマートセルの開発(長瀬産業)④スマートセル技術を応用した天然ヒト型長鎖セラミド高含有醤油麹菌の開発(福岡県醤油醸造協同組合)⑤生体触媒の反応機構推定に基づく高付加価値化成品の製造法開発(天野エンザイム)。

 事業期間はいずれも2019年度から2020年度まで。将来的な事業化に向けて先行事例となるテーマの課題解決を図り、スマートセルインダストリー実現に向けて開発した共通基盤技術の、さらなる向上を進めていく。

NEDOなど 石炭ガス化燃料電池複合発電の事業に着手

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2019年4月22日

 NEDOと大崎クールジェンはこのほど、CO2分離・回収型石炭ガス化複合発電(IGCC)設備に燃料電池を組み込んだCO2分離・回収型IGFCの実証事業に着手した。

瀬戸内にある実証試験設備(中国電力大崎発電所構内)
瀬戸内にある実証試験設備(中国電力大崎発電所構内)

 IGFCは、石炭をガス化し、ガスタービンと蒸気タービン、さらに燃料電池の3つのステップで行う発電システム。両者は、石炭火力発電の高効率化と、排出されるCO2の大幅な削減の両立を目的に、「大崎クールジェンプロジェクト」を2012年度から進めている。

 17日に都内で開催された記者会見で、NEDO環境部の田中秀明部長は「今回、同プロジェクトの第3段階に着手した。石炭ガス化と燃料電池を複合した発電システム、IGFCの実証は、世界初の試みとなる」と説明。

 第3段階では、2019年度中に完成予定の第2段階で建設するCO2分離・回収型酸素吹IGCC実証設備に燃料電池を組み合わせて、石炭ガス化ガスの燃料電池への適用性を確認し、最適なCO2分離・回収型IGFCシステムの実現に向けた実証を行う。500MW級の商業機に適用した場合に、

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化繊協 不織布の勉強会を開催、ユニチカの松山氏が講演

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2019年4月22日

 日本化学繊維協会は18日、プレスを対象とした「化学繊維に関する勉強会」を開催し、ユニチカ広報グループの松山裕グループ長が「繊維産業における不織布のポジションとユニチカの不織布事業の特長について」をテーマに講演を行った。

 松山グループ長によると、不織布の国内生産はほぼ33万~34万tで推移し、輸出量も5万t台で推移しているが、輸入量は右肩上がりで増加し、

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