【化学企業 入社式訓示①】住友化学 岩田圭一社長

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2019年4月2日

 本日は私にとって社長としての初日であり、その意味では皆さんと同じ新人だ。今年は平成から新たな元号へと変わるが、このような時代の区切りとなる年に、皆さんを住友化学に迎え、ワクワクする気持ちで新しくスタートできることを、大変うれしく思う。

 皆さんの門出にあたり、2つのことをお願いしたい。

 1、住友化学社員としての自覚と責任、そして個人としての成長。皆さんには住友化学の社員として何をなすべきか、その自覚と責任を持ってほしい。

 具体的には、会社の中で皆さんの目指すものを実現しながら、仕事を通じ、個人として成長していくということだ。

 近年、デジタル、バイオなどの新しい技術の潮流と相まって、化学産業には、アカデミアとの密接な連携により環境問題、食糧問題、医療問題といった重大な社会課題の解決に資する、革新的な技術を生み出すことが期待されている。

 また、国連で採択されたSDGsと軌を一にする「住友の事業精神」の下、事業を通じて世の中のさまざまな問題の解決に大きく貢献できる可能性を持っている。

 皆さんには、住友化学で働くことを通じて社会課題の解決に寄与するとともに、アイデア、熱意、意欲を持ってチャレンジし、新しい変化を起こす楽しみを味わってほしい。

 2、世界を意識して仕事をすること。私が住友化学に入社した37年前、当時のトップが話した言葉を今でも忘れたことはなく、私にとって会社生活の指針の1つとなっている。

 それは「君たちの競争相手は、近くにいる会社の同僚ではなく、世界の同業各社の若者である。世界を相手に戦っていることを常に忘れないでほしい。経営者である自分自身も、世界の会社の経営者たちが、何を考え、どういう手を打とうとしているかを常に意識しながら、日々彼らに負けまいと努力している」というものだ。

 皆さんには、化学会社に限らず、世界のどこかにいる自分と同年代で似たような環境にある人を意識して、日々の業務 に励んでほしい。グローバルレベルの人材へと成長することを期待する。

 

【化学企業 入社式訓示①】三井化学 淡輪敏社長

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2019年4月2日

 皆さん、三井化学への入社、おめでとう。三井化学グループを代表し、心より歓迎する。

 三井化学はポートフォリオ変革に向けて積極投資のフェーズにある。企業として利益を上げていくことは、当然の責務であり、利益を上げる「強い会社」でなければ、厳しい競争の中では存在していけない。

 一方で、「強い会社」であるだけでは、存在する価値がないと言える。社会課題にどう貢献し、環境に対してどれだけの良い影響をもたらせるか。また、年齢や国籍、性別にとらわれず、お互いを1人のプロとして認め合う自由闊達な企業文化も、かけがえのない財産だと考える。

 こうした無形の価値をもった会社を、私は「強い会社」の対比として「いい会社」と呼んでいる。「強い」だけでなく「いい会社」の実現に向けて、共に考え、行動していこう。

 三井化学の一員となった皆さんは、3つのことを心に留めておいてほしい。

 ①「安全最優先」。社会の一員として果たすべき一番大切な責任は、「安全を守ること」だ。一人ひとりが「安全は自分自身のため、家族、同僚、社会のため」と心に刻み、常に「安全を最優先する行動」をお願いする。

 ②「胆識(たんしき)」。学者、政財官界の指導者として知られる安岡正篤の「識」に関する言葉を紹介したい。

 人の話を聞いたり、書物を読んだりして得られるものが「知識」。これに経験と学問が積まれると「見識」になり、さらに実行力が加わってはじめて「胆識」となる。積極的に経験を積んで「見識」を深め、「胆識」を身につけた人間になってほしい。

 ③「魅力的な人間を目指す」。仕事とは、さまざまな強みをもつ人々との共同作業を通して成果につなげるものであり、最後にものをいうのは一人ひとりの人間力だ。互いに尊敬し合い、幅の広い魅力的な人間を目指してほしい。

 世界は急速に変化している。私たちが提供すべき製品、技術、サービスも次々と変わっていく。そんな時代に三井化学の一員となった皆さんには、新しいことへの挑戦と、新しい仲間との出会いを楽しみ、三井化学というフィールドで存分に持ち味を発揮してもらいたい。期待している。

【化学企業 入社式訓示①】三菱ケミカルホールディングス 越智仁社長

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2019年4月2日

 当社は、資本効率の向上(MOE)に加え、革新的な製品やサービスの創出(MOT)、人類・社会・地球の持続可能性向上に資するソリューションの提供(MOS)の3つの価値の総和を企業価値とし、この価値を高める「KAITEKI経営」を推進している。

 MOEではポートフォリオ改革を進め営業収益を拡大させており、中期経営計画「APTSIS20」の目標を達成するよう努力を続けている。

 従前のようにあらゆる物事を日本起点に決める考え方から脱却することが求められている。多極化する世界で事業を成長させる上で、MOTの向上が欠かせない。

 自社にない技術は積極的に外部との協奏・連携を行い、スピード感をもって市場のニーズに即応することが重要だ。あらゆる業務における基盤として、デジタル技術の習得も必須である。

 2015年の国連サミットで採択されたSDGsが掲げる目標は、企業が事業活動を通して人・社会・地球の持続的発展に貢献し、それによってはじめて企業も持続可能な成長ができるというKAITEKIの精神とまさに軸を一にする。

 当社は中長期の将来を予想し、バックキャストする中で、今何を行っていかねばならないか考え、経営戦略に落とし込もうとしている。

 未来のために今何ができるのか、皆さんにも知恵を絞っていただきたい。また、デジタル技術やAIの進化に伴い、人の働き方も大きく変わろうとしている。

 当社グループは健康経営を経営戦略の1つとして進めており、皆さんも健康経営に積極的に取り組んでほしい。

 新入社員の皆さんには、まず固定観念や先入観を捨て、「ゼロからの積極果敢なチャレンジ」を続け、ともにKAITEKI価値を創造していっていただきたい。それにあたり、次の3点を深く心に刻んでもらいたい。

 ①熾烈な競争を勝ち抜くために、すべてのチャンスを活用し「貪欲に学べ」

 ②自らの業務役割を深く考え、行動を起こし、責任を持ってやり遂げよ。「仕事のプロになれ」

 ③失敗を恐れず新たなフィールドへ果敢に挑戦し、価値を創造し続けよ。「積極的に行動せよ」。

 新入社員の皆さんの積極果敢なチャレンジに期待する。

 

JXTGエネルギー 4月のベンゼンACPは590ドルで決着

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2019年4月2日

 JXTGエネルギーは1日、4月分のベンゼンACP(アジア契約価格)を590ドル/tで決着したと発表した。

 3月のアジア域内ベンゼン市況は、欧米の市況上昇を受け改善に向かっていたものの、月末に中国でベンゼン誘導品プラントの事故が発生し、先行き不透明感から市況は大幅に下落した。こうした市場環境を反映し、4月契約価格は前月比35ドル/t安で決着した。なお、国内価格換算想定値は70.6円/kg。

石油化学工業協会 「石油化学ガイドブック」(改訂6版)を発行

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2019年4月2日

 石油化学工業協会はこのほど、「石油化学ガイドブック」(改訂六版:B5判94ページ)=写真=を発行した。同ガイドブックは、2002年の初版以降、幅広く活用され、過去4回(06、09、12、15年)にわたって改訂版が発行された。

石油化学ガイドブック表紙 改訂6版は、情勢の変化を踏まえ内容の充実を図っており、生活に欠かすことのできない石油化学製品を生産する「石油化学工業」についての基礎的な解説書となっている。

 同書は、①石油化学製品と私たちのくらし②石油化学製品ができるまで③石油化学工業の歴史と現況④化学工業の歴史⑤環境問題と保安防災への取り組み⑥「循環炭素化学」について、および資料で構成。石油化学の入門書として、化学業界関係者のみならず、学生や一般の人々も活用可能な分かりやすい内容となっている。

 希望者には、実費(1300円/部+送料)で提供する。同件に関する問い合わせは、石油化学工業協会総務部(広報担当・TEL:03―3297―2019、FAX:03―3297―2017)まで。

三菱ケミカルHD 越智社長「今年終わりから来年にかけて回復」

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2019年4月2日

 三菱ケミカルホールディングスの越智仁社長は1日、3月の日銀短観を受けて、「米中貿易摩擦やブレグジットの行方など、先行き不透明感が中国はじめ海外経済の減速につながり、全般的な企業の景況感を悪化させていて、景気に対するインパクトが大きく広がっている。ロボットやAIなどの革新的な技術が、先進国を中心に新たな市場を生み出してきているが、現状では伸びが抑えられている。しかし、今後は、素材産業としても付加価値の高い製品については需要が起こってくると考えている。また、中国が打ち出す経済対策などの効果も踏まえれば、今年終わりから来年にかけて回復が見られるのではないか」とコメントを発表した。

日本ゼオン COP加工事業の子会社を分社化、試作事業を強化

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2019年4月2日

 日本ゼオンは1日、シクロオレフィンポリマー(COP)の加工品製造子会社であるオプテスから、射出成形加工を行う佐野工場を分社化し、新たにゼオンオプトバイオラボを設立したと発表した。成長が見込まれる光学・医療・バイオ市場の試作事業を強化し、さらなる事業拡大を目指す。

 多様化する医療・バイオ市場分野で、高品質かつ手軽な分析・検査診断用チップのニーズが高まる中、同社は2017年より、COPを使用した樹脂製マイクロ流路チップなどの試作品成形の受託事業を展開。今回の分社化により、国内外の大学・研究機関にこれまで以上に寄り添い、より積極的かつスピーディーな新製品・新サービスの提供に努めていく。

 なお新会社は、これまで通り、COP成形品の射出成形も行ない、試作後の量産加工にも万全の体制で対応する考えだ。

 

クラレグループ 人事(4月1日)

2019年4月1日

[クラレ関連・人事](4月1日)【クラレ】▽管理部門総務・人事本部人事部グローバル人事グループリーダー大野智浩▽解兼研究開発本部くらしき研究センター合成研究所長、同本部同センター長佐々木繁▽同本部同センター同研究所長藤純市▽ビニルアセテート樹脂カンパニーポバール樹脂事業部グローバルオペレーショングループリーダー秋月雅春【クラレノリタケデンタル】▽解兼技術本部三好開発部長、同本部副本部長兼三好事業所長山田芳久▽同本部新潟開発部長、同本部長兼同本部新潟生産部長兼新潟事業所長植田憲二▽同本部三好開発部長石野博重。

 

信越化学工業 人事(4月1日)

2019年4月1日

[信越化学工業・人事](4月1日)▽新機能材料事業部長兼新機能材料第一部長、取締役丸山和政▽同事業部新機能材料第二部長岡秀明▽同事業部技術管理部長河合義夫▽新機能材料技術研究所長由利勉。

 

ランクセス 「テペックス」の自動車向け新用途を紹介

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2019年4月1日

 ドイツの特殊化学品メーカーのランクセスグループ傘下のボンドラミネーツはこのほど、パリで開催された世界最大のコンポジット展示会「JEC World 2019」に出展し、連続繊維で強化された熱可塑性コンポジットシート「テペックス」の大量生産での新用途を紹介した。

 「テペックス」は、特に軽量化部品の大量生産で定着している、数少ないコン ジット素材の一つ。主に自動車産業とIT産業での需要が高いため、同社は現在、ドイツのブリーロン拠点で、製造施設を大幅に増強している。

 展示会では自動車軽量化の新用途として、ドイツの中型自動車向けのドアモジュールキャリア、米国市場向けSUV(スポーツ用多目的車)のフロントエンドキャリア、高級車向けの後部座席を紹介した。

 同社では今年の年央ぐらいまでに、新たに2つの製造ラインを稼働させる予定だ。