AGC スペインの合成医薬品生産拠点で能増・研究棟を新設

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2020年4月8日

 AGCは7日、スペインの合成医薬品CDMO(医薬品開発製造受託)事業子会社であるAGCファーマケミカルズヨーロッパ社での設備増強を決定したと発表した。既存の製造設備を改修し生産能力を1.3倍に増強するとともに、研究開発施設を新設する。新研究開発施設は2021年3月、増強設備は2022年5月より稼働を開始する予定。

新研究棟の外観
新研究棟の外観

 100%子会社のAGCファーマケミカルズヨーロッパ社は、欧州で合成医薬品を中間体から原薬まで一貫して生産する体制を構築するため、昨年3月にベーリンガーインゲルハイム社(ドイツ)よりMPC社を買収し、同年10月に社名を変更した。

 GMP(適正製造規範)に対応した医薬品原薬の製造で長い歴史と豊富な実績を持ち、開発医薬品から商用医薬品まで幅広いスケールの生産に対応している。合成医薬品CDMO市場は年間約7%以上の成長を続けており、同社の受託件数はそれを上回る勢いで増加している。

 今回、旺盛な需要に対応するため、既存の製造設備を改修し医薬品原薬生産能力の増強を決定。新たに粉砕設備を導入し、増加する医薬品原薬の粉砕需要にも対応が可能となる。さらに既存の研究開発施設に加え、新規受託品のプロセス開発を行う研究開発施設を新設することで、開発スピードを加速させていく。

 AGCグループは、合成医薬品CDMO事業を含むライフサイエンス事業を戦略事業の1つと位置づけており、2025年に1000億円以上の売上規模を目指している。買収と合わせ、日本・米国・欧州の各拠点で積極的な設備投資を行っており、今後も大きな需要の伸びが見込まれるライフサイエンス事業については、各地域の顧客にグローバルで統一された高水準の品質・サービスを継続して提供していく。同時に、各拠点のシナジーを最大限発揮することで技術力を向上させ、製薬会社と患者、そして社会に貢献していく考えだ。

三菱ケミカルホールディングス 「KAITEKI Vision 30(KV30)」、 社会課題の解決に貢献

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2020年4月8日

炭素循環が柱の1つ、バイオプラスチックに注力

 三菱ケミカルホールディングスは、2030年の目指す姿「KAITEKI Vision 30(KV30)」を発表。2050年の目指すべき社会を、現在の社会課題が技術やサポートによって解決された社会と想定し、2030年には「持続可能な未来に向けて社会課題の解決をグローバルに主導するソリューションプロバイダー」を目指す方針だ。

 同社として解決に貢献すべき社会課題・事業領域を、①GHG低減②炭素循環③食料・水④医療進化⑤人快適化⑥デジタル社会基盤の6つに選定。その中の炭素循環では、CO2回収・利活用、バイオプラスチック、ケミカル・マテリアルリサイクルを「成長」事業群に挙げている。

 越智仁社長は、「環境貢献を意識することで、

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宇部興産 人事②(1日)

2020年4月7日

[宇部興産・人事②](1日)【化学カンパニー】▽品質保証部製品安全グループリーダー横山修司▽同部品質保証統括グループリーダー白石視之▽同部機能品品質保証グループリーダー村田知彦▽技術戦略部環境安全グループリーダー中村卓▽化学生産本部千葉石油化学工場工場管理グループリーダー大庭也寸志▽同本部堺工場工場管理グループリーダー谷口浩▽同本部同工場生産技術グループリーダー藤原和廣▽同本部千葉石油化学工場設備管理グループリーダーー小林真悟▽医薬事業部医薬データ保証グループリーダー濵﨑篤▽機能品事業部機能品営業部機能製品グループリーダー岩﨑幸治▽合成ゴム事業部国内営業グループリーダー伴將一▽研究開発本部基盤技術研究所要素技術研究グループリーダー清水基久【建設資材カンパニー】▽監理部地球温暖化対策グループリーダー村田周一▽同部人事・総務グループリーダー大村隆司▽同部事業企画グループリーダー野口裕之▽業務統制部業務統制推進グループリーダー大村進▽同部情報システムグループリーダー横田篤▽生産・技術本部生産管理部品質管理グループリーダー中本和彦▽同本部設備管理部設備保全グループリーダー兼工場保全グループリーダー児玉真一▽同本部電力部発電グループリーダー岡田清彦▽資源リサイクル事業部営業部東京営業グループリーダー竹内直樹【本社部門】▽宇部渉外部渉外グループリーダー井原毅。

クボタケミックス 機構改正(1日)

2020年4月7日

[クボタケミックス/機構改正](1日)▽「営業本部」に「設備開発営業部」、「プラント・土木開発営業部」を新設する▽「事業開発部」を廃止し、その機能を新設の「設備開発営業部」及び「プラント・土木開発営業部」に移管する。

【化学企業 入社式訓示④】デンカ 山本学社長

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2020年4月7日

 世界は今厳しい変動のもとにある。ナショナリズムと保護主義の高まりが、中国や新興国の成長基盤を傷つけ、経済活動の停滞を招いている。また、足元でのコロナウイルスの世界規模での流行など、想定外の厄災の連続で、経済の先行きを見通すことは一層困難だ。

 一方で、EVや自動運転などの自動車の急速な進歩、デジタル技術によるサイバー空間の驚異的な膨張、遺伝子治療などの医療革命といったメガトレンドが加速しており、市場の競争条件が破壊的に変化している。昨日の常識が今日の非常識となる世界に、我々は足を踏み入れているのだ。

 デンカは2018年度から5カ年の経営計画「Denka Value‐Up」をスタートさせたが、「過去の固定観念にとらわれずに、時代の要請を先取りして変化し続け、創造し続ける企業体質に生まれ変わる。それによって社会の発展に貢献する企業となる」という覚悟が込められている。

 また中計では、事業構造、技術開発、人財プールまであらゆる面でのスペシャリティー化を推進している。それとともに、製造、研究、業務にわたる全プロセスの革新により生産性を劇的に高め、不確実性が高まるグローバル市場にあっても持続的な成長を可能とする強力な体質に転換していく。

 一方、生産性の革新をワークライフバランスの向上にもつなげ、デンカで働くことを世界中の人々から羨まれるような会社になることを目指す。これらの目標の実現には、変化に恐れず向き合い、みずからが率先して変化していく姿勢が求められる。前向きな変化が成長を生み出すのだ。

 新入社員の皆さんが変化の主役にならねばならない。デンカの枠を超え、グローバルな基準でも、スペシャルな存在を目指して精進を続けてほしい。そして会社に変化を促すクリエイティブな役割をしっかり果たすとともに、相互の連携を強めてお互いを高めあっていただきたい。

 最後に、歓迎の言葉に替えて「胆大心小」を紹介する。胆(きも)は大きく心は小さく、度胸と細心の注意で事に当たれば、大抵の難局は乗り越えられるという意味だ。臆さず、かつ注意深くことにあたり、成功体験や価値ある失敗の積み重ねで自分を磨いてほしい。

 

【化学企業 入社式訓示④】トクヤマ 横田浩社長

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2020年4月7日

 皆さんはかつて人類が経験のしたことのない、変化が常態化した世の中を生き抜いていかねばならない。例えば地球温暖化問題。これは火力発電を持つ当社にとって大きなリスクとなっている。解決すべき最優先課題として、会社を挙げて取り組んでいるが、私が会社に入った頃にこのような事態は予想すらしなかった。

 当社は4つの価値観を定めているが、それがこの不透明な世の中を生きていく上での道標になる。①「顧客満足が利益の源泉」:独りよがりにならず、世の中が求める価値を創造・提供し続ける②「目線はより広くより高く」:世界を広く俯瞰して高い志を持って目標にチャレンジする③「前任を超える人材たれ」:前例踏襲ではなく変化に応じて新たなソリューションを考え実行する④「誠実、根気、遊び心」:奢ることなく、粘り強く、いいと思ったことはワクワク感を持ってチャレンジする。この4つの価値観を常に心にとめて実践してほしい。

 それからもう1つ大事なことをお伝えする。皆さんは会社にとってかけがえのない原石だ。原石は磨き続けてこそ宝石となる。最初の3年が肝心。とにかく勉強する習慣をつけてほしい。勉強は机に座ってするだけではない。実務を覚える、現場に出て実践する、失敗する、理屈を考える、人との対話を通じて気づきを得る、英会話の勉強をする、新聞を読む、趣味に没頭する、あらゆることが勉強となる。

 これを続けていくことで、ヘンリー・ミンツバーグが提唱したクラフト(経験)、アート(直感)、サイエンス(分析)がバランスよく身に付き、自分なりのもの見方、考え方が養われ本当の意味での個性が磨かれていくものだと思う。

 時間は個々人に与えられた2度と戻らない大事な資源だ。あの時やっておけばよかったと後悔することのないよう日々過ごしてほしい。学歴などは関係ない。今から“ヨーイドン”のスタートだ。

 トクヤマは、人材と特有技術をベースに日本一・世界一の仕事をしていくことを在りたい姿に掲げている。これまで述べたことを実践して世界に羽ばたく国際人になるべく勉強し続けてほしい。

 最後に、創業者・岩井勝次郎が残した言葉「常に事業は艱難になり安逸に破る」をお伝えし、皆さんのこれからのご健勝と輝かしい未来を祈念する。

 

【化学企業 入社式訓示④】クラレ 伊藤正明社長

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2020年4月7日

 入社おめでとう。希望に燃えて入社した皆さんを、クラレグループに迎えることができて、本当に嬉しく思う。皆さんには、それぞれが置かれた立場、配属された部署で自分自身の成長を目指してほしい。それぞれに与えられる職務、仕事内容は違うことから、同期同士で同じレベルや低い目線のところで競争するのではなく、互いの異なる部署での経験を生かし、協力し合って高いレベルの成長を目指してもらいたい。

 話は変わるが、皆さんは何のために働こうと考えているか? 我々は幸せになるために、幸せな生活、幸せな人生を送るために、クラレグループで働いているのだと私は考えている。間違っても会社のために働いている、などとは思わないでほしい。時間は、すべての人に等しく与えられた大事な資源だ。一人ひとりが、限られた時間を大事に使って、価値の創造と自己の成長を目指しながら、「働き甲斐」「生き甲斐」を実感できるように頑張ってほしい。

 また、これから仕事に取り組む際の心構えだが、「よく聞く」「小さな仕事を大切に」「仕事に取り掛かる前から、できないと言わない」「失敗を隠すな。失敗から逃げるな」、この4点を肝に銘じて実践してもらいたい。

 もう1つ話をしておく。健康管理をしっかりやりながら事業所での実習の間、大きく眼を見開いて色々なことを見てほしい。クラレグループは、「安全はすべての礎」という言葉を行動原則として掲げ、従業員の皆さんが安心して操作できる設備や機械を設置し、さらに安全に作業ができるよう改善活動や投資を行っている。そして、クラレグループの全社員が安心して働ける明るい職場環境の整備と制度の充実に取り組んでいる。

 またクラレグループは、その生産活動によって近隣住民の皆様の生活環境に影響を及ぼすことが無いよう、安全で安定した生産活動を追求し、排出物や騒音の低減などの環境保全活動を推進している。これらの活動も含めて、メーカーの根本である生産活動を担っている事業所で、先輩社員の苦労を身近に感じて実習することは大変有意義だ。

 この実習を通して、自分の眼で見ることと自分の頭でよく考えること、そして行き詰まったら素直に教えを乞う姿勢を身につけて、1日も早く立派なクラレパーソンとして自立できるよう頑張ってほしい。

【化学企業 入社式訓示④】東レ 日覺昭廣社長

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2020年4月7日

 東レグループは、1926年の創業以来、「社会への奉仕」を存立の基礎とし、素材には社会を変える力があると標榜している。2018年に「東レグループ サステナビリティ・ビジョン」を公表し、2050年に向けた、東レグループの事業推進による社会への貢献と、それに伴う環境負荷の低減の両面について、当社の考え方と中長期の取り組みを示した。

 東レグループが応えるべき課題を推進するために、次期長期経営ビジョンと次期中期経営課題では、引き続き、「グリーンイノベーション事業拡大プロジェクト」と「ライフイノベーション事業拡大プロジェクト」の2つのプロジェクトを通じて積極的な事業拡大を推進していく。

 長期戦略では「事業を通じた社会貢献」という創業以来引き継がれてきた考え方に基づいた「東レ流の経営」を実践することで、単に事業規模を拡大するのではなく、社会から尊敬される企業体として存在することを目指している。

 2020年度は、次期長期経営ビジョン、次期中期経営課題のスタートの年だ。全社員が一丸となり、これを実現するための課題に取り組み、目標を達成することが重要である。皆さんもこれから始まる東レでの仕事に積極的にやりがいを持って取り組んでほしい。

 また、当社はグローバルに事業展開する企業グループであり、長期的視点に立ちその国の社会発展・産業振興・輸出拡大・技術水準向上への寄与を海外展開の基本方針としている。誠実な企業市民として高い倫理観を持ち、社会貢献を果たす企業である。これらの特徴は、社員が長い歴史の中で誇りを持って築き上げてきたことだ。今日から東レ社員となる皆さんにも是非、この文化・伝統をしっかりと身につけてもらいたい。

 最後に、入社に際し皆さんに四つのことを期待する。「『高い志』と『大きな気概』を持って仕事に取り組むこと」「現場に立脚した『第一人者』、世界トップレベルの『専門家』になること」「グローバルに通用するしっかりとした考え方・価値観・判断基準を持つこと」、そして「『社会的責任』を常に意識し、高い倫理観と強い責任感を持って行動すること」だ。

 これら4つのポイントをしっかりと胸に刻み、健康で明るく前向きに頑張って、有意義な会社生活を切り開いていただきたい。