クラレの1-9月期 減価償却方法の変更などで減益に

,

2018年11月12日

 クラレの2018年12月期第3四半期の連結決算は、有形固定資産の減価償却方法の変更などで、ビニルアセテートセグメントが減益となったことなどにより、増収減益となった。

 売上高は前年同期比19%増の4499億円、営業利益は同2%減の572億円、経常利益は同4%減の548億円、純利益は同7%減の351億円。営業利益については、数量・操業度では同185億円のプラスとなったが、交易条件で同マイナス25億円、経費その他がマイナス172億円となり、全体として同11億円の減益となった。

 セグメント別では、ビニルアセテートは増収減益。各事業とも販売を伸ばしたが、有形固定資産の減価償却方法と耐用年数、全社共通費の配賦方法の変更が響き減益となった。

 ポバール樹脂・光学用ポバールフィルム・水溶性ポバールフィルムは、順調あるいは販売数量が拡大。PVBフィルムは原燃料価格上昇の影響を、EVOH樹脂「エバール」は、米国工場の定期修理と能力増強工事遅延の影響を、それぞれ受けた。

 イソプレンも増収減益。イソプレン関連では、ファインケミカル・熱可塑性エラストマー「セプトン」・液状ゴムともに数量が伸びたが、原燃料価格上昇の影響を受けた。 耐熱性ポリアミド樹脂「ジェネスタ」も、自動車用途などで販売が拡大したが、原燃料価格上昇の影響を受けた。

 機能材料は増収増益。メタクリルは好市況が継続したことに加え、高付加価値品の販売が拡大。メディカルは歯科材料のジルコニア系製品の拡充が寄与した。カルゴン・カーボンは米国を中心に販売量が増加したが、炭素材料は汎用用途の販売量が減少した。

 繊維は減収減益。人工皮革「クラリーノ」は、ラグジュアリー商品用途への拡販が進んだ。生活資材では「クラフレックス」で高付加価値品の販売が拡大した。ビニロンは原燃料価格上昇の影響を受けた。通期の業績予想は、前回発表から変更していない。

東洋紡の4-9月期 上期は増収も火災事故要因で純利益は大幅減

,

2018年11月12日

 東洋紡は8日に都内で会見を開き、2019年3月期第2四半期の連結業績を発表した。決算説明に先立ち、9月6日に敦賀事業所で発生した火災事故に触れ、斧泰三経理部長は火災のお詫びとともに業績への影響を説明した。

 同火災ではエアバッグ用原糸、クッション材「ブレスエアー」、衣料用ナイロンなどの製造設備が被災。「固定資産と棚卸資産が使用できるかどうかの精査を行っているが、現時点での損害額は未確定だ。また、

このコンテンツを閲覧するにはログインが必要です。お願い . あなたは会員ですか ? 会員について

昭和電工の1-9月期 黒鉛電極市況の高騰などで最高益に

,

2018年11月12日

 昭和電工は8日、2018年12月期第3四半期の連結業績を発表した。売上高は前年同期比29%増の7249億円、営業利益は140%増の1345億円、経常利益は217%増の1342億円、純利益は324%増の993億円となった。

 加藤俊晴取締役執行役員は「石油化学セグメントでは定修要因はあったが、収益は想定以上に推移した。黒鉛電極は昨年の平均価格に対し、第1四半期が3倍、第2四半期が3倍強となり、第3四半期は

このコンテンツを閲覧するにはログインが必要です。お願い . あなたは会員ですか ? 会員について

太陽石油の4-9月期 四国・山口事業所の大規模定修で減収減益

,

2018年11月12日

 太陽石油は9日、2019年3月期第2四半期の業績(単体)を発表した。売上高は前年同期比8%減の2838億円、営業利益は1%減の103億円、経常利益は12%減の93億円、純利益は17%減の68億円。なお、在庫評価益を除いた経常利益は93%減の9億円だった。

 上期は、原油価格上昇に伴い販売価格が上昇した一方、四国・山口両事業所で実施した大規模定修の影響で、生産数量と販売数量が減少し減収となった。損益は、原油価格上昇による在庫評価益を計上したものの、定修による販売数量の減少により減益となった。

東レの4-9月期 売上高と経常利益が過去最高に

,

2018年11月12日

 東レの2019年3月期第2四半期の連結決算は、売上高と経常利益が過去最高となったが、営業利益は減益となった。売上高は前年同期比14%増の1兆1912億円、営業利益は同1%減の777億円、経常利益は同1%増の774億円、純利益は同2%増の485億円。

 営業減益の要因について、日覺昭廣社長は

このコンテンツを閲覧するにはログインが必要です。お願い . あなたは会員ですか ? 会員について

昭和電工 超微粒子酸化チタンの生産設備増強を完了

,

2018年11月12日

 昭和電工は9日、子会社である昭和電工セラミックス(長野県塩尻市)で、積層セラミックコンデンサー(MLCC)の原料である超微粒子酸化チタン「スーパータイタニア」の生産能力増強を完了したと発表した。

 多くの電子機器で使われているコンデンサーのうち、MLCCはスマートフォンや携帯電話など小型化・軽量化が要求される情報機器や薄型TVなどのデジタル家電に多く使用されている。

 MLCCの市場成長率は年10%程度だが、これら電子機器の需要拡大に伴い、設備はフル稼働の状況が継続。需要の拡大に対応し、今後も安定的に高品質な製品を顧客へ供給するため、今回、昭和電工セラミックス富山工場内にある、MLCC向け同製品の生産ラインを1系列増設した。

 来年1月以降、生産能力は現行能力の3割増となる。酸化チタン(TiO2)を原料とするチタン酸バリウム(BaTiO3)は、MLCCの基本構造の1つである誘電体に用いられる。また、MLCCの小型化・高容量化のためには高純度で粒子の微小なチタン酸バリウムが必要となる。

 チタン酸バリウムの製法には固相法と液相法があり、より低コストで誘電特性の高いチタン酸バリウムが得られる固相法には微小な酸化チタンが必要となる。

 同社が製造・販売する超微粒子酸化チタンは、最先端のプロセス制御技術で生産され、粒子の大きさは15∼250nmと微細であり、純度も高く、MLCCのさらなる小型化・高容量化に貢献する。また、MLCCの原料としてだけでなく、各種フィラー材料など、幅広いニーズにも対応する。

旭化成 米法人が「SPEオートモーティブ・イノベーション・アワード」受賞

,

2018年11月12日

 旭化成は9日、連結子会社の旭化成プラスチックスノースアメリカ(APNA:米国ミシガン州)が、2018年度「SPEオートモーティブ・イノベーション・アワード」(シャシー/ハードウェア部門)を受賞したと発表した。

ガラス繊維強化ポリアミド66製セルフタッピング型複合ナット00 授賞式は7日(米国時間)にミシガン州で行われた。受賞対象となったのは、APNAがフィアット・クライスラー・オートモーティブ、イリノイ・ツール・ワークスと共同で開発した「ガラス繊維強化ポリアミド66製セルフタッピング型複合ナット」=写真

 旭化成のポリアミド66樹脂「レオナ90G55」シリーズを使って開発した。他の金属製や樹脂製のナットに比べ、軽量化や燃費向上によるCO2排出量、コスト削減を実現している。

 米国プラスチック技術者協会(SPE)が開催するSPEオートモーティブ・イノベーション・アワードは、革新的な自動車用プラスチック部品などを対象に表彰する制度で、同部品を対象とした賞の中では世界で最も古く、最大の規模となっている。

 APNAは同賞を過去7年間のうちに、素材部門で2つ、車体外装部門で1つ受賞しており、今回と合わせて合計で4つ目の受賞となった。

三井化学・コクヨ 形状記憶素材の特性を「壺」で可視化

, , , ,

2018年11月8日

 三井化学はこのほど、形状記憶シートの特性を「壺」で表現した作品を、広告・クリエイティブの専門誌「月刊ブレーン」12月号の誌上で発表した。

 同社は、クリエイターとのコラボレーションプロジェクト〝Material Meets Creative Team〟を進めており、これまでに無かった新しい視点で「素材の魅力」を分かりやすく伝える活動を行っている。

UNFRAGMENT
UNFRAGMENT

 第6弾となった今回は、三井化学東セロの新開発品である「形状記憶シート」と、クリエイターの佐々木拓氏(コクヨ・クリエイティブセンター)とのコラボにより、初めから割れている壺「UNFRAGMENT」を製作し発表した。

 同作品は、その形状記憶性に着目し、「ゆっくりと元に戻る」特性をプロダクトに落とし込んだ。壊れた陶器を修繕することで新たな価値を生む金継ぎの技術を参考に、手で広げると壺が開き、時間の経過とともに元の状態に戻っていく。割れた状態と金継ぎされた状態を行き来する作品で、これまでに無いプロダクトの時間軸を表現した。

 三井化学東セロの形状記憶シートは、三井化学が開発した特殊ポリマーを発泡・シート化した製品で、特にその触感は高い評価を得ている。常温∼50℃付近で柔軟性を増す特性があり、人に触れている部分は柔らかく、触れていない部分は若干硬いため、サポートされている感覚が生まれる素材。

 各種ヘルスケアや医療、介護、スポーツ、シート、クッションなどの利用者にフィットするような用途で、世界に1つだけの製品開発に貢献できる素材として注目されている。

三菱エンジニアリングプラスチックス 人事(12月1日)

2018年11月8日

 [三菱エンジニアリングプラスチックス・人事](12月1日)▽カスタマーサービスセンター長、常務執行役員奥田克哉▽同センター製品管理部長中弥善廣▽同センターカスタマーサービス部長小川 哲司▽解兼第3事業本部業務部長、第3事業本部営業部長石田裕一。

クレハの4-9月期 PGA事業の一時的な費用増響き営業減益

,

2018年11月8日

 クレハの2019年3月期第2四半期連結決算(国際会計基準:IFRS)は、増収となったものの、機能製品事業でシェールオイル・ガス掘削用途向けPGA(ポリグリコール酸)事業の一時的な費用増があったことから、営業減益となった。税引前四半期利益は金融収支の改善により増益だった。

小林社長
小林社長

 今年度は中期経営計画の最終年度となるが、7日に行った決算説明会で、小林豊社長は「ほとんどの既存事業で改善が図られ、数字的には達成できるだろう。しかし、

このコンテンツを閲覧するにはログインが必要です。お願い . あなたは会員ですか ? 会員について