トクヤマの4-9月期 原料高で営業減益も進捗は想定通り

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2018年11月1日

 トクヤマは31日、2019年3月期第2四半期決算を発表した。売上高は前年同期比4%増の1526億円、営業利益は同10%減の170億円、経常利益同1%減の154億円、純利益は特別損益が改善したことで128億円と大幅に増加した。

 同日開催された決算会見で横田浩社長は「カセイソーダの価格是正や半導体関連製品の販売数量増により増収となったが、製造コストが増加し減益となった」と総括した。

 化成品の塩ビ樹脂は、

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日本ゼオンの4-9月期 売上高は過去最高も減益に

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2018年11月1日

 日本ゼオンの2019年3月期第2四半期連結決算は増収だったものの、エラストマー素材事業部門の減益が響き、営業利益と経常利益が減益となった。31日に開催した決算説明会で、田中公章社長は「売上高は半期として過去最高だった」と述べた。

 売上高は前年同期比1%増の1690億円、営業利益は同10%減の180億円、経常利益は同6%減の203億円、四半期純利益は同1%増の145億円。

 エラストマー素材事業部門の売上高は同18億円増の1002億円、営業利益は同18億円減の95億円で、増収減益だった。ゴム事業では、国内販売は堅調に推移し、海外子会社も米国を中心に好調だったが、天然ゴムの市場価格低迷の影響から、輸出販売は前年同期を下回った。

 ゴム販売数量は

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AGCの1-9月期 ガラスと電子は減益も化学品好調で増収増益に

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2018年10月31日

 AGCの2018年12月期第3四半期連結決算(IFRS)は、ガラスと電子セグメントが減益になったものの、化学品セグメントの増益が上回り、増収増益となった。各事業の出荷数量は増加したが、原燃材料価格の上昇などにより、増益幅は縮小している。

 売上高は前年同期比6%増の1兆1262億円、営業利益は同6%増の870億円、税引前四半期利益は同13%増の九百十億円、四半期純利益は同7%増の649億円だった。

 営業利益の増減要因を見てみると、増益要因は販売数量品種構成がプラス93億円、売値がプラス39億円。一方、減益要因は原燃材料価格がマイナス76億円、コストその他がマイナス10億円となり、トータルで前年同期に比べ46億円の増益となった。

 セグメント別業績のうち、化学品の売上高は3549億円で同425億円の増加、営業利益は503億円で同75億円増加した。

 増収要因としては、クロールアルカリ・ウレタンは、国内と東南アジアでカセイソーダの販売価格が上昇し、昨年3月から連結したビニタイ社がフルに寄与した。フッ素・スペシャリティでは、半導体関連製品向けのフッ素樹脂をはじめとする、フッ素関連製品の出荷が堅調に推移。ライフサイエンスでは、昨年2月から連結したCMCバイオロジックス社がフルに寄与。バイオサイエンス事業は順調に拡大した。

 増益要因については、ビニタイ社とCMCバイオロジックス社のフル寄与に加え、クロールアルカリ製品のマージン増加、フッ素製品の販売価格の上昇があった。

 なお、通期の業績見通しに関しては、天然ガスや重油など原燃材料価格上昇に起因する製造原価や輸送費の増加、クロールアルカリ製品のスプレッド縮小、ディスプレイ用特殊ガラスの一部製品の在庫処分、北米市場での自動車用ガラスの販売構成悪化などの理由により、前回予想を下方修正した。

JSRの4-9月期 エラストマー減益も想定以上で推移

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2018年10月30日

 JSRは29日、2019年3月期第2四半期の連結決算を発表した。売上高は前年同期比21%増の2457億円、営業利益同4%減の224億円、四半期利益は同7%減の167億円だった。

 同日開催された決算会見で、宮崎秀樹取締役常務執行役員は「上期はエラストマー事業が原料高により減益となったものの、通期見込みに対して順調な進捗となった。顧客業界は総じて堅調に推移する中、為替は円安に振れ、スプレッドは想定より拡大した。ライフサイエンス事業は、KBIの受託事業が拡大したことに加え、クラウンの連結子会社化が利益に貢献した。またバイオプロセス材料の販売も好調で3本目の柱として着実に成長している」と総括した。

 エラストマー事業は、原料高によるスプレッド縮小により減益となったが、S-SBRは上期13%成長と販売が伸長している。一方、その他の各事業については増収増益となった。

 合成樹脂事業では、4月に統合したテクノUMGの拡販により、ABS樹脂の販売が伸びた。デジタルソリューション事業では、好調な半導市場を背景に、同社の半導体事業は市場成長を上回る八%成長と好調だった。ライフサイエンス事業は、前年同期の営業損失から黒字化を達成しており、下期以降も、幅非広く顧客需要を取り込み好調な販売を継続する見込みだ。

 通期見通しについて宮崎常務は「足元、原料ブタジエン価格の下落が懸念材料となっており、日中貿易摩擦や中国経済の減速などを注視する必要がある。世界経済が変調しているため先行き不透明なことから、通期見通しを変更しなかった」と語った。

 またハンガリーのS-SBR工場については「着実に建設を進め、ほぼ完成に近づいている状況だ。来年初めから試運転・サンプル出荷を開始し、2019年度から商業生産を開始する予定だ」との見通しを示した。