帝人フロンティア 着用する化粧品シリーズからマスクタイプ新発売

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2020年10月21日

 帝人フロンティアはこのほど、身にまとうことで肌荒れを防ぎ、肌に潤いを与えるウェアタイプ化粧品「ラフィナン」の新商品として、マスクタイプの「美容フェイスパック」を発売した。希望小売価格は1500円(税別)。応援購入サービスを運営する「マクアケ」で9月末より150万円を目標にクラウドファンディングを実施。20日現在、目標金額を上回る180万円超の購入となっている。

美容成分を配合した着用する化粧品『美容フェイスパック』
美容成分を配合した着用する化粧品「美容フェイスパック」

 「美容フェイスパック」は、配合したリンゴ酸を含む弱酸性の美容成分により、着用することで肌を健やかに保ち、肌荒れを防ぎ、潤いを与えてくれるもの。保湿範囲を大きくするため、肌を広く覆う仕様(縦約14cm×横約17.5cm)となっている。ポリエステル製で表面に撥水加工生地を使用していることから水滴などの汚れを防ぐほか、洗濯も可能だ。色はホワイト、ピンク、ブルーの3色で、内側は化粧移りの目立ちにくいベージュ色。

 同製品はマスクの長時間着用による肌荒れ対策に注目し、働く女性のための総合サイト「マイナビウーマン」と共同開発した。モニター調査や、マスクの悩みに関するウェブアンケート調査を実施し、商品開発に消費者ニーズを反映した。

 

ニチバン 千葉市と食品ロス削減啓発キャンペーンを実施

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2020年10月21日

 ニチバンはこのほど、千葉市と連携してごみ減量のための「ちばルール」行動協定店で食品ロス削減啓発キャンペーンを実施すると発表した。

 ごみ減量のための「ちばルール」とは、千葉市民・事業者・千葉市の3者がそれぞれの役割と責任の下に、資源循環型社会実現のために定めた自主ルールと行動指針。同社は、文字を書き込めるキッチン用テープ「ディアキチ ワザアリテープ」シリーズを通じて、購入日や調理日、消費期限などを利用者に把握してもらうことで食品ロス防止の提案を行っている。

 「ディアキチ ワザアリテープ」は手で簡単に切れ、貼ってはがせるフィルム素材のテープで、油性ペンで文字が書け、冷蔵庫(4℃)・冷凍庫(マイナス18℃)内でも使用可能。カラーは全10色で柄付きや細幅タイプ、カットタイプもラインアップし、食品袋の封止めをはじめ、保存容器やフリーザーバッグの日付・内容物のラベルなど、キッチンまわりの様々な用途へ利用できる。

 同キャンペーンは食品ロス削減月間の10月30日に、千葉市内の「ちばルール」行動協定店の実施店舗で「ディアキチ ワザアリテープ」試供品とリーフレットを配布するもの。千葉市と連携して粘着テープを使用した家庭系食品ロス削減の取り組みを推進する考えだ。

積水化学 鉄道枕木向け合成木材の生産工場をオランダに設立

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2020年10月21日

 積水化学工業は20日、環境・ライフラインカンパニーが、ガラス長繊維強化プラスチック発泡体「FFU」製枕木の生産工場をオランダに設立すると発表した。2021年度上期に着工し、2022年度下期から生産を開始する予定で、これによりFFU製枕木の生産能力はこれまでの1.8倍に拡大する。

合成木材「FFU」オランダ工場イメージ
合成木材「FFU」オランダ工場イメージ

 「FFU」は、軽量でありながら、耐久・耐候性、加工性に優れており、天然木材とプラスチックの長所を兼ね備えた合成木材。これまで様々な用途に展開してきたが、鉄道の枕木用途では採用から今年で40年を迎えており、日本国内では多くの鉄道会社が採用している。

合成木材「FFU」ドイツ国鉄での採用事例①
合成木材「FFU」ドイツ国鉄での採用事例①

 また海外でも、2003年に初受注を獲得して以降、鉄道大国であるドイツ、イギリスなど需要が見込まれる欧州を中心に事業規模を拡大。2017年には、EBA(ドイツ連邦鉄道庁)の本認証を取得するなど、欧州各国をはじめ、米国、オーストラリア、中国など世界31カ国で販売実績をもっている。

 一方、近年では、環境配慮から高品質な木材の調達が難しいことに加え、木材の防腐剤として使用されるクレオソート油が、発がん性の危険からEUで使用が禁止(鉄道分野は2023年)された。こうした背景により、木製枕木の代替品として樹脂製枕木の導入が世界中で進んでおり、「FFU」では、特に軽量・高耐久が求められる分岐部や橋梁部分での採用が拡大している状況だ。

合成木材「FFU」ドイツ国鉄での採用事例②
合成木材「FFU」ドイツ国鉄での採用事例②

 現在、同社はFFU製枕木の生産を、ほぼ全量滋賀栗東工場で行っているが、海外市場の需要増により生産能力の向上や納品期間の短縮が必要となってきた。海外での鉄道分野最大の需要地である欧州に生産工場を設立し、さらなる事業拡大とグローバル化を推進していく。オランダのグループ会社SEKISUI ESLON内に、FFU製枕木の原木を生産する工場を新設(延床面積4400㎡)。また、市場・顧客ごとに製品仕様が異なるため、販売先の近傍で加工パートナーと提携し、欧州需要に対応する。

 同社は、欧州での生産開始により、海外鉄道会社からのさらなる採用拡大を図り、FFU製枕木を柱とする機能材事業で、2030年度の海外売上高100億円を目指す方針だ。

経産省 「ゼロエミ・チャレンジ」企業リストを公表

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2020年10月20日

 経済産業省はこのほど、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)サミット2020の中で、上場・非上場企業あわせて320社の「ゼロエミ・チャレンジ企業」を発表した。

 経産省が日本経済団体連合会や新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と連携し、脱炭素化社会の実現に向けたイノベーションに挑戦する企業を「ゼロエミ・チャレンジ企業」としてリスト化し、投資家などに活用可能な情報を提供するプロジェクト「ゼロエミ・チャレンジ」の一環。投資家・金融機関・有識者などで構成する「環境イノベーション・ファイナンス研究会」で制度設計、リストアップの客観性・網羅性の基準を策定し、実際の活用に向け公表するもの。

 第1弾として公表した320社は、「革新的環境イノベーション戦略」に紐付く経産省の事業やNEDOが実施する28のプロジェクトを対象に、この趣旨に賛同する企業。そのうちNEDO関連では170社、8技術研究組合が含まれる。

 今後、水素やCCUS(CO2回収・有効利用・貯留)、再エネなど39の主要テーマごとにゼロエミ・チャレンジ企業、投資家、政策立案者などの対話の場を設け、投資家の技術や経営戦略としてのイノベーション動向に対する理解を深め、民間資金をイノベーションに呼び込むよう環境整備する。また他省庁と連携してリストを拡充し、ゼロエミ・チャレンジ企業を投資対象とした金融商品の組成などに活用できる情報をアップデートする。

 なおゼロエミ・チャレンジ企業だけが使用できる「ロゴマーク」を策定。投資家への訴求を図っていく考えだ。

経産省 ゼロエミ

ユニチカ 植物由来PTT樹脂と綿の複重層紡績糸を開発

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2020年10月20日

 ユニチカトレーディングはこのほど、同社独自の特殊複重層糸技術「パルパー製法」による新たな紡績糸「パルパーMade with Sorona Polymer」の開発に成功したと発表した。米国デュポンバイオマテリアルが製造しデュポン・スペシャルティ・プロダクツ(東京都千代田区)が供給する部分植物由来ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)樹脂「デュポン ソロナ」と綿による特殊複重層糸で、両方の特性を兼ね備えている。

 世界の温室効果ガス排出量の1割はファッション産業によるもので、石油産業に次ぐ規模だ。同社は早くから繊維メーカーの課題としてエネルギーや水、有害化学物質への具体的対策を行ってきた。

 デュポン「ソロナ」ポリマーは37%植物由来のPTT樹脂で、品質や機能を損なわずに環境負荷を軽減できる。抜群のやわらかさ、ストレッチと回復性をもつ繊維としてアパレル用途に使用されている。

 ユニチカ「パルパー」は芯が主にポリエステル、鞘が綿の複重層糸で、綿の肌触りとポリエステル混の高強力物性をもち、綿に比べシワになりにくく洗濯収縮性に優れ、ポリエステルと比べて吸水速乾性や静電気抑制に優れる。

 「パルパーMade with Sorona Polymer」は両社のパートナーシップから生まれた新素材で、適度なハリ・コシとよりソフトな肌触りを実現。PTT繊維の最大の特徴であるストレッチ性により快適に着用でき、従来の「パルパー」と比べてもイージーケア性、吸水速乾性、抗ピリング性(毛玉)に優れた製品に仕上がる。原糸のほかニット・織物各種テキスタイルやOEM・ODM製品として来月から販売を開始し、初年度は3億円、3年目には20億円の売上を目指す。

「パルパー Made with Sorona Polymer」のイメージ画像
「パルパー Made with Sorona Polymer」のイメージ画像

 

三井化学 介護関連で圧電センサー採用製品が本格展開

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2020年10月20日

 三井化学はこのほど、同社が開発したフレキシブルな極細同軸線構造の張力センシング基材である圧電センサー「PIEZOLA(ピエゾラ)」を採用した、Z-Wprks社製介護ベッド用見守りシステム「LiveConnect」の介護施設での本格展開が始まったと発表した。

『LiveConnect』のパネル画面。複数高齢者の様子を一覧で確認
「LiveConnect」のパネル画面。複数高齢者の様子を一覧で確認

 これまでに千葉県・沖縄県の4施設で有効性が検証され10施設の導入が決定しており、今後の全国展開に向け販売活動を強化している。また、同システムは、「令和2年度 新型コロナウイルス感染症緊急対策 東京都トライアル発注認定制度 認定商品」となり、導入面でメリットが得られることから一層の普及が見込まれている。

圧電センサー「PIEZOLA(ピエゾラ)」
圧電センサー「PIEZOLA(ピエゾラ)」

 三井化学の「ピエゾラ」は、高感度で柔軟性のある同軸線構造を生かした接触・振動を検出するセンサー。今回はその高感度と柔軟性を生かして介護用ベッドの下に配置することで、ベッド上の要介護者のバイタルサイン(脈拍数、呼吸数)やわずかな体位移動などを感知する。

 一方、Z-Wprks社の介護支援システム「LiveConnect」は、センサーを高齢者の居室・介護ベッドに設置することで、個々の高齢者の行動や生体データ、異常状態を遠隔から可視化できるシステム。これにより、安否確認のためのフロア巡回を減らすことができ、本当に介護が必要な高齢者に集中することが可能になるほか、介護職員と高齢者の接触機会を減らし、新型コロナウィルス感染症予防対策への効果も期待されている。

 三井化学は、「ピエゾラ」採用の同システムの利用拡大を通じ、ウィズコロナ下で最前線に立つ介護職員の業務負担削減と安全確保に貢献していく考えだ。

東洋紡STC 工業洗濯耐性を付与した抗ウイルス生地を開発

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2020年10月20日

 東洋紡STCは19日、抗ウイルス加工生地「ナノバリアー」に工業洗濯耐性を付与した新製品を開発したと発表した。

「ナノバリアー」
「ナノバリアー」

 「ナノバリアー」は、業界に先駆けて2015年に開発した生地で、独自の加工剤を繊維に浸透させることで、繊維上の特定のウイルスの数を減少させる効果を発現する。繊維評価技術協議会によりSEK抗ウイルス加工マークとSEK制菌加工マーク(一般用途・特定用途)の認証を取得するなど、抗ウイルス性と抗菌性を両立したことが評価され、ビジネスシャツ用途などで採用されてきた。

 このほど、ユーザーからの強い要望を受け、家庭洗濯よりも条件の厳しい、工業洗濯に対応する耐久性を付与したグレードを開発。加工剤を繊維により強く固定する新しい技術により、高い洗濯耐久性を実現し、工業洗濯を50回繰り返しても、繊維に付着したエンベロープ型ウイルス(ウイルス株:ATCC VR-1679)を99.9%以上減少させる効果が持続することを確認した。

 今後は同技術を生かし、白衣など医療施設用ユニフォームやワーキングウエア、スクールシャツなどの衣料用途、また寝具の側地やカバー、マスクなどの生活資材用途にも「ナノバリアー」の展開を拡大し、2022年度に30万m、2025年に100万mの売上を目指す。

 

帝人 モーリシャス沖重油流出事故、油吸着材を無償支援

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2020年10月20日

 帝人は19日、貨物船「わかしお」がインド洋のモーリシャス島沖で座礁したことにより流出した燃料油の除去作業を支援するため、高性能油吸着材「オルソーブ」500Kg(油吸着量約10t分)を、現地で環境回復に取り組む商船三井を通じて、モーリシャス政府へ寄贈することを決定したと発表した。

ブラ吸着剤「オルソーブ」
ブラ吸着剤「オルソーブ」

 なお同製品は、帝人グループで繊維素材および製品を製造・販売する帝人フロンティアが展開。素材はポリプロピレン繊維不織布で、自重の約20倍の油を吸着でき、ちぎれにくく、油のふき取り作業も可能となっている。

 帝人グループは、今回の海洋汚染からの回復へ貢献するとともに、今後も様々な環境問題に取り組んでいく考えだ。

NEDO バイオジェット燃料普及の研究開発6件を始動

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2020年10月19日

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)はこのほど、バイオジェット燃料の普及に向けた市場形成や社会実装のためのサプライチェーン構築とカーボンリサイクルのための原料基盤技術を強化する研究開発に着手すると発表した。事業化スキームや経済性を検証し、バイオジェット燃料の市場形成に向けたサプライチェーン構築を促進する。

 航空業界にとってCO2排出量削減による地球温暖化抑止対策は喫緊の課題だ。バイオマス由来のバイオジェット燃料導入は実現可能性が高く、海外では廃食用油由来のバイオジェット燃料が実用・商用化され、国内でも今年中のバイオジェット燃料の国内定期便デモフライトを予定するなど、事業化の動きが加速している。

 こうした中、NEDOは2017年度から「バイオジェット燃料生産技術開発事業/一貫製造プロセスに関するパイロットスケール試験」を実施しており、2030年ごろの商用化を目標に一貫製造技術の確立を目指した研究開発に着手する。

 実証を通じたサプライチェーンモデルの構築では、製造技術ごとに「油脂原料からの水素化・脱酸素化処理」(ユーグレナ)と「短繊維パルプ由来エタノールの脱水重合」(Biomaterial in Tokyo、三友プラントサービス)の一貫製造技術の確立と、原料調達・製品供給などの事業スキームや経済性を検証する。

 微細藻類基盤技術開発では、特長の異なる大量培養方法「海洋ケイ藻のオープン/クローズ型ハイブリッド培養」(電源開発)、「熱帯気候・屋外環境下での発電所排気ガスを利用した大規模微細藻類培養」(ちとせ研究所)、「微細藻バイオマスのカスケード利用」(ユーグレナ、デンソー、伊藤忠商事、三菱ケミカル)の実証と生産コスト低減や副生物の有効利用にも取り組む。また微細藻類研究拠点の整備と商用化の課題解決・標準化を図る「微細藻類研究拠点および基盤技術の整備・開発」(日本微細藻類技術協会)も採択した。事業期間は2024年度までで、今年度予算は49.5億円。

 同事業を通じてバイオジェット燃料の普及に道筋をつけ、航空分野での温室効果ガスの排出量削減に貢献するとしている。

BASF 赤外線センサーの販売網を強化、商業化を開始

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2020年10月19日

 BASFはこのほど、子会社のトライナミクス(ドイツ、ルートヴィッヒスハーフェン)が日本市場向けの赤外線センサー事業の技術サポート体制と販売ネットワーク強化の一環で、アイ・アール・システム(東京都多摩市)と赤外線センサーの販売代理店契約を締結したと発表した。トライナミクス社開発・製造の赤外線センサー「ヘルツシュテュック」をアイ・アール・システムが日本市場で販売するもので、相互の営業活動を制限しない非独占的な販売代理店の形態とし、自由な営業活動による相乗効果を狙う。

 アイ・アール・システムは赤外線技術分野の高い専門知識と日本市場での多様な産業分野との販売ネットワークをもち、両社の協力関係強化により、販売チャネルの一層の拡大を図る。なおBASFジャパン内に設けた同赤外線センサー事業推進チームは事業拡大を目指し、商品供給も開始している。

 トライナミクスは2015年設立の赤外線センシングや3Dイメージング、測距技術におよぶ幅広い先進技術と製品ポートフォリオの開発を進め、多様な科学技術分野を専門とする100人超の開発チームを擁する。

  同赤外線センサーは硫化鉛/セレン化鉛(PbS/PbSe)光導電素子で、波長1~5㎛の近赤外線の検出が可能。独自の薄膜封止技術により、使用環境中の水分や酸素による品質劣化を低減し、ベアチップ状態での商品供給によりセンサー素子の薄型化と電子プリント基板への表面実装を可能にし、赤外分光器、ガスセンシング、炎・火花検出、火炎制御、医療機器やIoTセンサーシステムなどの様々な産業領域や用途で優れた性能を発揮する。

 日本は赤外線センサーを含むハイテク産業の世界最大級の市場の1つで、産業用システム、医療機器、民生用機器などの領域で世界的リーディングカンパニーが数多く存在する重要な市場であるとし、赤外線センサーとそのソリューションにより一層の顧客支援を目指す考えだ。