デンカ生研 新型コロナウィルスの簡易検査キット開発に着手

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2020年2月18日

 デンカの連結子会社であるデンカ生研はこのほど、新型コロナウィルスの抗原を、迅速・簡易に検出するキットの開発に着手したと発表した。イムノクロマト法により、一般の医療施設でも使用できる。

 デンカ生研は1950年の創業以来、ワクチンや検査試薬を通じて日本の防疫の一翼を担ってきた。また、近年ではコンゴのエボラ出血熱流行に対し、迅速診断キットのテスト品を供給するなどの取り組みを行っている。

 加えて、インフルエンザの迅速診断キットで国内のトップメーカーであり、「COVID‐19」の簡易検査キットについても、十分な供給体制を取れると考えている。

 同社グループは経営計画「Denka Value‐Up」で、ヘルスケア事業を重点分野の1つと位置づけている。また、日本感染症学会と日本環境感染学会が推進するFUSEGU2020プロジェクトに賛同している。

 今回「COVID‐19」の流行に対する簡易検査キットの提供を社会的責務と捉え、公的機関や国内外の研究機関の協力を仰ぎながら、デンカ生研が長年にわたって培ってきた知見を生かし、早急に開発を進め、最速での供給開始を目指す。

昭和電工 球状アルミナのAI画像解析システムを開発

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2020年2月14日

画像解析システムによる解析画面
画像解析システムによる解析画面

 昭和電工はこのほど、BLUE TAGと共同で、AIを用いた球状アルミナの画像解析システムを開発したと発表した。4月から生産ラインでの活用を開始する。

 球状アルミナは原料を熔融し、表面張力を利用して球状にした直径数㎛~70㎛サイズの粒子。流動性や充填性に優れていることから、電子部品の放熱シートなどの充填材やブラスト材などに使用されている。

 生産工程では、運転員が光学顕微鏡画像で球状不良の有無を目視判定し、その結果を前工程にフィードバックすることで生産条件を調整しているが、球状不良の形状は種類が多く、粒子状態の判定は運転員の経験に基づく判断で行っていた。さらに、粒子状態を定量的に把握することが難しく、生産性向上・品質安定化検討に活用できていなかった。

 こうした中、昭和電工は、従来型の画像解析ソフトでは困難であった熟練運転員の経験知を可視化し、数値化したデータを迅速に生産工程へフィードバックして品質安定化につなげることを目的に、AIによる画像解析システムを開発した。

 今回の開発では、熟練運転員の判断を教師データとする過程でBLUE TAGの持つミクロ画像処理の高い技術を応用。同システムの導入テストでは約20秒で熟練運転員と同等レベルの判定ができており、充分な判定能力を備えていることを確認した。

 また、同システムは再学習に向けたデータ構築機能を併せ持つため、生産ラインでの運用を通じてさらに判定精度の向上が可能だ。昭和電工の球状アルミナは、形状が均一で品質が安定していることを特長としているが、同システムを活用することで、品質・生産性のさらなる向上を目指す。

 同社グループは中期経営計画〝The TOP 2021〟の中で、「AI/IoTの強化」を進めている。同社は今後も、生産現場でのAI/IoT活用を推進して熟練技能者の持つ技術や経験知を可視化、定量化して継承し、安全・安定操業、事業競争力強化を図っていく考えだ。

日本触媒 全固体電池用電解質膜の高性能化に成功

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2020年2月14日

 日本触媒は13日、全固体リチウムポリマー電池用電解質膜の高性能化に成功したと発表した。

 ポリマー電解質を用いた全固体電池は、有機溶媒を使用せず高温で安定なことから、長寿命、高安全性などの特徴を持つ。しかし、ポリマー電解質はリチウムイオンの伝導性に乏しく、電池温度を50℃以上に加温する必要があった。

 今回開発した新規電解質膜は、室温でも高いリチウム伝導性を保有。電池の作動温度を室温近くまで下げることが可能になり、全固体ポリマー電池の新しい用途展開が期待される。

 同社は、ポリエチレンオキシド(PEO)を主骨格とするリチウムポリマー電池用の固体電解質を開発し、2013年頃から商業生産を開始した。

 一般的に、PEOのポリマー電解質は、リチウムイオン電池の非水電解液と比較するとイオン伝導度が1桁以上低く、さらにリチウムイオン輸率(イオン伝導度の内、リチウムイオンが担う割合)が0・1~0・2と低いことから、室温ではリチウムイオンが電解質中を動く速度が非常に遅くなる。そのため、安定した性能を得るには、電池を50℃以上に加温し、リチウムイオンを動きやすくする必要があった。

 ポリマー電解質のリチウムイオン輸率を向上させる取り組みは多数報告されているが、総じて性能を改善するには至っていない。こうした中、同社は、ポリマー電解質の高性能化を実現するために、独自に開発した新しいイオン伝導のメカニズムを採用した。

 電解質膜中のリチウムイオンを伝搬しやすくした新規電解質膜は、POE系電解質膜と比較すると、同等のイオン伝導度を示しながら、リチウムイオン輸率を五倍以上向上させることに成功。また、リチウム金属に対しての安定性と、4V級正極活物質でも充放電できる耐酸化還元性を持っている。

 今回の技術を用いて作製したラミネート型全固体リチウムポリマー電池は、POE系のポリマー電池と比較して、40℃では2倍以上、25℃では5倍以上の放電特性が得られる。性能が飛躍的に向上したことで、従来の全固体ポリマー電池と比較して、充電時間の短縮や、エネルギー密度の向上、電池を加温するための熱源を減らせるなど、多くの改善効果が見込める。

 同社は、今回の技術を、全固体ポリマー電池用の電解質膜として、さらには無機電解質の界面形成材などへの活用も目指して、サンプル出荷を進めて用途開拓を行う。なお、今回の研究成果は、東京ビッグサイトで開催される「国際2次電池展」(2月26~28日)の出展ブースにて展示される。

産総研 超広帯域発光素子を開発、明るさと長寿命実現

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2020年2月12日

 産業技術総合研究所(産総研)は小型ハロゲンランプをしのぐ明るさと、1000時間以上の長寿命性を併せ持つ超広帯域発光素子を開発した。この発光素子は350㎚の近紫外線から1200㎚の近赤外線までの波長範囲の光を発光できる。

 この発光波長範囲は、広く利用されている光センサーや撮像素子(CCDなど)が感じることができる範囲(感光域)とよく一致しており、それら「機械の眼」にふさわしい効率の良い光源と言える。

 様々な方式による広帯域発光素子の開発が世界的に行われている中で、今回開発した素子は、紫外LEDと、そのLEDの光で励起され、さまざまな波長の光を発する複数の蛍光体を組み合わせて作製した。蛍光体を取り巻くバインダー材料や蛍光体層の物理的構造を改良することによって、実用製品に適用できる明るさ(発光強度)と安定性(寿命)を実現した。

 その結果、小型のハロゲンランプを光源とする超小型計測器や分析機器、例えば、鮮魚や精肉の脂乗りを分析するポータブル分析機器や、果実の糖度を非破壊で計測する機器などの上位互換の代替光源として使用できるようになった。この新たな光源素子の登場が引き金となり、従来の光源では実現できなかったパーソナルヘルスケア用の小型光センサーなど、新しい製品群の創出が期待される。

 今後、さらなる発光強度向上や安定性の向上に関する基礎研究を加速させるとともに、実用に向けたプロセス技術の開発を推し進め、より多くの目的に応える素子の開発やカスタマイズを進める。また、連携パートナーを募り、量産技術の開発や適用製品開発も行う。

NEDO ペロブスカイト太陽電池で世界最高の変換効率

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2020年2月7日

 NEDOは、太陽光発電の導入促進を目的に「高性能・高信頼性太陽光発電の発電コスト低減技術開発」に取り組んでいる。

 このほどパナソニックが、ガラスを基板とする軽量化技術や、インクジェットを用いた大面積塗布法を開発し、これらの技術を用いて作製したペロブスカイト太陽電池モジュール(開口面積802㎠:縦30㎝×横30㎝×厚さ2㎜)で世界最高のエネルギー変換効率16.09%を達成した。

 同モジュールの製造工程にインクジェットを用いた大面積塗布法を採用したことにより、製造コストを低減できるほか、モジュールの大面積・軽量・高変換効率の特性を利用することで、ビル壁面など、従来は設置が困難だった場所での高効率な太陽光発電が可能となる。

 今後、ペロブスカイト層材料改善により結晶シリコン太陽電池並みの高効率達成を推進し、新規市場での実用化に向けた技術確立を目指す。

J&J 新型ウイルスの脅威に対し多角的な取り組みを開始

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2020年2月7日

 ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)はこのほど、ヤンセンにリソースを結集し、新型コロナウイルス感染症の流行に対する多角的な取り組みを開始すると発表した。その一環として、J&Jはワクチン候補の開発に着手するとともに、他の機関と幅広く連携して抗ウイルス療法のライブラリのスクリーニングを行う。

 新型ウイルスに対して抗ウイルス活性を持つ化合物を特定することが、解決策として有効であると考えられている。J&J執行委員会副議長兼最高科学責任者のポール・ストッフェルズ医学博士は「今回の新たな病原体の流行を受け、世界の潜在的なパンデミックの脅威に確実に対応できるよう、準備や調査、対応に投資することの重要性が一層高まった」と述べている。

 ワクチンプログラムでは、最適なワクチン候補の迅速な生産拡大を可能にするヤンセンの「AdVac」および「PER.C6」テクノロジーを活用。これらは、エボラ治験ワクチンの開発と製造に用いられ、J&Jによるジカウイルス感染症、RSウイルス感染症、HIV感染症に対する予防ワクチン候補の創製でも使用されている。

 このほかの多角的なアプローチとしては、既存の医薬品が使用可能であるかを判断するため、コロナウイルスの病態生理での既知のパスウェイを再調査する取り組みが挙げられる。

 ヤンセンはまた、研究の取り組みを支援するため、HIV感染症治療薬「プレジコビックス」配合錠300箱を上海市公共衛生臨床センターと武漢大学中南病院に、さらに、実験室での薬剤スクリーニング研究用として、中国疾病予防管理センターに50箱を寄付した。

 今回の要請は、同治療薬のプロテアーゼ阻害剤成分ダルナビルを含む、潜在的に有効な30の化合物の調査に関する上海マテリアメディカ研究所および中国科学院の勧告に沿って行われたもの。事例報告によれば、プロテアーゼ阻害剤は過去に、コロナウイルスに伴う重症急性呼吸器症候群(SARS)に対して潜在的に良好な臨床反応を示したことが判明している。

 新型ウイルスは、呼吸器系を攻撃するコロナウイルスと呼ばれるウイルスのグループ分類名に由来。同治療薬は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV‐1)感染症の治療に際し、中国をはじめ多くの国々で承認されている処方薬。新型コロナウイルス感染症の治療に関する同治療薬の安全性と有効性は証明されておらず、さらなる研究を行う必要がある。

昭和電工 次世代記録技術に対応、HDメディア製造技術を開発

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2020年2月7日

HAMR媒体の透過型電子顕微鏡画像・平面
HAMR媒体平面の透過型電子顕微鏡画像

 昭和電工は6日、ハードディスクドライブ(HDD)の次世代記録技術である熱アシスト磁気記録(HAMR)に対応した次世代HDメディアの製造技術を開発したと発表した。

 クラウドサービスの普及や動画コンテンツ、画像共有サイトなどの急拡大により世界のデータ生成量は年率40%以上の増加が見込まれ、大量のデータを保管するデータセンターでは、より大容量のHDDが求められている。

 HDメディアは磁性体粒子の極性により情報を記録するが、従来の磁気記録方式はデータ記録密度の向上スピードが鈍化しており、熱的に安定な磁性体粒子を微細化し、かつ情報の書き直しを容易にするHAMRなどの新しい記録方式と、それらに対応する次世代HDメディアが必要とされている。

HAMR媒体断面の透過型電子顕微鏡画像
HAMR媒体断面の透過型電子顕微鏡画像

 同社は、HAMR対応HDDの製品化に貢献するため、最も強力な磁性材料の1つで耐食性にも優れるFe‐Pt系磁性合金薄膜を用い、磁気記録層の層構成、メディア製造時の温度制御などに独自の工夫を加えることにより、現在の最先端HDメディアの数倍もの高い保磁力を持ちながら、結晶粒径の微細化と最適な分散制御により低ノイズを実現し、電磁変換特性・耐久性ともに業界最高レベルに達するHDメディアの製造に成功した。今後、本格的な供給へ準備を進めていく。

 昭和電工グループは、個性派企業(収益性と安定性を高レベルで維持できる個性派事業の連合体)の実現をVision(目指す姿)としており、ハードディスク事業は当社の個性派事業のコアの1つと位置づけている。

 今後も〝ベスト・イン・クラス〟をモットーに、世界最大のメディア専業メーカーとして、HAMR、MAMRなどの次世代記録技術に対応した業界最高クラスの製品をいち早く市場に投入し、HDDの高容量化に貢献していく考えだ。

信越化学 マイクロLEDディスプレイ製造用材料を上市

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2020年2月5日

 信越化学工業は4日、マイクロLEDを用いたディスプレイの製造工程で使われる材料を新たに開発・上市したと発表した。マイクロLEDディスプレイメーカーの生産性と競争力の向上に資する材料で、引き続き顧客の要望に応えるため、製品展開を行っていく。

 マイクロLEDディスプレイは、微小なLED素子を各画素に配置した自発光ディスプレイで、その高いコントラストと明るさ、信頼性に加えて省エネルギーも期待されることから「究極のディスプレイ」と呼ばれている。

 一方、その製造で、テレビやスマートフォンなどのディスプレイへの適用を実現するためには、工程の効率化やプロセス時間の短縮、歩留りの向上などが課題とされている。

 今回開発した材料は、超平坦な基板上に、粘着剤フリーでドライな接着層を形成したマイクロLED移送用スタンプと、基板を保持したまま、洗浄工程や移送など種々のプロセスを可能にする仮支持基板。これらの製品は課題を解決できる材料として、良好な評価を得ている。

 加えて、同社ではこれら製品のほかに、封止材やアンダーフィルなど、マイクロLEDディスプレイの製造工程に不可欠な材料の開発も行っている。

 同社はマイクロLEDディスプレイを製造するために求められる、様々な材料を提供できる「One‐stop Solution Provider」であるための取り組みを行い、「究極のディスプレイ」の実現と普及に、顧客とともに貢献していく。

ランクセス 3Dプリンティング向け高機能樹脂の提供を開始

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2020年2月5日

危険度低く加工が容易で生産性向上

 ランクセスは3Dプリンティング(アディティブ・マニュ ファクチャリング)用の樹脂に配合できる、次世代の低遊離(LF)イソシアネートウレタンプレポリマーの提供を開始した。さらに、3Dプリンティングの企業複数社と協業し、この樹脂の製造を始めている。

 「Adiprene(アディプレン)LF pPDI(パラフェニレンジイソシアネート)」プレポリマーをベースにした高性能樹脂は、加工が容易で、メーカーだけでなく一般家庭・オフィス・小売でも安全に使うことができる。

 デスクトップ3Dプリンティングの一般的なユーザーは生産性を高めるため、シンプルで使いやすい樹脂を求めており、樹脂は室温で液体あるいは低融点(40℃未満)で、非常に低い粘度(3000cP未満)でなければならない。高性能「LF pPDI」プレポリマーは、より低い粘度に設計することができる。

 また、LF技術によりインクの反応性を制御でき、生産性向上のためにゲル化時間を調整することも可能だ。樹脂を硬化させることなく数日間安定に保ち、使用時に数秒で硬化を引き起こすこともできる。「アディプレンLF pPDI」プレポリマーには室温での硬化のほか、紫外線と熱の両方を使用する二重硬化系の配合もある。

 LFプレポリマーで作られた印刷可能な樹脂は、より高い安定性、より良い表面仕上がりを実現するとともに、必要なポストキュアが最少となるように設計できるため、生産性をさらに向上させられる。また、「アディプレンLF pPDI」プレポリマーの残留イソシアネート量は0.1%未満であるため、危険有害性区分での危険性が低下し、ユーザーを潜在的な暴露から保護する。

 3Dプリンティング技術の主要なユーザーであるフットウェア業界では、ミッドソールやアッパー、かかと・つま先などの構造用部材に3Dプリンティングを利用している。フットウェアの部材は非常に柔らかいエラストマーと、より硬いエラストマーの両方が必要な設計になっている。

 LFプレポリマーは印刷可能な樹脂に配合する際、幅広い柔軟性を備えるため、クッション用の非常に柔らかいエラストマーから構造上必要な部材まで、様々な硬度で印刷することが可能となる。これにより、3Dプリンターによる大量生産のカスタマイゼーションを促進する。

 ランクセスはLFイソシアネートのpPDIベース・プレポリマーシステムを提供する唯一のメーカーであり、グローバルな製造能力を持つ。今後も顧客の固有のニーズに適した迅速な製品カスタマイゼーションを提供していく。

 

旭化成ホームプロダクツ ディズニーキャラのジップロックを限定発売

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2020年2月4日

ディズニーキャラクターをあしらったジップロック
ディズニーキャラクターをあしらったジップロック

 旭化成ホームプロダクツは3日、ディズニーキャラクターをあしらった限定商品「ジップロック フリーザーバック」「ジップロック イージージッパー」「ジップロック スクリューロック」「ジップロック コンテナー」の4種5製品を、3月2日から発売すると発表した。

 毎年、春とハロウィーンに期間限定で登場する人気のディズニーキャラクターデザインの「ジップロック」シリーズが、スポーツテイストで今年も登場。近年高まりをみせているスポーツ気運に合わせ、〝ミッキーマウス〟や〝ミニーマウス〟〝ドナルドダック〟〝デイジーダック〟のディズニーの仲間たちが、テニスやサッカー、野球、水泳、柔道など人気スポーツを楽しむ様子がデザインに施されている。

 「ジップロック」は、昨年5月に整理・収納に便利な新商品「ジップロック スタイル」を発売し、食品保存に留まらない様々なシーンで愛用されている。今回のデザインも、春のピクニックやスポーツ観戦など様々なシーンで活躍しそうだ。