汎用四樹脂 3月の国内出荷は2品目が前年実績上回る

2019年4月19日

 業界筋によると、3月の汎用四樹脂の国内出荷は、高密度ポリエチレン(HDPE)とポリプロピレン(PP)が前年同月比でプラス、低密度ポリエチレン(LDPE)とポリスチレン(PS)がマイナスとなった。

 前年が定修に備えた在庫確保の動きも相まって、例年に比べて低調な出荷状況だったのに対し、今年は、HDPEでは特に中空成形分野、PPでは射出成形分野を中心に出荷が増加しプラスとなった。一方、PSは前年の出荷が高めであったこともあり、マイナスとなった。

 3月の出荷合計(輸出含む)を品目別で見ると、

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東洋紡 セラコン用離型フィルムのコーティング加工設備を増設

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2019年4月19日

 東洋紡はこのほど、敦賀事業所において、2021年春をめどにセラミックコンデンサ(セラコン)用離型フィルムのコーティング加工設備の2号機を増設すると発表した。現在、今夏の稼働予定で1号機を建設中だが、車載用セラコン需要の急増に対応するため、増設を決定し生産体制の強化を図る。

1号機と2号機が設置される工場棟(建設中)
1号機と2号機が設置される工場棟(建設中)

 セラコンは、電流を調整したり、電気を一時的に蓄積したりする汎用的な電子部品として、さまざまな電子回路に搭載されている。スマートフォンの高機能化や、IoTやAIの普及・進展により市場が拡大しており、2017年度に約7000億円だった市場規模は、2023年度には1兆4000億円に達することが見込まれている。

 同社は、ハイエンド品と位置づけられる超小型(0.6㎜×0.3㎜以下)セラコン用離型フィルムに関して、原反の製造から離型層のコーティング加工まで一貫して行える唯一のメーカー。平滑性に優れたフィルムを製造する独自技術と、高度なクリーン環境を維持できる加工技術を保有している。

 セラコン市場の拡大する中、敦賀事業所に工場棟を新設し、今夏にも離型フィルムのコーティング加工設備の1号機を稼働する予定だった。今回、自動車の電装化や電動化の急ピッチな進展により、セラコンの自動車への搭載数が急増していることなどを受け、2号機の増設を決定した。

 同社は1号機と2号機に総額で60億円を投資し、生産体制を強化。2023年度までに売上高の倍増を目指す。

塩ビ樹脂 2018年度生産・出荷は3年連続160万t超

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2019年4月18日

 塩ビ工業・環境協会(VEC)が17日に発表した需給実績によると、2018年度(4-3月期)の塩ビ樹脂(PVC)の総出荷量は前年度比1%減の163万7000tとなった。国内出荷は

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東レ 革新的RO膜エレメント開発、造水効率を最大2倍に

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2019年4月18日

 東レは従来品に比べ造水効率を最大2倍に高めた、浄水器用小型RO膜(逆浸透膜)エレメントを開発した。

 RO膜エレメントに通す供給水と、透過水が流れる際の抵抗を極限まで抑えつつ、供給水の流速を高める技術によって、造水効率の高い省エネ運転が可能となった。

新規品(透過側)
新規品(透過側)

 今後、スケールアップに向けたグローバル実証を進め、海水淡水化や工業用水の製造、工業廃水の浄化などに使われる、産業用大型RO膜エレメントへの展開を目指す。

 

 17日に説明会を行った木村将弘・地球環境研究所長は、技術のポイントとして、高分子精密加工技術を用いた

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カネカ 生分解性ポリマー製品をセブン&アイと共同開発

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2019年4月17日

 カネカはこのほど、セブン&アイ・ホールディングスと共同で「カネカ生分解性ポリマーPHBH」(PHBH)を用いた各種製品の開発を進め、まずは2019年秋をめどにセブン‐イレブンなどで展開する「セブンカフェ」用のストロー用途で導入を開始すると発表した。

製品例
製品例

 カネカは研究開発型素材メーカーとして、イノベーティブな技術を発展させたユニークな製品による地球環境問題の解決策をセブン&アイHDに提案し、共同でサスティナブル社会の実現を目指すことに合意している。

 プラスチック素材の製品は、暮らしにとって便利で欠かせないが、適切な処理がなされないことによって、海中に漂うマイクロプラスチック(MP)が生態系や人々の健康へ影響を与える懸念が高まっている。

 このように環境に配慮した素材に関心が高まる中で、容器や包装材などについて環境負荷低減を継続的に行っているセブン&アイHDより、「PHBH」の海水中で生分解する点が評価され、両社共同で製品の展開に取り組んできた。

 「PHBH」は、カネカが開発した100%植物由来のバイオポリマーであり、幅広い環境下で優れた生分解性を有している。

 特に近年では、MPによる海洋汚染が世界的な社会問題となっており、生態系への影響が懸念されているが、「PHBH」は海水中で生分解する認証「OK Biodegradable MARINE」(30℃の海水中で、生分解度が6カ月以内に90%以上になること)を取得しており、海洋汚染低減に貢献する。

 カネカは美しい環境を次世代に引き継いでいくため、新素材の開発によって環境汚染問題に貢献していく考えだ。

日本スチレン工業会 PSの第1四半期国内出荷は5%減

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2019年4月17日

 日本スチレン工業会が16日に発表した生産出荷実績によると、2019年1Q(1-3月期)のポリスチレン(PS)の国内出荷は前年同期比5%減の15万5000tとなった。

 同日開催の定例会見で佐藤公会長(PSジャパン社長)は、「前年に比べマイナスとなったが、今年は原料価格下落により4月の値下げが想定され、買い控えが発生した影響が大きい」とし、「4月に入ってからは、GWの10連休に備えた顧客の在庫積み増しもあり出荷は好調だ。GW明けには巡航速度に戻るのではないか」との見方を示した。

 輸入品については「1月、2月の輸入品の合計は8400tと昨年(5100t)から大幅に増加した。ただ、

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アジア石化市況 エチレンは前週比15ドル高に

2019年4月16日

 アジア地域の石化市況では、エチレンは2週連続で上昇し、3月第4週は1065~1095ドル/tと下値・上値とも15ドル高での取引となった。

 前々週まで大幅に下落していた反動に加え、原油・ナフサ価格が上昇傾向となり先高感から玉確保の動きが見られたようだ。スプレッドも

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