日本ソーダ工業会がこのほど発表したソーダ工業薬品需給実績によると、7月のカセイソーダの出荷合計は、前年同月比4%増の35万5000tだった。
前月に続き、内需は同3%減の28万3000tと振るわなかったが、輸出が同46%増の7万2000tとなったことで、出荷合計は2カ月連続でプラスとなった。
内需を用途別に見ると、化学工業用は
2019年9月4日
2019年9月4日
デンカとグループ会社のデンカリノテックは、リノテックのコンクリート構造物の診断技術を活用し、世界文化遺産である京都・醍醐寺の文化財保全事業にKYOTO’S 3D STUDIOを通じて参画した。今回の取り組みは、第25回国際博物館会議京都大会(1~7日:国立京都国際会館)の醍醐寺ブースで紹介している。

リノテックの診断技術は360度全方向へのレーザースキャニングにより、文化財などでの構造点群データを取得し、そのデータ情報を元に設計・施工から維持管理を行うもので、図面や設計図がない構造物にも適用することができる。
加えて、損傷状況や修復履歴などの維持管理情報を三次元構造物モデルに関連づけしたBIM/CIMに応用し、立体的な資料として効率的に一元管理することが可能だ。
さらに今後は、こうした3Dデジタル計測技術を、デンカが創業以来培ってきた無機材料設計・補修材料・施工技術と組み合わせることで、種々ある文化財のうち、歴史的価値の高いコンクリート構造物の効率的な長寿命化・高耐久化などにも取り組んでいく。
デンカグループは経営計画「Denka Value‐Up」の下、「基盤事業のスペシャリティー化」を進めている。後世に伝え続けていかねばならない文化財保全事業の一翼を担うべく最先端の高付加価値インフラソリューションを提供し、SDGs(持続的な開発目標)の1つである「住み続けられるまちづくり」の実現に貢献していく考えだ。
2019年9月3日
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と東北大学は27日、全方向(360度方向)への連続移動を実現した円形断面型履帯(クローラー)の開発に世界で初めて成功したと発表した。

オムニクローラーが備える高い耐荷重性・走破性に加え、放射状に最密配置したクローラーが駆動することにより、任意方向への連続的な移動を可能にした。柔らかい絨毯をはじめ、点字ブロックの段差や踏切内の線路の溝など、一般の車輪では走りにくい環境でも、クローラーの向きを変えることなく縦・横・斜めの方向にスムーズに移動できる。
両者は、2015年から「全方向駆動機構を核とした革新的アクチュエーション技術の研究開発」に取り組んできた。今回開発したクローラーは、全方向移動を行うために必要な2つのモーターのほか、平歯車やねじ歯車などの最小限の動力伝達装置からなる単純構成のため、保守性に優れ、小型化が可能な全方向移動機構のベース技術になり得る応用範囲の広い機構となっている。
3つの機能として、①履帯機構の姿勢や路面の状態によらず、モーターの回転方向を切替える必要がなく継続的に全方向に移動可能②歯車とチェーン、ベルトを用いることで、摩擦伝動によらず高い駆動力の伝達が可能③高い不整地走破性を実現(軸方向の段差乗り越え高さ10mm、その直交方向の段差乗り越え高さ30mm、溝踏破長さ140mm)を併せ持つ。

新たに考案した全方向移動用のスクリュー式差動回転機構は、回転軸の動力をねじ歯車によって垂直方向に変換する構造を線対称に配置。これにより、左右2つの入力回転を、全方向駆動機構として必要な前後・左右の移動につながる公転と自転の出力に、極少の伝達部品数で変換させる仕組みを実現した。
電動車いすをはじめ、移動型ナビゲーションロボットや屋内外の巡回警備ロボットなど、総重量の大きなモビリティー(移動体)用の駆動機構としての用途が期待される。
2019年9月3日
2019年9月2日
韓国LGグループの関連会社で材料・部品メーカーのLGイノテックはこのほど、車載用LEDモジュール「ネックスライド(Nexlide)」の新ラインアップを発表した。

新たに加わった「ネックスライド‐HD(High Definition)」は、消しゴムのように柔らかく曲がるフレキシブルな立体照明で、基板の接触面を除く5つの面から均一に光を放つのが特長。昼間走行灯や尾灯など、自動車外装ランプへの採用を想定している。
同製品は、モジュールの柔軟性を従来品の2倍に強化。また、さまざまな角度と形から常に滑らかな光を放つ特性を生かし、直線はもちろん、曲線やウェーブ、立体図形などのさまざまなデザインの車両照明を製作できる。
薄片に切ってブロックのように組み合わせることで、花柄などへの加工も可能だ。昼間走行灯の用途では、真昼にも認識できるように400カンデラの明るさが求められるが、同製品では5面立体発光技術によりモジュールの最大の明るさを従来の80カンデラから400カンデラに向上させた。
薄肉化への対応も行い、光を均一にするインナーレンズなどの別部品が不要なことから、従来品に比べて最大70%まで厚みを減らしスリムな車両用ランプを製作できる。

LDイノテックの担当者は、「『ネックスライド‐HD』は、車両照明をワンランク進化させた革新製品」とし、今後も「車両照明のデザインと品質、安定性をすべて向上させる製品を持続的に開発していく」との方針を示した。
同社は、「ネックスライド‐HD」を前面に打ち出し、グローバル車両用照明市場の攻略に拍車をかけていく。特にユニークでエレガントなデザインコンセプトが求められるプレミアム車種を中心に、グローバル顧客企業を積極的に確保していく考えだ。
2019年9月2日
貿易統計によると、米国の6月のポリエチレン(PE)輸出は、前年同月比41.0%増の77万5000tと大幅な伸びを継続した。米国おいてシェール由来の大型エタンクラッカーおよびPE設備が相次いで稼働を開始し、近隣諸国はもちろん、南米や欧州、アジア、アフリカにまで輸出が本格化している状況だ。
6月の主な輸出先は、1位がメキシコ(9万6000t)、2位がベルギー(9万5000t)、3位がカナダ(6万2000t)、4位が中国(4万7000t)、5位がブラジル(4万2000t)となった。中国は、4~5月は7万t台と高水準で推移していたが、6月は43%減とブレーキがかかった。その他のアジア地域では、ベトナム(同10.4倍)、香港(同3倍)、シンガポール(同2.1倍)、マレーシア(同2倍)の増加が目立つ。また、韓国も同5.3倍の1万3000tとなった。昨年は月に3000~4000t程度だったが、今年に入り輸入量が伸長している。
一方、6月のPE輸出を品目別にみると、
2019年8月30日
2019年8月30日
2019年8月29日
2019年8月29日
三菱ケミカルは今月下旬から、グループ会社が運営するカフェでの生分解性バイオマスプラスチック「BioPBS」を用いたストローの展開を決めた。

「BioPBS」は同社が開発し、タイにあるグループ会社・PTT MCC バイオケム社が製造・販売を行う植物由来の生分解性プラスチック。自然界の微生物によって水とCO2に分解されるため、自然環境への負荷が少ないという特長をもつ。
同生分解性ストローは、今年4月から京急グループ各社が運営する飲食店や百貨店、ホテルなどでの採用を皮切りに、5月からはワシントンホテルのすべてのホテルや飲食店などの施設での使用も始まっている。
今回、新たに採用を決めた「MIZUcafe PRODUCED BY Cleansui」は、グループ会社で浄水器の販売を行う三菱ケミカル・クリンスイが展開するカフェ。水の魅力を通して「クリンスイ」のブランド価値を直接実感してもらう場として、2013年12月に東京・原宿にオープンした。店内で提供される料理とお冷やに「クリンスイ」の浄水を使用している。