アジア石化市況 エチレン需要悪化でさらに下落 

2022年7月20日

芳香族三製品は続騰、SMスプレッドがマイナス 

  アジア地域の6月第1週の石化市況では、エチレンは前週比12ドル安の1043ドル/tでの取引となった。これで9週連続の下落となり、底打ちをする気配が見られていない。上海ロックダウンによる中国景気の悪化が石化製品の需要低迷につながっていることや、ナフサ価格が弱含んできたことが背景。各社のエチレンプラントの定修が明けてくることもあり、先安観が一段と強まっている。スプレッドは、

コンテンツの残りを閲覧するにはログインが必要です。 お願い . あなたは会員ですか ? 会員について

UBE ナイロン樹脂製品を再値上げ、事業収益を改善

, ,

2022年7月20日

 UBEは19日、ナイロン66樹脂製品とナイロン12樹脂製品を8月1日出荷分から値上げすることを決め、ユーザーとの交渉を開始すると発表した。改定幅は、ナイロン66が「60円/kg」、ナイロン12が「140円/kg」。

 同製品については、昨年9月と今年4月に値上げを実施しているが、その後も主原料価格の上昇が続いている。事業収益改善のため再度の値上げに踏み切った。

 

中国輸入ナフサ、2022年はロシア品のシェアが拡大

,

2022年7月19日

韓国に次ぐ2位に浮上、他国に比べ単価も割安に

 貿易統計によると中国が輸入している国別のナフサでは、2022年に入り、ロシア品のプレゼンスが高まっている。1~5月のロシア品の輸入量は、前年同期比で約5

コンテンツの残りを閲覧するにはログインが必要です。 お願い . あなたは会員ですか ? 会員について

三菱エンジニアリングプラスチックス PC樹脂を値上げ、原料価格などが高騰

,

2022年7月19日

 三菱エンジニアリングプラスチックスは15日、ポリカーボネート(PC)樹脂「ユーピロン」「ノバレックス」「ザンター」について、7月20日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は、国内が「90円/kg以上」、海外が「0.3USドル/kg以上」。

 昨今のウクライナ情勢などによるエネルギーコストの大幅な上昇、物流費のさらなる上昇に加え、特に国内においては、為替影響により、主原料、副原料が高騰しており、収益を大幅に低下させている。同社は、継続的にコスト削減を務めてきたが、自助の合理化努力で吸収できる範囲を超えていることから、再度の値上げを決定した。

ユニチカ 産業資材用合成繊維を値上げ、安定供給を維持

,

2022年7月19日

 ユニチカは15日、産業資材用合成繊維(ポリエステル、ナイロン)について、8月1日出荷分から値上げすると発表した。対象製品と改定幅は、ポリエステル繊維(長繊維、短繊維、紡績糸、モノフィラメント)が「40円/kg」、ナイロン繊維(短繊維、モノフィラメント)が「50円/kg」。

 昨年後半からの原油価格の上昇による合繊原料の高騰に加え、エネルギー、物流や副資材の高騰、さらに足元での急激な円安進行も含めてコストが上昇しており、今後さらに状況が一段と厳しくなると見られている。こうした中、同社は、あらゆる項目での費用削減や値上げに取り組んできたものの、吸収できる範囲を超えていることから、今後の製品の安定供給を維持するため、価格改定の実施を決定した。

三菱ケミカルグループ キレート剤を国内外で値上げ、原料価格が高騰

, ,

2022年7月19日

 三菱ケミカルグループは15日、キレート剤であるエチレンジアミン四酢酸(EDTA)およびジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)について、7月18日出荷分から値上げすることを決定し、需要家と交渉に入ったと発表した。改定幅は、EDTA類が国内「100円/kg以上」、輸出「740ドル/t以上」。DTPA類が国内「180円/kg以上」、輸出が「1300ドル/t以上」。

 キレート剤は国内の洗剤や肥料向けの需要が堅調に推移し、海外では水処理用途を中心に需要が伸張している。一方、原油価格の上昇により国産ナフサ価格が?8万円を超えるレベルで推移していることを受けて、EDA・苛性ソーダ・ホルマリンといったキレート剤の原料価格が高騰。加えて梱包材料、物流費など諸経費が上昇し、さらに働き方改革や設備安全への要求の高まりから製造コストが上昇するなど、採算が悪化している。

 同社グループは、生産の効率化などによるコスト低減努力を続けているが、原料価格の上昇は自助努力で吸収できる範囲を超えていることから、コスト上昇分を価格に転嫁せざるを得ないと判断し、価格改定の実施を決定した。

東レ 合繊糸・綿・不織布を値上げ、粗原料などが高騰

,

2022年7月14日

 東レは13日、衣料用・産業用の各分野へ販売する合繊糸・綿・不織布について、7月出荷分から値上げすると発表した。対象製品と改定幅は、衣料用および産業用のナイロン6長繊維・短繊維が「50円/kg」、衣料用および産業用のナイロン66長繊維・短繊維が「80円/kg」、ナイロンBCF糸が「50円/kg」、衣料用および産業用ポリエステル長繊維、ポリエステル短繊維が「30円/kg」、アクリル短繊維が「20円/kg」、ポリエステル長繊維不織布が「30円/kg」。

 合繊用の粗原料価格は、世界的な景気回復に伴う需要増加と、ウクライナ情勢による供給懸念を背景とした昨年来の原油価格の高止まりに加え、4月以降の急激な円安進行の影響により、過去3ヵ月で10~30%程度上昇している。また、副資材、燃料エネルギー、運輸費など価格上昇に歯止めがかからず、各合繊の製造コストは、今後も一層の上昇が見込まれる。

 こうした環境下、同社は、固定費および比例費のあらゆる項目について、徹底的なコスト削減と効率化による自助努力を続けてきたが、各種コストの上昇は吸収できる範囲を超えており、安定した品質での商品供給や、高付加価値品の開発といった生産基盤の維持のために、今回の値上げを決定した。なお、当該製品の値上げは、昨年12月、今年3月に続き、短期間で三回目となる。