帝人 ポリカーボネート樹脂を値上げ、採算是正を図る

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2021年10月20日

 帝人は19日、ポリカーボネート(PC)樹脂の国内外価格について11月1日出荷分から値上げすると発表した。対象製品と改定幅は、PC樹脂「パンライト」リン系難燃グレードが、国内「10円/kg以上」海外「100USドル/t以上」、PC系アロイ樹脂「マルチロン」リン系難燃グレードが、国内「30円/kg以上」海外「300USドル/t以上」となっている。

 PC樹脂に難燃性を付与する副資材の一種であるリン系難燃剤の粗原料は、その多くが中国で生産されている。しかし、同国における電力使用制限措置によって大幅に減産されており、需給のひっ迫状況から価格が急騰している。また、石油価格の高騰に伴い、PC樹脂の主原料であるビスフェノールAの価格は高止まりの状況が続いている。

 同社は、これらのコスト上昇が合理化努力で吸収し得る範囲を超えていることから、販売価格の改定を決定した。

アジア石化市況 エチレンは前週比60ドル高に

2021年10月19日

ベンゼン3週連続で上昇、原油高や供給減が背景

 アジア地域の9月第2週の石化市況では、エチレンは前週比60ドル高の1080ドル/tでの取引となった。これで3週連続での上昇となり、上昇基調を強めている。中国において、環境規制の強化から電力問題が発生し設備の稼働が低下。市場に先高観が出ており、需要家の間で玉を確保する動きが強まった。スプレッドも

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三菱ケミカル 共押出多層フィルムを値上げ、コスト高に対応

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2021年10月19日

 三菱ケミカルは18日、共押出多層フィルムの各製品について、11月1日出荷分から値上げすると発表した。対象製品は、無延伸ナイロンフィルム「ダイアミロンC」、無延伸共押出多層フィルム「ダイアミロンM」「ダイアミロンMF」で、改定幅は「現行価格の10%」となっている。

 原油・ナフサなどの市況高騰により、原料価格が上昇していることに加え、設備維持費用・物流費なども上昇しており、製造コストを押し上げ、事業の採算を圧迫している。こうした中、同社は、これまでも継続的なコスト削減に鋭意努力してきたが、現在の価格体系では安定的な製品供給が困難であると判断し、値上げの実施を決定した。

昭和電工 酢酸および酢酸ビニルを値上げ、採算是正図る

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2021年10月19日

 昭和電工は18日、酢酸および酢酸ビニルの国内価格について、今月20日出荷分から値上げすると発表した。改定幅はいずれも「30円/kg」となっている。

 昨今、酢酸市況や国産ナフサ価格などの上昇から、酢酸および酢酸ビニルの事業は厳しい状況が続いている。こうした中、同社はこれまでも製造・物流の合理化を積み重ね、コストダウンによる採算の改善に努めてきたが、原燃料コストの上昇が継続しており、製品の安定供給体制を維持するためには、値上げせざるを得ないと判断した。

スポット・ナフサ価格 700ドル台後半の高水準

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2021年10月18日

原油急騰が背景、4Q国産ナフサ6万円が視野に

 C&Fジャパン・スポットナフサ価格は、9月23日に700ドル台に到達して以降、上値を追う展開が続いている。今月11日には2014年10月以来、7年ぶりに770ドルを突破した。試算した国産ナフサ価格は今月5日に6万円台を記録し、12日には6万4400円にまで上昇している。

 今月下旬に発表される3Q(7-9月期)の国産ナフサ価格は

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デンカ セメントと固化材を値上げ、安定供給を維持

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2021年10月18日

 デンカは15日、「デンカセメント」および固化材「デンカソイルパック」について、2022年1月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「2300円/t」。

 石炭価格の急騰、老朽化設備の健全化に向けた修繕や維持更新費用の増加、物流コスト上昇といった要因により、事業採算が急激に悪化している。

 同社は、こうしたコストの大幅増は自社努力の限界を超えていることから、今後も商品の品質確保や安定供給の責務を果たすために、値上げせざるを得ないと判断した。

 

デンカ カーバイドを値上げ、製造コスト上昇に対応

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2021年10月18日

 デンカは15日、カーバイドについて11月1日納入分から値上げする、と発表した。改定幅は「3万円/t」。

 同社は、カーバイド事業において、製造および諸経費の削減など、徹底した合理化策に努めているものの、安全・安定供給のための製造設備の維持・更新費用の増大のほか、電力コストおよび輸送コストの上昇が電力多消費製品であるカーバイドの製造コストを圧迫しており、自助努力の限界をはるかに超える状況にある。

 こうした状況下、同社は、カーバイドの安定供給ならびに事業を維持・継続するため、適正な価格体系を確立すべく、値上げせざるを得ないと判断した。