三菱ケミカル イオン交換樹脂と合成吸着剤、10月から値上げ

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2021年8月20日

 三菱ケミカルは19日、イオン交換樹脂「ダイヤイオン」「リライト」、および合成吸着剤「セパビーズ」について、10月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は現行価格に対し「平均15%」。

 同製品の製造に係る生産設備の修繕費の増加、用役費、物流費などの高騰が事業の採算を圧迫。さらに、主原料であるスチレンモノマーだけでなく、その他原料についても価格が上昇している。

 同社は、継続してコスト削減に努めてきたが、これらのコスト上昇分を自助努力のみで吸収することは困難であり、今後の安定供給体制を維持するため、値上げを実施せざるを得ないと判断した。

アジア石化市況 エチレンはナフサ高で上昇基調

2021年8月19日

ベンゼン4週ぶり反落、スチレンモノマーも軟化

 アジア地域の7月第2週の石化市況では、エチレンは前週比25ドル高の975ドル/tでの取引となった。前週に62ドル高と急騰した流れが継続しており、1000ドルが目前に迫っている。ただ、アジア地域では、センター各社の定修が明けてくることや新規プラントが稼働を開始したこともあり、上値が重くなる可能性もある。スプレッドについては、

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東洋紡 OPPなどフィルム製品を再々値上げ、来月から

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2021年8月19日

 東洋紡はこのほど、包装用フィルム製品の一部について、9月1日出荷分から値上げすると発表した。対象製品は、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム、無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルム、直鎖状低密度ポリエチレン(L-LDPE)フィルムの3製品。改定幅は、いずれも「連200円(20㎛換算)」(連:500㎡)。同3製品は2月と4月にも価格改定を公表しており、今年3回目の値上げとなる。

 昨今の原油やナフサ価格の上昇などを背景に、包装用フィルム製品の原料価格高騰が続く中、加えて燃料費や電力費、物流経費や設備維持費用などの諸経費が上昇し、製造コストを押し上げている。こうした状況下、同社では徹底したコスト削減に努めてきたが、前回の価格改定公表以降も原料価格の高騰が続いていることなどから、現在の価格体系では顧客への安定的な製品供給が困難だと判断し、追加で価格改定を実施することを決めた。

クボタケミックス 塩ビ管、ポリオレフィン管類を値上げ

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2021年8月19日

 クボタケミックスは16日、塩化ビニル管類とポリオレフィン管類を10月1日出荷分から値上げすると発表した。対象製品と改定幅は、塩ビパイプ類が「10%以上」、ポリオレフィンパイプ類が「10%以上」、継手類全般が「8%以上」、その他関連製品が「8%以上」。

 同社は、国内樹脂メーカーが、原油・ナフサの高騰や設備維持コストの増加、ユーティリティコスト・物流コストの上昇を背景に打ち出した樹脂値上げについて、製品の安定供給維持の観点から受諾し6月出荷分からの値上げを実施していた。しかし、その後も原油・ナフサは高騰し、需給バランスも改善されないことから、国内樹脂メーカー各社は、5~6月に今年2度目の樹脂値上げを打ち出した。

 同社は、値上げ回避に向け交渉を続けてきたが、樹脂の調達に支障をきたす可能性が高まり、製品の安定供給を優先するため2次値上げを受託した。こうした中、金属などの素材や物流費の上昇も続いており、同社は、自助努力でカバーできる範囲を超えていることから、改めて価格改定を決定した。

宇部興産 ナイロン66樹脂を値上げ、原料高騰に対応

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2021年8月19日

 宇部興産は16日、ナイロン66樹脂製品「UBEナイロン66」について9月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「50円/kg」。

 同社は、今年4月に同製品の値上げを表明していたが、その後も主原料価格の上昇が継続しているため、製品価格に転嫁し、事業収益の改善を行う必要があると判断した。

 

日鉄ケミカル&マテリアル、BPAを値上げ、コストアップを転嫁

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2021年8月19日

 日鉄ケミカル&マテリアルは16日、ビスフェノールA(BPA)について、9月1日納入分から値上げすると発表した。改定幅は「25円/kg以上」。

 BPAの需要は、一時の異常な高騰からは一段落した。しかし、ポリカーボネート樹脂の一部には需要に陰りが見える反面、依然としてエポキシ樹脂向け需要が、中国を中心に風力発電用途などで堅調に推移。それに加え、国内外で設備トラブルが相次ぎ供給面の不安も抱えていることを背景に、需給バランスがタイト化し、BPA市況も高水準を継続している。

 また、足元では、原料となるベンゼン市況が1050ドル、国産ナフサ価格も5万5000円を超えるレベルまで上昇。さらに、原油価格の上昇に伴い燃料となるC重油も上昇が予想されている。同社は、原料費高騰や用役費の上昇、設備老朽化によるメンテナンス費用増大など、これらのコストアップを価格転嫁せざるを得ないと判断した。

 

東ソー クロロプレンゴムを値上げ、採算是正を図る

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2021年8月19日

 東ソーは17日、クロロプレンゴム「スカイプレン」全品種について、9月16日納入分から値上げすると発表した。改定幅は「キロ40円以上」。

 クロロプレンゴムの世界需要はラテックス用途を中心に伸長しており、供給不足は今後も継続が見込まれる。また、ユーティリティコストや物流費、設備維持・補修費用の上昇は、自助努力の限界を超えていることから、適正な採算確保が困難な状況となっている。こうした中、同社は製品の安定供給を維持するためにも、値上げせざるを得ないと判断した。

DIC 不飽和ポリエステル樹脂など値上げ、来月から

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2021年8月19日

 DICは18日、100%子会社であるDICマテリアルが、不飽和ポリエステル樹脂とビニルエステル樹脂について、9月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は、不飽和ポリエステル樹脂が「35円/kg以上」、ビニルエステル樹脂が「45円/kg以上」。

 同社は、今年4月に値上を実施したが、原油・国産ナフサ価格のさらなる高騰と原料メーカーからの採算是正に伴い、製品の原材料価格は大幅に上昇している。加えて、物流費、容器費、設備保全などのコスト上昇や一部の原料では供給問題も継続して発生している。

 同社は、各種合理化の推進や、製造コストの低減など自助努力を続けてきたが、原材料価格の上昇を吸収することは極めて困難な状況にあり、今後の安定供給と事業継続を図るためには、価格改定が避けられないと判断した。