積水化成品工業 PSPシートを値上げ、原料高に対応

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2021年6月25日

 積水化成品工業は24日、発泡ポリスチレンシート(PSP)について、8月1日以降の出荷分から値上げすることを決定し、需要家と交渉を開始したと発表した。改定幅は、一般原反、ラミネート原反とも「27円/kg以上」。

 同社は今年5月に、「28円/kg以上」の値上げを実施したが、その後もPSPの主原料であるポリスチレン樹脂(PS)の価格は、原油価格上昇によるナフサ・ベンゼン価格とともに上昇し、PSメーカーによる原料再値上げを受け入れざるを得ない状況となった。加えて、発泡ガスなどユーティリティーコスト・物流費も上昇している。

 同社は、これらのコストの増加を自助努力だけで吸収することは限界があるため、今回の値上げを決定した。

新日本理化 フタル酸系可塑剤を再々値上げ、原料高騰で

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2021年6月25日

 新日本理化は24日、フタル酸系可塑剤全般を7月19日納入分から「13円/kg」値上げすると発表した。同製品については、今年3度目の値上げ。

 同社は原油・ナフサ高に起因する可塑剤原料の高騰により、2月15日納入分から「15円/kg」、3月22日納入分から「37円/kg以上」の価格改定を発表し、3月末までに決着した。しかしながら、価格改定後も原油・ナフサは高騰し続けており、原材料コストも上昇。また、原料アルコールも引き続き世界的に高値で取引されており、安定調達が厳しい状況となっている。加えて、ドラム・缶などの包装材料費も高騰している。

 こうした事業環境下、これらのコスト上昇分を自助努力のみで吸収する余力はすでにないとして、今後も安定供給を継続するために、今回、値上げせざるを得ないと判断した。

昭和電工 酢酸と酢酸ビニルを7月1日から値上げ

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2021年6月25日

 昭和電工は24日、酢酸および酢酸ビニルについて、国内価格を7月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は両製品とも「30円/kg」。

 昨今、酢酸市況や国産ナフサ価格などの上昇から、酢酸と酢酸ビニルの事業は厳しい状況が続いている。同社は、これまでも製造・物流の合理化を積み重ね、コストダウンによる採算の改善に努めてきたが、原燃料コストの上昇が続き自助努力での対応は困難な状況にある。製品の安定供給体制を維持するためには、値上げせざるを得ないと判断した。なお同社は今年に入り、2月と4月に同製品の値上げを実施している。

 

東ソー ポリエチレン全製品を値上げ、ナフサ高に対応

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2021年6月24日

 東ソーは23日、ポリエチレン樹脂全製品について7月15日納入分から値上げすると発表した。対象製品は、低密度ポリエチレン「ペトロセン」、直鎖状低密度ポリエチレン「ニポロン-L」「ニポロン-Z」、超低密度ポリエチレン「LUMITAC」、高密度ポリエチレン「ニポロンハード」「ニポテック」、エチレン酢酸ビニル共重合体「ウルトラセン」、ポリオレフィン系接着性樹脂「メルセン」、高溶融張力ポリエチレン「TOSOH-HMS」で、改定幅はいずれも「12円/kg以上」。

 ポリエチレン樹脂の主原料である国産ナフサ価格は、コロナ禍からの回復期待を背景にした原油価格の上昇に加え、アジア域内の堅調な需要を受けて騰勢を強めており、5万2000円/klを超える水準まで上昇している。同社は、徹底したコスト削減に努めているが、原料価格の高騰に加えて、物流費、設備維持・補修費用の上昇による急激なコスト事情の悪化は自助努力のみで吸収することが極めて困難にあることから、今後の安定供給を図る上でも値上げせざるを得ないと判断した。

ジェイ・プラス フタル酸系可塑剤を来月から値上げ

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2021年6月23日

 ジェイ・プラスは22日、フタル酸系可塑剤(DOP、DINP、その他フタレート)について、7月16日以降納入分から値上げすると発表した。改定幅は「10円/kg以上」。

 原油・ナフサ価格が騰勢を強めており、今年第3四半期(7-9月期)の国産ナフサ基準価格は5万2000円/klを超える水準が見込まれている。加えて鋼材価格の上昇による包装材料費などの諸経費も上昇している。こうした中、同社は、今後とも現状の供給を維持していくためには、価格改定を実施せざるを得ないと判断した。

アジア石化市況 エチレン続落で1100ドル割れ

2021年6月22日

ベンゼンは軟化傾向、スチレンモノマーも小幅安

 アジア地域の5月第3週の石化市況では、エチレンは前週比60ドル安の1055ドル/tでの取引となった。誘導品需要が低迷したことで前週から調整局面となっていたが、原油・ナフサ価格が弱含んだこともあり、大幅な下落となっている。

 ナフサとのスプレッドも

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ランクセス 無機顔料を値上げ、コスト高に対応

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2021年6月22日

 ランクセスはこのほど、無機顔料について6月14日以降の出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「150ユーロ/t(または相当する現地通貨)」。

 なお、製品および地域よって状況が異なることから、具体的な内容についてはユーザーとの個別対応になる。同社は今回の値上げについて、原材料やエネルギーコストの継続的な上昇と輸送コストの大幅な上昇に起因するものとしている。