WTI原油価格は2日、
2月2日のWTI、ブレント、ドバイ原油価格
2021年2月4日
2021年2月4日
2021年2月3日
デンカはこのほど、「ABS樹脂」「デンカIP」「透明樹脂」「クリアレン」について今月15日出荷分から値上げすると発表した。対象商品はデンカAS、デンカABS、デンカ耐薬ABS(SRシリーズ)、デンカABSコンパウンド(ガラス繊維強化、摺動、PCアロイなど)、デンカ耐熱ABS「マレッカ」、「デンカIP」、デンカ透明ABS(TE、CL)、デンカ透明樹脂(TP、TH、TX各シリーズ)、「クリアレン」で、改定幅はいずれも「25円/kg」となっている。
国産ナフサ価格および各種原材料価格が上昇しており、ユーティリティコストと物流費についてもコストアップとなっている。こうした中、同社は継続してコスト削減に取り組んでいるが、製品の安定供給と事業の維持継続のため、価格改定をせざるを得ないと判断した。
2021年2月3日
2021年2月3日
クラレは2日、ポリビニルアルコール(PVA)樹脂「クラレポバール」「エルバノール」、PVA系樹脂「エクセバール」「モビフレックス」の4製品について、今月4日出荷分から値上げすると発表した。地域別の改定幅は、国内向けが「25円/kg以上」、アジアパシフィック、北米、南米、中東、アフリカ向けは「0.25USドル/kg以上」、欧州向けは「0.2ユーロ/kg以上」となっている。
現在、PVA樹脂の需給バランスはタイトな状況が継続しており、また、対象製品の各種コストの上昇は自助努力によるコスト吸収の範囲を超えるものとなっている。このような状況下、同社の事業収益は一段と悪化が進んでいるが、採算改善を行い、安定供給を維持するために、今回の価格改定を実施する。
2021年2月3日
2021年2月2日
2021年2月2日
2021年2月2日
2021年2月2日
ナフサ急騰に加えコストも上昇、採算是正を図る
ポリオレフィンであるポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)メーカー各社の原燃料高やコスト上昇に対応した値上げが出揃い、実施に向けユーザーとの交渉が本格化している。改定幅を見ると、PEでは、日本ポリエチレン、旭化成、東ソー、宇部丸善ポリエチレンが「15円/kg以上」、住友化学とプライムポリマーが「10円/kg以上」となり、PPでは、日本ポリプロ、プライムポリマー、住友化学が「10円/kg以上」、サンアロマーが「15円/kg以上」で打ち出した。
原料となるナフサ価格は、ここにきて急速に上げ足を強めている。昨年は、原油急落や新型コロナウイルス感染拡大による需要悪化を背景に、2Q(4-6月期)の国産ナフサは2万5000円と1Q(1-3月期)から約2万円暴落。その後、OPECの協調減産の再開や、中国がいち早く景気を回復させたこともあり、3Q(7-9月期)は3万200円と大きく反発し、4Q(10-12月期)も3万1300円と上昇基調を継続した。
しかし、市場で取引されるスポットナフサ価格は、12月に入り急騰。OPECの協調減産の延長が決定したことに加え、コロナワクチンの各国承認が進んだこともあり、12月頭の408ドルから月末には487ドルと1カ月で約80ドルも上昇した。さらに年明けにはサウジアラビアが単独で追加減産を発表したことから、一気に500ドルを突破。世界各地でコロナ感染の再拡大によるロックダウンの動きが出るなど、やや頭打ちになっているものの、足元では510ドル台で推移している状況だ。スポットナフサを月の平均価格で見ても、11月の384ドルから12月は449ドル、1月は513ドルと、約65ドルずつ下値を切り上げている。
こうした中、現在の為替水準で試算した国産価格は4万円/klレベルで推移しており、1Q(1-3月期)の国産ナフサ価格は3万7000~3万8000円程度になるとの見方が強い。これに加え、設備老朽化によるメンテナンス費の増加、ユーティリティや物流費などのコスト高も収益を圧迫しており、ポリオレフィン事業は採算性が厳しさを増している。メーカーサイドは、安定供給を図るため、原料価格の上昇をタイムリーに製品価格に転嫁することが最大の課題。そのため、関係ユーザーとの早期決着を目指しており、値上げ実施に向け価格交渉は一段と本格化する見通しだ。
2021年2月2日