塩ビ樹脂 12月のインド向け輸出、110ドル上昇

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2020年11月30日

世界的に需給タイト継続、コンテナ不足も要因に

 塩ビ樹脂(PVC)の12月分のアジア輸出価格は、インド向けが前月比110ドル高のCFR1310ドル/t、中国その他向けも前月比40ドル高の1100ドル/tで決着した。

 台湾大手メーカーも、インド向け

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三菱ケミカル アクリルアマイドを値上げ、採算是正を図る

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2020年11月27日

 三菱ケミカルは26日、アクリルアマイド50%水溶液について、12月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は、国内が「15円/kg以上」(フォーミュラ改訂、純分換算)、輸出が「150ドル/t以上」となっている。

 アクリルアマイドは、国内では紙力増強剤や高分子凝集剤向けの需要が堅調に推移し、海外では石油採掘用ポリマーや水処理用途を中心に需要が伸長している。こうした中、原料となるアクリロニトリル(AN)は、プロピレンやアンモニアの価格上昇による価格改定が9月に完了しており、アクリルアマイドへの転嫁が避けられない状況。それに加えて、梱包材料、物流費などの諸経費の上昇や、近年の働き方改革や設備安全への要求の高まりから製造コストが上昇するなど採算が悪化している。

 同社は、生産の効率化などによるコスト低減努力を続けているが、現在の原料価格の上昇は自助努力で吸収できる範囲を超えており、このコスト上昇分を価格に転嫁せざるを得ないと判断し、今回の値上げを決定した。

アジア石化市況 エチレン下値10ドル安も底打ち感

2020年11月25日

ブタジエン200ドルの急騰、SMは上昇基調継続

 アジア地域の11月第1週の石化市況では、エチレンは下値10ドル安、上値20ドル高の740~800ドル/tでの取引となった。下値は4週連続で弱含んだものの、上値は再び800ドル/tを回復しており底打ち感が出始めている。アジア地域で行われていた各社の定修が明けてくるものの、海外メーカーのトラブルが発生したことで、需給の先行きに不透明感が強まった。

 ただ、ナフサとのスプレッドは

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三菱ケミカル MMAモノマーなどの国内価格を値上げ、採算是正図る

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2020年11月18日

 三菱ケミカルは17日、MMA(メチルメタクリレート)モノマー、MAA(メタクリル酸)およびメタクリル酸エステル類(BMA・HEMAなど)の国内価格を、12月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は、MMA・MAAが「25円/kg」、メタクリル酸エステル類が「25円/kg以上」。すでに各需要家と交渉に入っており、早期の値上げ浸透を図る。

 同社は広島事業所でC4法およびACH法によりMMAとMAAを製造し、それらを原料としてBMA(ブチルメタクリレート)、HEMA(ヒドロキシエチルメタクリレート)などのメタクリル酸エステル類を製造。主に国内顧客向けに安定供給を続けている。しかし、近年の働き方改革で各設備の定修期間延長による費用増加、安全対策として老朽化設備の維持・更新費用の追加、人手不足による物流費の高騰、などにより製造コストが上昇しており、この傾向は今後も続くと見られる。

 こうした中、同社はこれまで自助努力によりコスト削減を実施してきたが、国内顧客へ良品質の製品を安定的に供給するためには価格改定が必要と判断し、今回の価格改定を決定した。

 一方、コロナ禍の影響により落ち込んでいたMMAの国内需要は、6月を底に反転しつつある。コロナ対策で使用されるアクリル板(PMMA)向けが堅調に推移していることに加え、自動車生産の回復を受け塗料用途なども戻ってきている。秋に国内各社の定修が重なったこともあり、足元では需給がタイトとなっているようだ。