塩化ビニル樹脂(PVC)の値上げが4社出揃い、早期決着に向けユーザーとの交渉が本格化している。
原料価格の上昇を背景に、信越化学が9月4日に12円/kg以上で打ち出し交渉に入っていたが、カネカが同27日に12円/kg、新第一塩ビが10月3日に15円/kg以上と相次いで値上げを発表。さらに、最大手である大洋塩ビが11日に16円/kg以上を打ち出したことで、値上げの環境が整った。
PVCは
2018年10月19日
2018年10月18日
2018年10月17日
東レは16日、ナイロン樹脂「アミラン」とPBT樹脂「トレコン」を11月1日出荷分から値上げすると発表した。
改定幅は、アミランのナイロン66樹脂とナイロン610樹脂の国内をいずれも80円/kg、海外は0.75USドル/kg、トレコンの全グレードが国内25円/kg、海外は0.25USドル/kg。
同社は今年4月に粗原料価格の高騰を理由に価格改定を実施しているが、その後もナイロン66樹脂の主原料であるヘキサメチレンジアミンや、PBT樹脂の主原料である高純度テレフタル酸、1.4ブタンジオールなどの粗原料価格が高騰を続けており、ナイロン樹脂とPBT樹脂の製造コストに大きな影響を与えている。
また、労働力不足が要因とされる物流費(運輸費・保管費・荷資材)の上昇も相まって、大幅なコストアップが生じている。同社はあらゆる角度から継続的なコスト削減や合理化努力を日々推進しているが、各原料の調達環境は劇的に変化しており、自助努力の限界を超える状況となっている。
こうした中で、安定した品質での商品供給や、さらなる高付加価値品の開発・提案を行う体制を維持・推進していくためにも、同社は今回の値上げ実施を決定した。
2018年10月17日
2018年10月17日
2018年10月16日
2018年10月16日
2018年10月16日
JNCは15日、オキソ誘導品を22日出荷分から18円/kg以上値上げすると発表した。対象製品は、ノルマルブチルアルデヒド(NBA)、イソブチルアルデヒド(IBA)、オクタノール(OA)、ノルマルブタノール(NBO)、イソブタノール(IBO)、CS-12、CS-16、CS-202、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、イソ酪酸イソブチル(IBIB)、酢酸イソプロピル(IPAC)、オクチル酸、DMH。
オキソ誘導品の原料である国産ナフサの基準価格は、原油価格の上昇と為替の円安により騰勢を強めており、今年第4四半期(10-12月期)は6万円/kl程度が見込まれている。また、副原料や用役費用などもすでに上昇しており、自助努力でコストアップ分を吸収するのは極めて困難な状況となっている。
こうした中、同社はユーザーに対する安定供給の責務を果たすためにも今回、価格改定せざるを得ないと判断した。
2018年10月16日
シージーエスターはこのほど、フタル酸系可塑剤とイソフタル酸系可塑剤を25日納入分から値上げすると発表した。対象製品と値上げ幅は、フタル酸系可塑剤のDOP、DINP、DBPが25円/kg、PL-200が15円/kg、イソフタル酸系可塑剤のDOIPが25円/kgとなっている。
同社は今年6月に、原燃料高騰を背景に製品値上げを打ち出し、その後、決着した。しかし、各ユーザーと決着した価格は当初発表した額には届かず、採算悪化が続いている。ま
た、引き続き原料のアルコールや酸、ユーティリティコストの高騰が見込まれる中、このようなコスト上昇分を自助努力のみで吸収することは困難な状況にある。同社は、今後の各可塑剤の安定供給を維持するためにも、今回再度の価格改定を実施せざるを得ないと判断した。
2018年10月16日