KHネオケム PM系・酢酸ブチル系などを値上げ

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2021年5月7日

 KHネオケムはこのほど、PM系・酢酸ブチル系について、今月10日納入分から値上げすると発表した。対象製品と改定幅は、「PM-P」(プロピレングリコールモノメチルエーテル)、「PMA-P」(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)が「40円/kg以上」、「酢酸ブチル」「酢酸ブチル-P」「酢酸ブチル-S」が「20円/kg以上」。

 原料価格が上昇し、対象製品の海外市況が高騰している。同社は、安定した供給体制を維持・確保するためにも、今回、値上げせざるを得ないと判断した。

 

DIC 有機顔料製品を値上げ、コスト上昇に対応

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2021年4月28日

 DICは27日、有機顔料製品(フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料)について、5月10日出荷分より値上げすると発表した。改定幅は各製品とも「100~900円/kg」。

 昨今、一部の有機顔料の原料および中間体において、中国の環境規制強化を背景とした化学品の供給量減少や、他用途の需要増加などによる需給バランスのひっ迫化を受けた価格高騰が見られている。また、物流費や生産コストの上昇も継続している。こうした中、同社は、自助努力を続けてきたが、これ以上のコスト上昇を自社内で吸収することが極めて困難な状況にあることから、今後の安定供給と事業継続を図るために値上げが避けられないと判断した。

 

三井・ダウ ポリケミカル EVA樹脂値上げ、原料高騰などに対応

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2021年4月27日

 三井・ダウ ポリケミカルは26日、エチレン‐酢酸ビニル共重合体(EVA樹脂)「エバフレックス」を5月12日納入分から値上げすると発表した。改定幅は「酢酸ビニルモノマーの添加率×90円/kg」。

 同製品の主原料である酢酸ビニルモノマーは、原料高騰や需給ひっ迫により市況が大幅に高騰し、調達価格も大幅に上昇している。同社ではこの価格上昇分を吸収するために、合理化などによるコスト削減に努めているが、急激な原料価格高騰の影響は自助努力で対応できる限界を超えていることから、原料の安定調達と製品の安定供給のため、価格改定せざるを得ないと判断した。

 

クラレ PVBフィルムなど2製品を来月1日から値上げ

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2021年4月27日

 クラレは26日、ポリビニルブチラール(PVB)フィルム「トロシフォル」とアイオノマーシート「セントリグラス」を5月1日出荷分からグローバルで値上げすると発表した。改定幅はいずれも「sqm0.30USドル以上」(厚み0.76mm/30ミル換算)。

 対象製品の主要原材料や物流費用などを含めたコストの上昇は、 同社の自助努力によるコスト吸収の範囲を超えていることから、安定供給の維持を図るために、今回の価格改定を決めた。

クラレ ポリビニルブチラール樹脂、グローバルで値上げ

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2021年4月27日

 クラレは26日、ポリビニルブチラール(PVB)樹脂「モビタール」について、5月1日出荷分からグローバルで値上げすると発表した。改定幅は、国内向けが「50円/kg以上」、アジアパシフィック、北中南米、中東・アフリカ向けが「500USドル/t以上」、欧州向けが「400ユーロ/t以上」。

 対象製品の主要原材料や物流費用などを含めたコストの上昇は、同社の自助努力によるコスト吸収の範囲を超えてきている。こうした状況下、同社は安定供給を維持するために今回、価格改定の実施を決定した。

 

東ソー 原料高騰でTPU値上げ、安定供給の維持図る

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2021年4月27日

 東ソーは26日、熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPU)製品について、5月10日出荷分から値上げすると発表した。対象製品と改定幅は、エーテル系製品が「130円/kg以上」、エステル系製品が「60円/kg以上」となっている。

 年初より、TPUの原料となる各種ポリオールやイソシアネート価格は、米国寒波の影響や原料メーカーの生産停止、物流の停滞といった供給面の問題が頻発する中、中国市場を中心とした旺盛な需要を背景に高騰している。同社は安定的な供給を最優先に生産を行ってきたが、昨今の原料コスト上昇は自助努力の限界を大きく超えており、今後の安定供給継続のためにも価格改定を実施せざるを得ないと判断した。

東ソー 臭素と臭素誘導品を値上げ、6月から実施へ

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2021年4月27日

 東ソーは26日、臭素および臭素誘導品について、6月1日納入分から値上げすると発表した。対象製品と改定幅は、臭素・臭化水素酸が「現行価格から15%/kg」、臭素系難燃剤(テトラブロモビスフェノールA「フレームカット120G」)が「25%/kg」のそれぞれの引き上げとなる。

 同社は国内最大の臭素メーカーとして、安定生産と安定供給に努めてきたが、臭素と臭素誘導品は、アジア地域で需要が伸長し、中国市場では供給が不足する状況にある。このような環境下、需給バランスはひっ迫しており、海外市況は大幅に上昇。同社はコスト削減をはじめ、省力化や物流の効率化などあらゆる施策を実施してきたが、今後とも日本国内での安定供給を継続するために、今回の価格改定の実施を決めた。

三井化学 アンモニア系製品を値上げ、原料・物流費上昇で

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2021年4月27日

 三井化学は26日、アンモニア系製品を5月17日納期分から値上げすると発表した。対象製品と値上げ幅は、液体アンモニア(ローリー)が「16円/kg以上」、液体アンモニア(ボンベ)が「37円/kg以上」、アンモニア水(ローリー)が「6円/kg以上」、尿素が「15円/kg以上」、メラミンが「51円/kg以上」となっている。

 近年の物流費の上昇やプラント設備の老朽化に伴う修繕費などの維持費用、および昨今の原燃料価格の上昇などによるコスト増加が同社の事業運営に大きな負担となっている。こうした厳しい事業環境下、同社はあらゆるコストダウンを取り進めてきたが、すでに自助努力により吸収できる限界を超えていることから、今後の事業継続と安全でかつ安定的な供給の維持を図るためには、今回の価格改定を実施せざるを得ないと判断した。

東洋紡 OPPなど包装用フィルム製品を追加値上げ

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2021年4月26日

 東洋紡はこのほど、包装用フィルム製品の一部について、5月21日出荷分から値上げすると発表した。対象製品は、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム、無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルム、直鎖状低密度ポリエチレン(L-LDPE)フィルムの3製品。改定幅(連:500㎡)は、いずれも「連200円(20㎛換算)」となっている。同3製品は今年2月にも価格改定を公表していた。

 昨今の原油・ナフサ価格の上昇などを背景に、包装用フィルム製品の原料価格高騰が続くが、加えて、燃料費や電力費、物流経費、設備維持費用などの諸経費が上昇し、製造コストを押し上げている。こうした状況下、同社では徹底したコスト削減に努めてきたが、前回の価格改定公表以降も原料価格の高騰が続いていることなどから、現在の価格体系では顧客への安定的な製品供給が困難と判断し、追加で価格改定を実施せざるを得ないと判断した。

DICグラフィックス インキ・接着剤・塗料などを値上げ

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2021年4月26日

 DICの子会社であるDICグラフィックスは23日、主にパッケージ印刷向けに使用されるグラビア・フレキソインキおよび接着剤や、食品用金属容器などに使用される塗料製品について、5月10日出荷分から値上げすると発表した。

 対象製品と改定幅は、白インキが「40円/kg」、色インキが「60円/kg」、メジュームおよびOPニスが「50円/kg」、接着剤が「50円/kg」、硬化剤が「50~150円/kg」、クリヤーが「30円/kg」、ホワイトコーチングが「40円/kg」、金属インキが「50円/kg」。

 当該製品の原料は、石化原料市況高騰の影響で騰勢に転じている。主原料である樹脂と顔料は、世界市場の急激な回復による需給バランスのひっ迫化などで価格が上昇。また、環境対応費用などの継続的なコストの増加も見られる。さらには、物流業界の慢性的な人手不足や燃料高騰などを背景に、物流費やユーティリティーコスト、金属容器などの副資材コストも上昇の一途にある。

 こうした中、同社は、自助努力を続けてきたが、これらのコスト上昇を吸収するのは極めて困難なことから、今後の安定供給とサービスの維持・向上を図るために、値上げが避けられないと判断した。