大洋塩ビ 塩化ビニル樹脂を値上げ、安定供給を継続

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2021年5月31日

 大洋塩ビは28日、塩化ビニル樹脂について6月21日納入分から値上げする、と発表した。価格改定幅は「12円/kg以上」。

 同社はこれまで、日本国内の顧客に安定的な供給を果たすべく、生産設備・人員の合理化など、あらゆる施策を講じてきた。しかし昨今の原燃料価格と諸経費の高騰は、塩化ビニル樹脂の事業損益にも大きな影響を及ぼしており、自助努力だけでは適正な採算の確保が困難な状況になっている。

 塩化ビニル樹脂の国内需要は、昨秋より新型コロナウイルス感染症の影響が徐々に払拭され回復基調にあり、アジア・米国をはじめとした海外需要も堅調に推移している。日本を含むアジア域内の需給バランスは、今後もひっ迫した基調が継続するものと想定される。こうした状況を踏まえて同社は、日本国内での安定供給を継続するため、今回の値上げの実施を決定した。

三菱ケミカル 食品包装用ラップフィルムを6月から値上げ

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2021年5月31日

 三菱ケミカルは28日、食品包装用ラップフィルム「ダイアラップ」関連製品について、6月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「現行価格の15%以上」。

 原油・ナフサなどの市況高騰により、原料や添加剤の価格が上昇している。加えて、電力費や包材費、物流費といった諸費用も上昇するなど、事業環境が悪化している。当社は、継続的なコスト削減に鋭意努力してきたが、現在の価格体系では安定的な製品供給が困難と判断し、今回の値上げを決定した。

東ソー PPS樹脂を値上げ、原料価格の上昇に対応

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2021年5月31日

 東ソーは28日、PPS樹脂「サスティール」全グレードについて6月21日出荷分から値上げする、と発表した。価格改定幅はベースレジンが「95円/kg」、コンパウンドが「60円/kg」。

 同社は、これまでPPS樹脂の品質向上、安定供給ならびにコスト削減に努めてきた。しかし世界経済の正常化による需要の増加や、米国寒波の影響も受けた昨今の原燃料高を背景に、主原料・副原料・各種ユーティリティのコストが増加している。さらに安定生産・安定販売や品質の向上のための設備修繕費や物流費も上昇し、自助努力で吸収できる限界を超えている。こうした中。同社は、安定供給を継続するため、採算是正を実施せざるを得ないと判断し、今回の値上げを決定した。

三菱ケミカル PVA製品群を値上げ、採算是正を図る

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2021年5月31日

 三菱ケミカルは28日、ポリビニルアルコール(PVA)製品群の国内および輸出取引について、6月1日出荷分から値上げすると発表した。対象製品はPVA「ゴーセノール」、PVA特殊銘柄「ゴーセネックス」、アモルファスビニルアルコール系樹脂「ニチゴーGポリマー」、ゴーセネックスZ用架橋剤「セーフリンク」で、改定幅は国内価格が「50円/kg以上」、輸出価格が「500USドル/t以上」「450ユーロ/t以上」となっている。

 現在、PVA系樹脂の需給バランスがタイトな状況にあり、対象製品に関しても供給がひっ迫している。こうした中、各種コストの上昇により事業収益の悪化が進んでいる。同社は、これらコストの上昇が自助努力による吸収の範囲を超えており、安定供給に支障が出始めていることから、採算是正が必要と判断した。

カネカ 塩化ビニル樹脂を値上げ、ナフサ上昇に対応

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2021年5月28日

 カネカはこのほど、塩化ビニル樹脂について、6月15日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「10円/kg以上」。

 同社は今年3月に価格改定を実施したが、その後も国産ナフサ価格は上昇。さらに、ユーティリティーコストや物流費の上昇に加えて、設備維持・補修などのメンテナンス費用も増加している。同社は、コスト削減などに努めてきたが、顧客への安定供給の責務を確実に果たすためには価格改定が必要と判断した。

三菱ケミカル ソアノール関連製品を値上げ、コスト高に対応

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2021年5月27日

 三菱ケミカルは25日、エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂「ソアノール」と関連製品について、6月1日出荷分から値上げすることを決定し取引先との交渉を開始したと発表した。対象製品は「ソアノール」「ソアレジン」「ソアライト」で、改定幅は、日本・韓国とも「45円/kg」。

 ナフサ市況などの上昇に伴う主原料価格の高騰に加え、設備維持費用や物流費なども増加しており、製品の収益を大幅に圧迫している。同社は、徹底したコストダウンに取り組んできたが、自助努力だけではコスト上昇分を吸収することが困難な状況にあり、旺盛な需要に対応した安定的な製品供給を継続するには採算是正が必要であると判断した。

KHネオケム ブチセル系製品を値上げ、海外市況高騰

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2021年5月24日

 KHネオケムは20日、ブチセル系製品について今月24日納入分から値上げすると発表した。対象製品は、エチレングリコールモノブチルエーテル「ブチセル」、ジエチレングリコールモノブチルエーテル「ブチセノール20」「ブチセノール20-P」「ブチセノール20-S」で、改定幅はいずれも「50円/kg以上」。

 製品の原燃料価格が上昇し、ブチセル系製品の海外市況も高騰している。同社は、製品の安定した供給体制を維持・確保するため、値上げせざるを得ないと判断した。

三菱ケミカル エポキシ樹脂など値上げ、原料高騰に対応

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2021年5月24日

 三菱ケミカルは21日、エポキシ樹脂とエポキシ硬化剤について、6月1日の納入分から値上を実施し取引先との交渉を開始したと発表した。対象製品と改定幅は、ビスフェノールA型/F型エポキシ樹脂が「100円/kg」、同エポキシ樹脂希釈タイプが「47~93円/kg」、特殊エポキシ樹脂が「18~119円/kg」、エポキシ樹脂硬化剤が「73~115円/kg」。

 今年に入り、エポキシ樹脂およびエポキシ硬化剤の主原料であるビスフェノールAやエピクロルヒドリンの価格が高騰していたが、足元ではさらに騰勢を強めている。同社は、これらの大幅なコストアップを自助努力により吸収すべく最大限努めているものの、今後も安定供給体制を維持するため、今回の値上げを決定した。

東レ PPS樹脂を値上げ、原燃料などコスト上昇に対応

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2021年5月21日

 東レは20日、PPS樹脂「トレリナ」を6月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は、コンパウンドグレードが「50円/kg」、ベースポリマーが「80円/kg」。

 昨年秋からの自動車用途を中心とした急速な需要回復を受け、PPS樹脂の原燃料価格は上昇を継続。加えて、物流費や添加剤などの副原料価格も上昇している。同社は、あらゆる角度からコスト削減と合理化に努めてきたが、自助努力のみでのコスト上昇の吸収は限界に達しており、安定した品質での製品供給や高付加価値品の開発・提案を行う体制を維持・推進するために、今回の値上げを決定した。

デンカ ポリビニルアルコールを値上げ、コスト高に対応

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2021年5月21日

 デンカは20日、ポリビニルアルコール「デンカポバール」について、今月24日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「35円/kg」。

 ポリビニルアルコール市場において需給バランスのタイト化が進行しており、製品の供給もひっ迫した状況となっている。酢酸ビニルモノマーなどの各種原材料のコストは上昇しており、ユーティリティや物流費についてもコストアップとなっている。こうした中、同社は、継続してコスト削減に努めているものの、これらのコスト上昇は自助努力で吸収できる範囲を超えており、製品の安定供給と事業継続のため、価格改定せざるを得ないと判断した。