トクヤマは31日、2019年度上期(4-9月期)の連結業績を発表した。売上高は前年同期並みの1527億円、営業利益は同14%減の146億円、経常利益同12%減の136億円、純利益同19%減の104億円となった。
同日開催された決算会見で横田浩社長は「半導体産業や自動車産業が米中貿易摩擦の影響を受け厳しい状況にある。カセイソーダや半導体品材料など
2019年11月1日
2019年7月30日
トクヤマの2020年3月期第1四半期(4-6月期)連結決算は、売上高が前年同期比1%増の765億円、営業利益は同21%減の70億円、経常利益は同27%減の63億円、純利益は同27%減の49億円となった。
売上高については、半導体関連製品などの主力製品を中心に販売は軟調に推移したが、昨年7月の新規連結子会社の発生により、前年同期より増収となった。営業利益は各事業の販売が軟調に推移したことで減益。営業外損益が前年同期に比べ5億円悪化したことで、経常利益も減益となった。
化成品セグメントは売上高が同3%減の243億円、営業利益は同21%減の39億円。カセイソーダは販売数量が堅調だったが、原燃料価格の上昇と海外市況の下落により減益。塩化ビニル樹脂は販売価格の維持に努め増益となった。酸化プロピレンは自動車部材向けの販売数量が減少したことで減益。塩化カルシウムは販売数量が軟調に推移したことと、物流費の増加などで減益となった。
特殊品セグメントは売上高が同7%減の百21億円、営業利益は同17%減の16億円。半導体向けの多結晶シリコンと放熱材は、販売が堅調に推移し前年同期並み。電子工業用高純度薬品は半導体業界向けの販売数量が減少し減益だった。
セメントセグメントは売上高が同3%減の215億円、営業利益は同23%減の7億円。セメントは一部価格是正の効果があったが、国内の出荷が軟調に推移したことなどで減益。資源リサイクルはほぼ前年同期並み。連結子会社はセメント関連製品の出荷が軟調に推移し減収となった。
ライフアメニティーセグメントは売上高が同7%増の135億円、営業利益は同21%減の7億円。プラスチックレンズ関連材料は、メガネレンズ用フォトクロミック材料の出荷が好調に推移し増益。歯科器材は海外を中心に販売数量が増加したが、新製品の上市に伴う広告宣伝費などの増加で減益。医療診断システムは、検体検査自動化システムで国内の大型案件を獲得し増収となった。
通期業績予想の変更はなく、売上高は前期比6%増の3430億円、営業利益は同11%増の390億円、経常利益は同17%増の390億円、純利益は同11%減の3055億円を見込んでいる。
2019年6月25日
2019年5月22日
2019年5月17日
トクヤマは、決算会見において中期経営計画(2016~2020年度)の進捗について説明した。横田浩社長は「中計5年計画の3年が経過した。経営指標としてROA(総資産利益率)10%を目指しているが、昨年度は9.5%まで上昇してきた」とし、総資産回転率が目標値を若干下回っているものの、売上高営業利益率は目標値を上回っており、進捗は順調だとした。
D/Eレシオについても、0.8倍と目標値1.0倍を下回り目標水準を達成している。3年間の営業利益増減では、「原燃料コストの増加があったものの、TMSB(トクヤママレーシア)の譲渡に加え、増販や価格是正、また徳山製造所のコストダウンにより、2016年度から利益は大幅に改善した」との見方を示した。
次に、重点課題の成果と施策について説明。組織風土の改革では、「当社にとって最も大きなポイントだが、まだ道半ばだ」とし、今後も社外人材の積極登用や、「残業ゼロ」といった働き方改革に注力していく。事業戦略の再構築では、AI・IoTの活用による業務やプラント運営の効率化に取り組み、発電所の燃焼効率最適化などを図る。今後の課題として、データ解析ができる人材の育成を工場内で展開していくことを挙げた。
続いて、成長事業の取り組みを説明。ICT関連製品では、半導体ウェハ用原料、フォトレジスト用現像液、半導体精密洗浄、CMP用原料、放熱材などについて戦略を示した。ヘルスケア関連事業では、これまで医薬品原薬・中間体や医療診断、眼鏡関連材料に注力してきたが、「創薬分野に進出する。大学との共同研究により有機合成の新しいプロセスを開発しており、創薬の大幅なコストダウンに貢献できる」と明らかにした。
このほかにも、病気を治すという観点に加え、病気になりにくい体づくりのため「保つ・防ぐ」分野に開発のパワーを注いでおり、人だけでなく、家畜やペットへの品揃えを進めている。また、歯科材料では2月に北米で新製品の大々的なキャンペーンを打ち、製品が不足していることから大増産を計画。
横田社長は「ヘルスケア関連製品はラインアップが充実してきた。2018年度の売上高は230億円だったが、2025年度には550億円以上を目指していきたい」との意気込みを示した。
一方、セメントや化成品などの伝統事業の取り組みでは、徳山事業所の競争力強化に力を注ぐ。市場の伸びが期待できない中、収益を上げていくためコスト削減を図っており、最終年度の目標値40億円に対し昨年度は37億円を達成した。
今年度については、「計画を前倒しで達成してきたが45億円を目指す。最終的には50億円にしていきたい」とし、さらなる上積みを図っていく方針だ。
2019年5月7日
2019年4月5日
皆さんは、まさにVUCAという言葉に代表されるような激動、不確実、複雑、不透明な時代に社会人としての一歩を踏み出した。自由と民主主義を基調にした正義が揺らぎつつある。
AIは人類を豊かにするのか、人の脅威になるのか、人の仕事を奪うのか、共存できるのか。こうした世の中にあって、何に希望を見出してこれからの人生100年時代を生き抜いていくのか。
常に勉強し知識を蓄えながら、仕事の実践を通じて、自分を磨き続けることが大事。そして、しなやかに世の中の変化に対応していく。そうした能力を、人間力を養い続けることによってしか、明るく楽しい人生を切り開く術はないのではないか。
変化の中には必ずビジネスチャンスがある。そのチャンスをつかみ取るには不断の積み重ねにより、広く細密な網を張れるかどうかにかかっている。常にその準備を怠らないこと。
皆さんには、トクヤマのビジョンにある4つの価値観を常に念頭にそれを実践する社員になってほしい。
1、日本人が育んできた求道的職業倫理を持って自立した人になる。
2、勉強する習慣を身に着け、ベースになる知識を基に常に好奇心を持てる人になる。
3、常に外に目を向けて、世界中の人と触れ合いながら人間力を磨く人となる。
ドラッカーはこう言っている。 「未知への跳躍を大きくしようとすれば、離陸の基礎を固めなければならない」。皆さんはプロの仕事人にならなければいけない。
4、これをやりたいという自立した人になってほしい。そうすれば仕事はとても面白くワクワクするような日々を過ごせるようになるはず。
最後に、創業者である岩井勝次郎の言葉を紹介してあいさつを締めくくりたい。「常に事業は艱難に成り、安逸に敗る」。
わが社はマレーシアのつまずきから立ち直り、今、成長戦略に軸足を移した。常に困難に立ち向かってこそ事業は強くなる。それは社員一人ひとりの力の結集でしか成し遂げられない。そしてより高みを目指すには、 一人ひとりの力が他社に負けない力を持っていなければならない。
まさに企業は人なり。皆さんに大いに期待している。
2019年3月11日
2019年2月1日
トクヤマが31日に発表した2019年3月期第3四半期の連結業績によると、売上高は前年同期比5%増の2383億円、営業利益は16%減の255億円、経常利益は11%減の237億円、純利益は167%増の196億円となった。
売上高については、半導体関連製品を中心に総じて販売が堅調に推移する中、カセイソーダなどの販売価格の是正を行い増収となった。営業利益は、各事業の販売は堅調に推移したものの、原燃料価格の上昇をはじめとする製造コストの増加が圧迫し振るわなかった。
セグメント別で見ると、化成品とライフアメニティーは増収増益、特殊品とセメントは増収減益だった。化成品セグメントの売上高は九%増の742億円、営業利益11%増の127億円。カセイソーダは国内販売価格の是正で業績が大きく伸長したが、塩化ビニル樹脂は原料価格の高騰で減益となった。
特殊品セグメントの売上高は1%増の421億円、営業利益6%減の69億円。半導体向けの多結晶シリコンと電子工業用高純度薬品は、販売数量が伸びたものの原燃料高で減益となった。一方、放熱材は好調に推移した。
セメントセグメントの売上高は5%増の691億円、営業利益39%減の22億円。連結子会社のセメント関連製品の出荷は堅調に推移し増収となったが、セメントは国内出荷が軟調だったことと石炭などの原料価格上昇が響き減益となった。
ライフアメニティーセグメントの売上高は4%増の393億円、営業利益は微増の24億円。プラスチックレンズ関連材料では、眼鏡レンズ用フォトクロミック材料の出荷が好調だった。
通期業績予想については、不透明な要素はあるものの業績への影響は想定範囲内にあるとし、昨年4月27日公表の予想を据え置いた。