トクヤマの2018年度決算 原燃料などコスト増で減益

,

2019年5月7日

 トクヤマは26日、2018年度(2019年3月期)の連結業績を発表した。売上高は前年度比5%増の3247億円、営業利益15%減の353億円、経常利益8%減の334億円、純利益74%増の343億円となった。

 決算会見において横田浩社長は、「カセイソーダの価格是正が進んだことなどにより増収となったが、石炭や国産ナフサの価格上昇による原燃料コストの増加などにより減益となった。純利益は

このコンテンツを閲覧するにはログインが必要です。お願い . あなたは会員ですか ? 会員について

【化学企業 入社式訓示④】トクヤマ 横田浩社長

, ,

2019年4月5日

 皆さんは、まさにVUCAという言葉に代表されるような激動、不確実、複雑、不透明な時代に社会人としての一歩を踏み出した。自由と民主主義を基調にした正義が揺らぎつつある。

 AIは人類を豊かにするのか、人の脅威になるのか、人の仕事を奪うのか、共存できるのか。こうした世の中にあって、何に希望を見出してこれからの人生100年時代を生き抜いていくのか。

 常に勉強し知識を蓄えながら、仕事の実践を通じて、自分を磨き続けることが大事。そして、しなやかに世の中の変化に対応していく。そうした能力を、人間力を養い続けることによってしか、明るく楽しい人生を切り開く術はないのではないか。

 変化の中には必ずビジネスチャンスがある。そのチャンスをつかみ取るには不断の積み重ねにより、広く細密な網を張れるかどうかにかかっている。常にその準備を怠らないこと。

 皆さんには、トクヤマのビジョンにある4つの価値観を常に念頭にそれを実践する社員になってほしい。

 1、日本人が育んできた求道的職業倫理を持って自立した人になる。

 2、勉強する習慣を身に着け、ベースになる知識を基に常に好奇心を持てる人になる。

 3、常に外に目を向けて、世界中の人と触れ合いながら人間力を磨く人となる。

 ドラッカーはこう言っている。 「未知への跳躍を大きくしようとすれば、離陸の基礎を固めなければならない」。皆さんはプロの仕事人にならなければいけない。

 4、これをやりたいという自立した人になってほしい。そうすれば仕事はとても面白くワクワクするような日々を過ごせるようになるはず。

 最後に、創業者である岩井勝次郎の言葉を紹介してあいさつを締めくくりたい。「常に事業は艱難に成り、安逸に敗る」。

 わが社はマレーシアのつまずきから立ち直り、今、成長戦略に軸足を移した。常に困難に立ち向かってこそ事業は強くなる。それは社員一人ひとりの力の結集でしか成し遂げられない。そしてより高みを目指すには、 一人ひとりの力が他社に負けない力を持っていなければならない。

 まさに企業は人なり。皆さんに大いに期待している。

 

トクヤマ 役員人事(4月1日)

,

2019年3月11日

[トクヤマ・役員人事](4月1日)▽退任(会長執行役員)、代表取締役楠正夫▽同(常務執行役員、CSR推進室長)、取締役、研究開発、CSR推進室担当中原毅▽専務執行役員、鹿島工場環境安全・生産技術担当、同、徳山製造所長、同製造所担当安達秀樹▽退任(常務執行役員、財務部門長)、同、財務経理、購買・物流担当浜田昭博▽経営企画本部長、同、経営企画、総務人事、秘書室担当杉村英男▽顧問福岡正雄▽CSR推進室長、執行役員松屋和夫▽執行役員、化成品部門長樽谷豊▽同役員、人事総務部門長、人事グループリーダー藤本浩▽参与、トクヤマ・チヨダジプサム社長葛原定幸。

トクヤマの4-12月期 販売好調で増収も原料高で減益

,

2019年2月1日

 トクヤマが31日に発表した2019年3月期第3四半期の連結業績によると、売上高は前年同期比5%増の2383億円、営業利益は16%減の255億円、経常利益は11%減の237億円、純利益は167%増の196億円となった。

 売上高については、半導体関連製品を中心に総じて販売が堅調に推移する中、カセイソーダなどの販売価格の是正を行い増収となった。営業利益は、各事業の販売は堅調に推移したものの、原燃料価格の上昇をはじめとする製造コストの増加が圧迫し振るわなかった。

 セグメント別で見ると、化成品とライフアメニティーは増収増益、特殊品とセメントは増収減益だった。化成品セグメントの売上高は九%増の742億円、営業利益11%増の127億円。カセイソーダは国内販売価格の是正で業績が大きく伸長したが、塩化ビニル樹脂は原料価格の高騰で減益となった。

 特殊品セグメントの売上高は1%増の421億円、営業利益6%減の69億円。半導体向けの多結晶シリコンと電子工業用高純度薬品は、販売数量が伸びたものの原燃料高で減益となった。一方、放熱材は好調に推移した。

 セメントセグメントの売上高は5%増の691億円、営業利益39%減の22億円。連結子会社のセメント関連製品の出荷は堅調に推移し増収となったが、セメントは国内出荷が軟調だったことと石炭などの原料価格上昇が響き減益となった。

 ライフアメニティーセグメントの売上高は4%増の393億円、営業利益は微増の24億円。プラスチックレンズ関連材料では、眼鏡レンズ用フォトクロミック材料の出荷が好調だった。

 通期業績予想については、不透明な要素はあるものの業績への影響は想定範囲内にあるとし、昨年4月27日公表の予想を据え置いた。

《化学企業トップ年頭所感》 トクヤマ 横田浩社長

, ,

2019年1月9日

 化学業界は、中期的には新興国主導の経済成長や半導体市場の底堅い需要が予測されるものの、2019年は資源価格の不透明さや、米中貿易摩擦の影響による景気の下振れリスクが拡大しており予断を許さない状況だ。こうした状況下にあって、中期経営計画を成し遂げるためには、伝統事業では国内トップのコスト競争力を目指し、発電所に依拠しない本質的な投資・設備管理・運転のオペレーション能力を上げることが必須だ。

 原料調達から出荷に至る全体プロセスを徹底的に理解した上で、外部の優れた技術を取り入れるとともに、AI・IoTなどの革新的技術を含めた業務プロセス改革を進めることで変動費・固定費の無駄を徹底排除することを推し進めなくてはならない。

 また、成長事業においては、顧客との関係強化を図り、次世代の開発テーマを増やすこと、開発スピードを上げるためにオープンイノベーションを積極的に活用することが大切だ。これらの課題を進めていくために、人材育成はもちろんのこと、新卒・中途採用にこだわらず、必要な人材を積極的に採用し、実行可能な体制を構築していく。

 今年、一番大事にしてほしいことは、仕事を通じて人間的にも成長し、経済的にも豊かになることだ。仕事全体が分かると改革のアイデアが湧いてくる。そうすると仕事の責任感が高まり、仕事を通じて勉強し成長を実感できる、そんな好循環が生まれるはずだ。トクヤマのビジョンに定めた4つの価値観を心掛け、ぜひワクワク感を感じながら仕事に取り組んでほしい。

 また、持続可能な社会の実現のため、昨年10月から徳山製造所では、工場企画運営Gr.を中心にCO2の大幅削減、エネルギーの完全利用を目指して、新たな取り組みをスタートした。環境面でも世の中に誇れる会社になりたい。

 トクヤマグループの取り組みや製品がどのように世の中の役に立っているのか、それをグループ社員全員が認識し、誇りを持てる会社にすることで、目標に対するやる気や自律心が育つものと思う。そうした働き掛けが十分ではなかったと反省しつつ、今後しっかりと発信していく。創業の精神に立ち返り、自律心にあふれた会社にしていこう。

 

トクヤマの4-9月期 原料高で営業減益も進捗は想定通り

,

2018年11月1日

 トクヤマは31日、2019年3月期第2四半期決算を発表した。売上高は前年同期比4%増の1526億円、営業利益は同10%減の170億円、経常利益同1%減の154億円、純利益は特別損益が改善したことで128億円と大幅に増加した。

 同日開催された決算会見で横田浩社長は「カセイソーダの価格是正や半導体関連製品の販売数量増により増収となったが、製造コストが増加し減益となった」と総括した。

 化成品の塩ビ樹脂は、

このコンテンツを閲覧するにはログインが必要です。お願い . あなたは会員ですか ? 会員について

トクヤマ 成長戦略を推進、ICT関連製品に注力

, , ,

2018年11月1日

 トクヤマは、パワーデバイスなど熱マネジメントが不可欠となることから放熱材事業に注力。同社の特有技術を軸として製品ラインアップを拡充することで、事業領域の拡大を図る方針だ。上期の決算説明会で横田浩社長が明らかにした。

 同社はICT関連製品として、半導体向けポリシリコン、電子工業用高純度薬品、放熱材を有している。中でも中期経営計画で成長事業に位置づける放熱材は、半導体製造装置部材向けを中心に販売数量が増加し好調に推移。そのため、今年8月には主要製品の高純度窒化アルミニウム粉末の設備の40%増強を発表。2020年4月の稼働を予定している。

 横田社長は「中計では

このコンテンツを閲覧するにはログインが必要です。お願い . あなたは会員ですか ? 会員について

トクヤマ 半導体関連製品事業の拡大へ台湾に研究所開設

,

2018年10月15日

 トクヤマはこのほど、半導体関連製品事業の拡大・競争力向上のための新たな海外拠点として、台湾に研究所を開設したと発表した。

 同研究所は、半導体の微細化・高集積化に伴い半導体メーカーから寄せられるケミカル・マテリアルの高純度化要求に対応するため、新規製品創出に向けた情報収集・マーケティング拠点として運営するとともに、現地の半導体メーカー・研究機関などと共同開発を行う開発拠点としての役割を担う。

 同社は、台湾の研究所と連携することで、つくば研究所・徳山研究所など既存の国内研究拠点についても、いっそう開発力を強化し、スピーディーな新規製品の展開につなげていく考え。

トクヤマ POとIPAの国内価格を10月1日出荷分から値上げ

, , , ,

2018年9月25日

 トクヤマは21日、プロピレンオキサイド(PO)と工業用イソプロピルアルコール(IPA)の国内価格を、10月1日出荷分から値上げすることを決め、商社やユーザーなどとの交渉に入ると発表した。POは同社仕切価格で13円/kg以上、IPAは12円/kg以上。

 製造コスト・物流コストの上昇に加え、POとIPAの主要原料となるナフサ価格が、10―12月に5万4000円/klを越えて、さらに上昇すると予想している。同社としては、この原料高騰を合理化努力のみで吸収することは困難と判断し、価格改定を実施することにした。

トクヤマ 高純度窒化アルミニウム粉末の設備を増強

, ,

2018年8月31日

 トクヤマはこのほど、高純度窒化アルミニウム粉末の需要増に対応するため、徳山製造所(山口県周南市)で製造設備の増強を決定したと発表した。

 放熱材事業の主要製品の高純度窒化アルミニウム粉末は、伸長著しい放熱市場での需要拡大が見込まれている。同社は放熱材事業を中期経営計画で成長事業として位置づけており、市場のニーズに対応するため、製造設備を増強することで事業拡大を図る。

 高純度窒化アルミニウム粉末の製造設備は徳山製造所徳山工場内に建設し、2020年4月の営業運転開始を予定。今回の増強により、高純度窒化アルミニウム粉末の生産能力は40%増強されることとなる。

 同社はこの増設を通じて、高純度窒化アルミニウム粉末の供給体制をより一層拡充し、さらなる安定供給を図るとともに、幅広い用途展開を推進していく考えだ。