三井化学 「スポーツエールカンパニー」に3年連続認定

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2020年1月16日

 三井化学はこのほど、スポーツ庁から今年度の「スポーツエールカンパニー」に3年連続して認定されたと発表した。

 2017年度から始まったこの制度は、スポーツに対する社会的気運の醸成を図ることを目的に、従業員の健康増進のため、スポーツの実施に向けた取り組みを積極的に行っている企業を認定するもの。同社は社内で実施している「ヘルシーマイレージ合戦!」への取り組みが評価された。

 同社は社員の健康増進を労働安全や環境保全と同様に、重要な活動として経営方針に組み込んでおり、「組織で取り組み、全社員が進んで参加する」活動の浸透を図っている。

 「ヘルシーマイレージ合戦!」は、国内九事業所と出向者(海外赴任者含む)が参加対象で、3~6人で構成する任意のチームまたは個人でエントリーし、運動量や健康的な生活によって得られるマイルを、ゲーム感覚で楽しみながら貯める3カ月間のプログラム。マイルはパソコンやスマホアプリから手軽に入力できる。年に2回の実施により、直近3年間で延べ2万人を超える社員が参加した。国内社員の40%以上、海外でも5%以上の社員が参加している。

 本社を含めた計7事業所の健康管理室に配置している専属産業医や保健師、衛生管理者が運用・推進し、小規模事業所や関係会社の主要工場の嘱託産業医・看護師からの協力も得ながら、グループ社員の健康増進をサポートしている。同社は今後も全社員の健康増進を図るとともに、運動を通じたコミュニケーションの活性化に努めていく。

【新年特集】三井化学代表取締役社長 淡輪敏氏

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2020年1月9日

構造改革を推進、引き続きリスク管理に注力

━2019年を振り返ってみて、どのような年でしたか。

三井化学 淡輪社長01 淡輪 世界経済は減速感を強めた。特に象徴的なのは自動車産業で、昨年の世界の生産台数は、前年比で6%マイナスの見通しになっている。また、自動車産業は裾野が広いことから、多分野に影響が出てきた感があった。

 一方、半導体産業は一昨年末に減速傾向が見えたが、足元では需要が戻ってきたと感じている。

━国内需要の動きはいかがですか。

 淡輪 国内では消費増税の影響などで多少の変動はあったものの、生活用品回りの需要は総じて底堅く、減速感は見られなかった。それを反映して、ナフサクラッカーの稼働率も95%を若干下回るレベルを維持しており、高稼働となっている。

━2020年の見通しについて。

 淡輪 自動車でいえば、今のところまだ回復の兆しは見えていない。不確定要素が多く、期待感を強く持つことはできない。一方、半導体については、次世代通信5GやEUV(極端紫外線)といった次世代技術が出てきたことで、景気とはまた別の動きになるだろう。

 今年は5Gの普及が加速するとみられ、昨年来、半導体メーカーの間では、微細化技術のEUVリソグラフィに関連する露光機の調達が進んできている。当社製品ではEUV対応のフォトマスク防塵カバー「ペリクル」に期待しているところだ。

━今年のキーワードは。

 淡輪 昨年はキーワードとして「リスク管理」を挙げたが、今年も引き続き注力しなければならない。また、今年は

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《化学企業トップ年頭所感》三井化学 淡輪敏社長

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2020年1月8日

 昨年は、残念ながら一昨年に続いて事故やトラブルが発生し、撲滅には至らなかった。言うまでもなく、安全は当社グループの全ての事業活動の原点であり大前提だ。年頭にあたり、今一度「安全は全てに優先する」方針を社員1人ひとりが心に刻み、今年こそ徹底して事故ゼロを目指していきたい。

 昨年を振り返ってみると、「2025長期経営計画」を実行に移してから3年が経った。2019年度の業績は、厳しい環境変化に加え、台風被害などの一過性の要因もあり、当初見込みの営業利益1050億円から840億円に下方修正した。

 しかし、成長3領域が厳しい環境下でも収益レベルを維持し、基盤素材事業も構造改革により一定の安定感が出てきたことは、皆さんのたゆまぬ努力の成果と考えている。つまり、われわれが歩んできた方向性に間違いはなかったと言えるだろう。今後は、修正した目標の達成に全力を尽くすとともに、中長期的な視点を持って引き続きポートフォリオ変革を進めていきたいと考えている。

 こうした中、世界に目を向けてみれば、世界が直面する政治・経済・環境面での課題は、マグマのように至るところで噴出している。ポピュリズム(保護主義)の台頭と世界の貿易・経済への影響は短期的な解決は期待できず、また、気候変動や海洋プラスチックごみなど、当社グループに影響のある環境問題への関心も大きくなるばかりだ。

 今、世界で何が起こっているのか、どのように自身の仕事や生活に影響を及ぼしているかをしっかり認識し、アンテナを高くして柔軟に対処してほしい。

 私は就任以来、「組織の風通しのよさがツキを呼ぶ」と皆さんに伝えてきた。組織の風通しがよいと社員が明るくなり、人も情報も集まり、最後によい結果が呼び込まれる、との思いを込めた私なりの表現だ。当社が持続的に成長するために、世界各国の拠点の皆さんと一緒になって、コミュニケーションを深め、連帯を図り、風通しのよい組織で知恵を出し合ってもらいたい。

 日本でオリンピックが開催される今年が、皆さん1人ひとりにとって明るく健やかな1年であることを心から願っている。

三井化学 〝世界一過酷なマラソン〟完走の講演会を開催

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2019年12月17日

 三井化学は、がんを克服して「サハラ砂漠250㎞マラソン」に挑戦し完走した大久保淳一氏の講演会を、同氏が代表を務めるNPO法人5years(ファイブイヤーズ)と共催する。来年1月8日、午後6時30分~午後8時の開催。

サハラ砂漠を走る大久保氏
サハラ砂漠を走る大久保氏

 三井化学では、社員と会社から寄付を募る共同CSR「ちびっとワンコイン」の枠組みを通じて、昨年から5yearsの活動を継続支援している。同団体代表の大久保氏が、がんを克服して世界一過酷なマラソンの1つと言われる「サハラ砂漠250㎞マラソン」に挑む姿に共感。同氏の挑戦は、三井化学のコアバリューの一つ「チャレンジ」を体現するものであることから、大久保氏のレースを支援した。

 レースには、同社が開発した眩しさを低減し、色の差を見分ける力をアシストするレンズ『NeoContrast』などを提供し、その効果を体感してもらった。今年4月、大久保氏は見事完走を果たした。

 開催場所は、三井化学本社4階「LINK Cafe -結-」(東京都港区東新橋1―5―2 汐留シティセンター)で、定員は50名。なお参加費は無料。参加申し込みは、専用メールアドレス(mci_cc_event@mitsuichemicals.com)で受け付けている。氏名、所属、連絡先(当日連絡の取れる電話番号)を明記のこと。

三井化学 「東京都スポーツ推進企業」に5年連続認定

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2019年12月12日

 三井化学はこのほど、今年度の「東京都スポーツ推進企業」に5年連続で認定された。

フィットネス教室で体を動かす参加者
フィットネス教室で体を動かす参加者

 東京都では2015年度から、東京都オリンピック・パラリンピック準備局が事務局となり、2020年に向けた「スポーツ都市東京」の実現を目的に、従業員のスポーツ活動促進への優れた取り組みや、スポーツ分野で支援を行う企業などを「東京都スポーツ推進企業」として認定している。今回は、同社が実施する「ヘルシーマイレージ合戦!」への取り組みが評価された。

 「ヘルシーマイレージ合戦!」は、国内9事業所と出向者(海外赴任者含む)が参加対象で、3~6人で構成される任意のチームまたは個人でエントリーし、運動量や健康的な生活によって得られるマイルを、ゲーム感覚で楽しみながら貯める3カ月間のプログラム。年2回の実施により、直近3年間で延べ2万人超の社員が参加した。

 また、本社を含めた計7事業所の健康管理室に配置する専属産業医や保健師、衛生管理者が運用・推進し、小規模事業所や関係会社の主要工場の嘱託産業医・看護師からの協力も得ながら、グループ社員の健康増進をサポートしている。同社は今後も、スポーツ推進の取り組みを通じて全社員の健康増進を図るとともに、コミュニケーションの活性化に努めていく考えだ。

三井化学 半導体実装でスタートアップと新たな戦略的提携

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2019年11月20日

 三井化学は、ICT(情報通信技術)材料での新事業創出に向けて、スタートアップとの連携を強化している。このほど行われた経営概況説明会の中で、CTOの松尾英喜代表取締役専務執行役員は、半導体パッケージ受託開発スタートアップのコネクテックジャパン(新潟県妙高市)との戦略的提携を明らかにした。

エプソン製R&D用インクジェット装置で印刷したフィルム基板。エレファンテック本社にて
エプソン製R&D用インクジェット装置で印刷したフィルム基板。エレファンテック本社にて

 コネクテックジャパンの強みは極低温・低荷重環境下での実装技術。半導体チップやセンサー、モジュールなどの実装形態に応じ、セラミック・有機・フィルムなど様々な基板材料への、80℃以下の低温実装が可能になることから、ダメージフリープロセスを実現し、熱に弱い基材やチップの使用を可能にした。

 三井化学は先月、プリンテッド・エレクトロニクス分野のスタートアップ、エレファンテック(東京都中央区)との戦略的提携を発表。また、セイコーエプソンや住友商事らとともに、技術開発支援に向けた同社への出資も行った。エレファンテックは、フィルム基材に銀ナノインクのインクジェット印刷と銅メッキで生産するフレキシブル基板(FPC)の製造・販売を行っている。

 同提携でエレファンテックは三井化学の名古屋工場内に、来年9月の完工をめどにインクジェットによるFPC量産ライン(最大5万㎡/月)を構築する。「名古屋にしたのは、

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エレファンテック FPC量産拠点設立へ18億円を調達

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2019年11月18日

 三井化学と戦略的提携に合意したエレファンテックは14日、セイコーエプソンをリードインベスターとし、三井化学や住友商事など計9社を割当先とする第三者割当増資を実施し、総額18億円の資金調達を行ったと発表した。

共同会見で(左から)タカハタプレシジョンの片岡専務、三井化学の松尾専務、エレファンテックの清水社長、セイコーエプソンの小川常務、住友商事の植木部長
共同会見で(左から)タカハタプレシジョンの片岡専務、三井化学の松尾専務、エレファンテックの清水社長、セイコーエプソンの小川常務、住友商事の植木部長

 エレファンテックは、フィルム基材に銀ナノインクのインクジェット印刷と銅メッキで生産するフレキシブル基板(FPC)を製造・販売する、プリンテッド・エレクトロニクス分野のスタートアップ企業。同日に都内で行われた出資企業7社が出席する共同記者会見で、エレファンテックの清水信哉社長は「当社はこれまで、FPCの

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三井化学 軟包材のマテリアルリサイクル実証試験を開始

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2019年11月18日

 三井化学は15日、食品包装に代表される軟包材を対象に、廃プラスチック削減に向けたマテリアルリサイクル(MR)の実証試験を開始したと発表した。

 プラスチック循環利用協会が2017年に発表したプラスチックのマテリアルフロー図によると、日本の廃プラの総排出量は年間約900万tあるとみられ、その削減は大きな社会課題となっている。

 今回対象とする軟包材分野は、同社グループが得意とするポリオレフィン樹脂・フィルム製品の最大用途であり、同社推定では、この約900万tのうち約200万tが軟包材に由来するものとみられる。

 同社は、この軟包材分野での廃プラ削減に注力。その最初の取り組みとして、フィルム加工・印刷工程で発生する廃プラを再資源化し、軟包材用のフィルムとして再利用するための実証試験を、全国グラビア協同組合連合会の協力を得て、今年8月より開始した。

 さらに2020年1月には、印刷済みフィルムをロールtoロールで洗浄・印刷除去する技術を導入し、軟包材向けに安定した品質の再生樹脂の確保と、再度フィルム原料として循環利用する技術を検証する。

三井化学 淡輪社長「ポートフォリオ改革で事業基盤強化」

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2019年11月18日

 三井化学は15日、本社で経営概況説明会を開催した。淡輪敏社長は業績について「成長3領域(モビリティ・ヘルスケア・フード&パッケージング)は利益成長が継続しているが、基盤素材は、一過性の要因に加え市況変動の影響を受けた。下期も経済環境は厳しく市況回復は見込めない」とし、通期業績予想を下方修正した背景を語った。そして「構造改革

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