大陽日酸 新型PSA式窒素ガス発生装置の販売を開始

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2021年1月19日

 大陽日酸はこのほど、新機能を搭載した新型のPSA(圧力変動吸着)式窒素ガス発生装置「RZシリーズ」の発売を開始した。

新型PSA式窒素ガス発生装置
新型PSA式窒素ガス発生装置

同シリーズは、0・7M㎩以下の原料空気でも効率よく窒素ガスを製造できる吸着剤MSC(モレキュラ・シービング・カーボン)を新たに採用。これにより圧力が低く利用が困難だった顧客の工場余剰エアを原料空気として使用することができ、省エネやコスト削減が可能となる。 

 また、新機能「ヒートドライブモード」を採用。湿度による酸素濃度異常での送ガス停止を避けるため、製品ガス中の酸素濃度の上昇を検知した際に、自動的に負荷を抑えて窒素ガスの供給を継続する機能で、窒素PSAの設置可能温度を従来の40℃から50℃に引き上げることが可能となり、高温となる設置場所や屋外での使用でも安定した稼働を実現した。加えて、従来機ではオプションとしていた、FE省エネシステムを標準搭載し、環境に配慮した商品となっている。2021年度の同シリーズの販売は10台を見込んでいる。

 同社は「The Gas Professionals」として、顧客に最適なガス供給設備を提案するとともに、遠隔サポートサービスなどガステクノロジーを通じて、様々な課題を解決し、未来豊かな社会の実現に貢献する。

大陽日酸 Li電池市場参入目指し米国ベンチャーと提携

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2020年9月9日

 大陽日酸はこのほど、液化ガス電解液ベンチャーSouth8 Technologies(米国カリフォルニア州)と技術・業務提携を行ったと発表した。South8は次世代の2次電池やリチウム金属電池(1次電池)、キャパシタに使う新しい電解液「LiGas」を開発し、未来のクリーンエネルギーにつながる蓄電デバイス向けの革新的技術をもつ。

 「LiGas」は液化ガスを主成分とした電解液で、凍結することなくマイナス80℃からプラス60℃の広い温度範囲で安定に動作し、化学的に安定で、高反応性電極材料と組み合せて高エネルギー密度が得られるため、従来の電解液より蓄電デバイス性能が向上する。全天候型グリッドストレージ、電気自動車、ドローンなどの分野での使用が期待される。

 大陽日酸の高純度ガス製造・供給技術と液化ガス技術を生かして、液化ガス電解液製造に関わるガス関連技術を共同開発する。同社グループの販売チャネルを通じ、日本、アジア、欧州、米国の蓄電デバイス市場への革新的技術の提供を目指す。

 この取り組みは同社の中期経営計画「Ortus Stage 2」のオープンイノベーション戦略の一環で、最先端ベンチャー企業との技術・業務提携による新規成長市場向けの商材獲得と製品開発を積極的に実施している。

 

大陽日酸 4-6月期決算(30日)

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2020年7月31日

[大陽日酸/4―6月期決算](30日)単位100万円、カッコ内は対前年同四半期増減率。▽連結=売上収益184,503(▲12.3%)、コア営業利益14,070(▲35.2%)、親会社の所有者に帰属する四半期利益7,436(▲39.1%)。

 

大陽日酸 3月期決算(12日)

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2020年5月13日

[大陽日酸/3月期決算](12日)単位100万円、カッコ内は対前期増減率。▽連結(国際会計基準:IFRS)=売上収益850,239(14.8%)、コア営業利益90,337(37.2%)、親会社の所有者に帰属する当期利益53,340(29.2%)。

大陽日酸 4-12月期決算(5日)

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2020年2月6日

[大陽日酸/4―12月期決算](5日)単位100万円、カッコ内は対前年同四半期増減率。▽連結(国際会計基準:IFRS)=売上収益633,435(22.3%)、コア営業利益68,251(55.6%)、親会社の所有者に帰属する四半期利益41,358(51.9%)。

大陽日酸 持ち株会社体制に移行、日本酸素ホールディングスに

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2020年1月23日

 大陽日酸は22日、同日開催の取締役会で、10月1日(予定)を効力発生日とする会社分割(吸収分割)方式により持ち株会社体制へ移行すること、およびその準備を円滑に進めるために分割準備会社を設立することを決議したと発表した。持ち株会社体制への移行に伴い、商号を「日本酸素ホールディングス」に変更する予定。

 同社は現中期経営計画に「グローバル化の推進」を掲げ、2018年に米・プラクスエアの欧州事業の一部を買収し、グループの産業ガス事業は日本、米国、欧州、アジア・オセアニアの4極体制となった。

 世界の政治経済状況がめまぐるしく変化する中で、さらにグループを発展させていくためには、これまでの国内事業中心の経営体制から脱却し、グローバルガスメジャーとして競争力のあるグループ運営体制を構築することが必要と判断した。

 持ち株会社体制へ移行する企図として、①権限委譲による意思決定スピードの向上と適切な経営資源の配分②事業執行責任、実績の明確化③各地域の強みや優位点を共有展開したグループ総合力の強化を挙げている。

 持ち株会社体制への移行については、2月4日に分割準備会社「大陽日酸分割準備会社」を設立し、吸収分割承継会社として国内での産業ガスおよび関連機器の製造・販売を承継させる吸収分割を採用。

 10月1日に、大陽日酸は各事業会社の持ち株会社「日本酸素ホールディングス」となり、グループの統治機能などを担うとともに引き続き上場を維持し、大陽日酸分割準備会社は大陽日酸に商号変更を行う。

 

大陽日酸 子会社が宇部工場を新設、液化炭酸ガス・ドライアイス製造

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2019年12月12日

 大陽日酸は11日、子会社の日本液炭が山口県宇部市の宇部興産の敷地内に、液化炭酸ガスとドライアイス製造工場=宇部工場=の新設を決定したと発表した。生産能力は、液化炭酸ガスが200t/日、ドライアイスが150t/日(黒崎工場、水島工場からの移転分を含む)で、2021年11月の完成を予定する。投資額は約60億円。

 日本液炭は、国内の石油精製や化学プラントから副生される炭酸ガスを回収し、液化・精製して、液化炭酸ガスやドライアイスとして販売することで、環境負荷低減に貢献している。しかし、近年の原料ガスの大幅な減少により、製品需給が恒常的にひっ迫している状況にある。

 こうした中、宇部興産から借用する敷地内に、同社のアンモニア製造プラントから副生される炭酸ガスを原料として製品を製造する宇部工場を新設し、炭酸ガスの再利用促進とともに、製品の安定供給体制を確保していく。

 これと同時に、ドライアイス製造機能を、日本液炭の黒崎工場(三菱ケミカル・福岡事業所内)と水島工場(同・岡山事業所内)から宇部工場に移転集約。ユーザーのニーズに併せた使用形状まで加工できる設備も備えることにより、ドライアイス事業の効率化を進めていく考えだ。

大陽日酸 キッズ理科教室開催、液体窒素で超電導実験

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2019年10月10日

太陽日酸 興味津々の生徒たち
興味津々の生徒たち

 大陽日酸は今年も、地域貢献活動の一環として、同社の液体窒素を使った、子ども向け理科実験教室「大陽日酸キッズ理科教室」を開催した。

 子どもたちに科学の楽しさを体験してもらい、好奇心や想像力を高める一助となることを目的に、2007年から毎年行っている。今回も同社本社の近隣にある品川区立後地(うしろじ)小学校の協力を得て、同校の学校公開日である10月5日、小学5年生31人を対象に実施した。

太陽日酸 白煙を発生させる実験
白煙を発生させる実験

 実験に先立って、講師役の同社社員が産業ガスの特性や実験内容を説明。その後、子どもたちは「空の雲ができるのと同様の白煙を発生させる実験」「風船に入った気体を冷やす実験」「超電導コースター」「バラの花やゴムボールの凍結実験」などを体験した。

 学校の授業ではできない液体窒素を使った実験に、生徒は興味津々。子どもならではの無邪気な反応や、鋭い質問が飛び交う、盛況な理科教室となった。