太陽石油 バイオエコノミー分野に参入、ベンチャーに出資

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2021年4月1日

 太陽石油は31日、日本初の本格的な統合型バイオファウンドリーの実現を目指す神戸大学発バイオベンチャー「バッカス・バイオイノベーション(B2i社)」の第三者割当増資を引き受けたと発表した。

 世界では、最新のテクノロジーと生物資源を利用し、気候変動といった地球規模の課題解決と経済発展の共存を目指す「バイオエコノミー」という考え方が拡大。近年急速に進歩したデジタルテクノロジーとバイオテクノロジーが融合することで、生物機能の産業への応用が可能となり、第5次産業革命ともいえる時代を迎えつつある。

 そのバイオエコノミー分野の中で、「バイオ生産システム(生物機能を利用した生産)」が成長市場領域の1つとして見込まれており、工業、農業、医療などの様々な分野に応用され、ものづくり産業の新たなスタンダードとなる可能性を秘めている。

 B2i社は神戸大学から先端バイオテクノロジー関連の知的財産権と人材移転を受け、微生物などによる有用物質生産に関する受託サービスや自社プロダクトの開発などを行っている。太陽石油は今回の出資により、B2i社の開発機能やそのネットワークを通じ、従来の石油・石油化学事業だけでなく、生物機能を利用した生産事業によるバイオエコノミー分野への参入を目指す。

 同社は今後も、SDGsの実現に貢献するために、地球環境と調和した有望な事業領域の拡大に積極的に取り組んでいく考えだ。

大林組 地熱発電で水素製造、実証プラントの建設に着手

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2020年7月15日

 大林組はこのほど、大分県玖珠郡九重町に、地熱発電実証プラント(250kW)と水素製造実証プラント(10N㎥/h)を建設すると発表した。地熱発電電力で作るCO2フリー水素を、様々な需要先へ供給する一連のプロセスを実証する日本初の試みで、大分地熱開発(大分市)の協力で進める。実証プラントの稼働開始は、来年7月の予定。

 同社は太陽光、バイオマス、風力など再生可能エネルギーの利用拡大に取り組んできた。地熱発電は安定供給可能な優れたエネルギー源だが、発電場所は山間部のため送電網の容量が不十分であること、開発期間が長く固定価格買い取り制度の適用が困難といった課題から事業化が遅れている。

 一方、水素は利用時のCO2排出はなく、大容量貯蔵が可能。特に再生可能エネルギーを利用した水電気分解によるCO2フリー水素は、環境負荷低減やエネルギー自給率改善への貢献が大きい。そこで今回、地熱発電電力で作った水素を工場などへ陸送するスキームを実証することとした。 同社ニュージーランドの地熱発電電力・CO2フリー水素サプライチェーン構築の社会実装研究の知見も生かし、地熱発電候補地の選定・調査、発電所建設、水素の製造と供給に至る一連の事業化プロセスを検討する。

 実証では、低温・低圧蒸気でも発電効率の高いバイナリー発電機を使った発電プラントの設計、建設、性能検証を行う。水素製造プラントでは、複数運転モード(水素製造量最大、同製造単価最小、地熱電力比率最大)のエネルギーマネージメントシステムで水素製造の最適化検証を行う。また、GPS端末で水素搬送車両の運行状況を把握し、プラントを効率よく連続運転する制御機能もある。

 実証プラントで製造したCO2フリー水素は、地元工場で燃料電池フォークリフトなどに利用する。また、研究パートナーを広く募り、地熱発電電力や水素の活用方法を検討し、地域住民をはじめ広く再生エネルギーの利用や水素社会の到来を体感できるよう取り組む。

 大林組は今後も、再生可能エネルギーによるCO2フリー水素の製造・輸送・貯蔵・供給のサプライチェーン全体に取り組み、環境や社会の課題解決に向けた活動を進めていく。